金・プラチナ・シルバーのチェーンは、太さがあれば新品仕上げ(表面を磨いて小傷を取り、つやを戻す作業)を受ける店があります。ただし輪の内側までは磨けず、細いチェーンは断られることがあります。くすみ・黒ずみだけなら、地金を削らない洗浄で戻ることがあります。
洗浄(クリーニング)
- 汗・皮脂・汚れを落とす
- 地金は削らない
- 細いチェーンにも勧められる
新品仕上げ
- 表面を磨いて小傷を取る
- 地金がわずかに減る
- 細いチェーンは断る店がある
チェーンが指輪と違うところ

チェーンの新品仕上げは、作業そのものは指輪と同じです。ある工房は、チェーンの新品仕上げは、基本的には指輪の新品仕上げと同じ工程と書いています。違うのは、磨ける場所と、磨いた後に残る傷みです。
| 違い | 指輪 | チェーン |
|---|---|---|
| 磨ける場所 | 外側も内側も | 輪の外側だけ |
| 磨いた後 | 地金が減る | 減って輪が細る |
同じ工房は、大きなチェーンでも、内側の部分までは磨ききれないとしています。輪と輪が触れ合う内側には、磨く道具が届きにくいためです。
細いチェーンは、磨く途中で切れるおそれがあります。この工房は細いチェーンは加工の途中で切れるおそれが高いため、新品仕上げを受けないとしています。別の店も、チェーンやブレスレットのように細かい部品が連なった品は、磨くと摩耗で寿命を縮めたり壊れたりするおそれがあり、新品仕上げを受けない場合があると書いています。
新品仕上げは表面を削る作業です。ある工房は、表面を削って傷を直すので、地金の重さが減る場合があると説明しています。チェーンでは削れた分だけ輪が細くなり、着けるたびにこすれ合う所がその分だけ弱くなります。指輪の場合は指輪の新品仕上げの料金と注意点にあります。
他店が公開している料金
ネックレス・ブレスレットの新品仕上げを、料金表の品目として出している店の公式サイトを2026年10月20日に確かめました。どれも他店の最低額で、同じ額で仕上がるという意味ではありません。
| 公開例 | 新品仕上げの最低額 |
|---|---|
| 公開例1 | 2,000円~(税別) |
| 公開例2 | 2,000円~ |
| 公開例3 | 2,000円〜 |
| 公開例4 | 2,200円(税込)〜 |
※4店の中央値は2,000円。税込・税別・税の表示なしが混ざります。指輪と同じ料金表で品目の区別がない店は入れていません。
表の額は「〜から」の最低額で、太さ・長さで上がります。公開例4の店は、幅の広い指輪・大きいペンダント・太い/長いネックレスは追加料金としています。
太いチェーンの実例もあります。長さ22cmのプラチナの喜平(平たい輪を編んだ太いチェーン)のブレスレットは、ある工房で15,000円(税別)でした。シルバーのブレスレットの変色を直した別の工房の事例は、15,000円(税の表示なし)です。ホワイトゴールドのチェーンは、白さを戻すメッキの代金が別にかかり、公開例1の店では+2,000円(税別)~です。
作業の種類ごとの料金の幅は、工房の公開料金データでも確かめられます。
洗浄だけなら
洗浄の公開例は、1,100円〜(税込)、1,300円〜(税別・石なし)、1,500円(税の表示なし)です。ペンダントは、トップとチェーンを別々に数える店があります。ある店は、チェーンとトップは別々に数え、2点分の料金としています。
自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。
トップは仕上げ、チェーンは洗浄
ペンダントのネックレスなら、トップとチェーンで頼み方を分けられます。トップは指輪と同じように磨き、チェーンは洗浄で汚れを落とします。
ある工房の事例では、シルバーのネックレスをチェーンのクリーニング3,000円(トップの新品仕上げは別に4,000円)で直しています。ホワイトゴールドのメッキがはげたネックレスの事例は、トップの新品仕上げ7,000円・チェーンのクリーニング5,000円・メッキ9,000円でした(どちらも税の表示なし)。どちらも、チェーンは磨かずに洗浄で済ませています。
見積もりで確かめる欄
- ①トップ新品仕上げか、洗浄か小傷を消したいのはトップか、チェーンかを先に伝える
- ②チェーン新品仕上げか、洗浄か細いチェーンは洗浄だけにする
- ③メッキホワイトゴールドの白さを戻す代金ホワイトゴールドなら、メッキ込みの総額で出してもらう
- ④加算太さ・長さ・ブランド品の追加長さ(cm)と幅(mm)を伝える
黒ずみの原因と、メッキの見分け
金やプラチナのチェーンのくすみは、汚れのことがあります。ある宝飾店は、ゴールドやプラチナは変色しづらいが、汗や油分で曇ると説明しています。チェーンは輪のすき間が多く、そこに汗や皮脂が入り込みます。
K18やK10は、金に混ぜた金属が変色することもあります。ある店は、金に混ぜた銀や銅(割金)が酸化・硫化して、黒ずみやくすみが出