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レーザー溶接なら石を外さずに直せる?|ロウ付けとの違い・断られる品・料金の公開例

更新 2026年10月26日・出典の最終確認 2026年10月25日

指輪の隙間と溶接線とロウ材(イメージ)

レーザー溶接は、つなぎたい一点だけに熱を当てる方法です。石の種類と、直す所から石までの距離によっては、石を付けたまま直せることがあります。熱に弱い石のすぐそばや、石の付いたシルバー・メッキ・中が空洞の品は、レーザーでも断られたり、石を外す判断になったりします。

ロウ付けとレーザー溶接の違い

ロウ付けの火口と溶接用の細線(イメージ)

ロウ付けは接合したい箇所にロウ材を溶かし流してつなぐ方法です。バーナーの火で品を温めるので、つなぐ所のまわりにも熱が伝わります。レーザー溶接は接合したい箇所にレーザーでピンポイントに熱を加える方法です(どちらも、ある工房の説明)。

ロウ付けとレーザー溶接

ロウ付け

  • つなぐ所のまわりも温まる
  • ロウ材の色の差が出ることがある
  • 面でつなぐので強さを出しやすい

レーザー溶接

  • 熱を当てるのはつなぐ一点だけ
  • 色の差が出にくい
  • 点を重ねてつなぐ

ある工房は、レーザー溶接は、ロー付けと違い、つなぎたい部分だけを狙ってピンポイントに加工できると説明しています。つなぎ目の色について、別の工房はレーザーなら同じ素材で溶かし込むので、ロー目のような色の違いが起こりにくいとしています。

強さは、ロウ付けのほうが上になりやすいとされます。ある工房は、レーザーは点をつなげた線で接合するので、強度はロー付けのほうが高い場合が多いと書いています。力のかかる場所を、何でもレーザーでつなげばよいわけではありません。

石を付けたまま直せるか

レーザーが役に立つのは、ロウ付けの火を石に近づけられない修理です。ある工房は、レーザーが向く指輪として半周以上に石が入った指輪や、表面に特徴のある仕上げがしてある指輪(18金は火をかけると曇る)を挙げています。

石を付けたまま直した公開例
指輪の修理エメラルドが付いていてバーナーが使えないため、レーザーで直した
ブローチの金具真珠を付けたまま、レーザー溶接で金具を付けた
ピアスのポスト石の付いた品でも、レーザー溶接でポストを付け直せる

ただし、石が付いていれば、そのまま直せるとは限りません。ある宝飾店は、石の付いた品は、そのまま加工できる場合と、一度外して加工し、留め直す場合があるとしています。レーザーでも熱は出ます。別の店は、レーザー溶接は熱が高く、オパールのような熱に弱い石の近くを直すには向かないと説明しています。外すかどうかは、石の種類と位置を見て店が判断します。外す作業の料金は指輪の石外しの料金で確かめられます。

自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。

サイズ直しでの使い分け

サイズ直しは、指輪を切ってつなぎ直す作業です。ある工房は、小さくするときは2か所を切って1か所をつなぎ、大きくするときは1か所を切って金属を挟み、2か所をつなぐと説明しています。

直し方 切る所 つなぐ所
小さくする 2か所 1か所
大きくする 1か所 2か所

大きくするときは、足した金属の両端につなぎ目ができます。ある宝飾店は、1か所を切って金属を足す方法は、つなぎ目が目立つことが多いとしています。

石の有無で方法を分けている料金表もあります。シルバーの平打ちの指輪で、ある加工店は石なしを2,750円〜(シルバー・石なしの平打ち・ロウ付け)、石ありを3,850円〜(シルバー・石ありの平打ち・レーザー溶接)としています。号数ごとの料金と日数は指輪のサイズ直しの料金と日数にあります。

レーザーでも断られる品

素材と石によっては、レーザーでも受けてもらえません。店ごとに違いますが、公式に書いている例は次のとおりです。

直せても、元の強さに戻るとは限りません。ある工房は、いったん折れた所は力がかかりやすく、直しても折れやすいと書いています。何号も大きくする・力のかかる腕が折れたなど、強さが要る直しは、ロウ付けとの組み合わせや作り直しも候補になります。断られやすい条件は指輪のサイズ直しができないときにあります。

写真で分かること、現物で決まること

写真で分かるのは、レーザーが要りそうかの見当までです。石が熱に耐えるか、地金が溶接に耐えるかは、現物を見て決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 直す所と、いちばん近い石の距離
  • 石の数と並び方
  • 刻印から読める素材

現物で決まること

  • 石の種類と、中の割れ
  • 地金の厚み・中が空洞か
  • メッキか、刻印どおりの素材か

直したい所といちばん近い石が一緒に写る写真があれば、写真で相談する段階で、石を付けたままで進められそうかの見当が付きます。石の種類が分かれば書き添えます。鑑別書がなければ「分からない」と書けば足ります。

料金の公開例

ほかの工房・修理店が公式サイトに載せている、レーザー溶接1か所の最低料金です。5店で1,000円から6,000円、中央値は2,500円でした。

公開例 1か所の最低料金
公開例1 1,000円〜(税別)
公開例2 1,320円〜(シルバーの額)
公開例3 通常加工1,500円〜/レーザー加工2,500円〜
公開例4 3,000円+税〜(溶接する面積による)
公開例5 6,000円〜(税別)・2か所目から半額

※各店の「〜から」の額で、チェーンの修理を含みます。税込・税別・税の表示なしが混ざります。公開例2はシルバーの額で、金・プラチナは上がります。

レーザー溶接1か所の最低料金
A1,000円〜(税別)
B(シルバー)1,320円〜(シルバーの額)
C(面積で変わる)3,000円+税〜(溶接する面積による)
D(2か所目から半額)6,000円〜(税別)・2か所目から半額

指輪のサイズ直しでも、同じ店ならレーザーが高くなります。公開例3はK18を大きくする場合でロー付け3,000円〜、レーザー4,000円〜(1号ごとに1,000円〜を足す)、公開例4は普通のサイズ直し5,500円〜、レーザー溶接が必要なもの11,000円〜(税込)としています。ほかに、サイズ直しの基本料金にレーザー溶接の加算3,000円とする店(税の表示なし)や、割れやすい石が留まっている場合に2,200円、石の近くで直す場合に2,200円を基本料金に足す店もあります。

高くなる理由について、ある宝飾店はレーザー溶接機そのものが高価なので、サイズ直しや修理の費用が高くなることがあると書いています。見積もりは「石を付けたまま、レーザーで直す場合の総額」と「石を外して留め直す場合の総額」の両方で聞くと、比べられます。

見積もりで確かめること

見積もりで確かめること

  1. ①直す方法レーザーか、ロウ付けか、両方か強さが要る所を、レーザーだけでつながないか
  2. ②石の扱い付けたままか、外すか外すなら、留め直しの代金と、割れたときの対応
  3. ③仕上げ溶接の跡を磨く代金が入っているか仕上げの代金を別にしている店がある

③について、ある加工店は料金表に溶接後の仕上げ(皮膜の除去・溶接跡の均し)は料金に含まれないと書いています。総額で聞かないと、仕上げの分が後から足されることがあります。

レーザーが要らない修理

石の付いていない金・プラチナの指輪のサイズ直しや、石から離れた所のチェーンの切れは、ロウ付けで足りることがあります。両方を載せた料金表では、ロウ付けのほうが安く設定されています。

チェーンが切れた・留め具が壊れたときの料金は、チェーン修理の料金で確かめられます。

今日やること

  1. 1直したい所を撮る切れた所・曲がった所と、いちばん近い石が一緒に写るように撮る
  2. 2素材と石を書き出す内側の刻印(K18・Pt900・SV など)と、分かれば石の種類を書く
  3. 3総額で聞く「石を外さずに直したいです。石は◯◯で、直す所のすぐ近くにあります。レーザーで直す場合と、石を外す場合の、仕上げ込みの総額を教えてください」と書く

出典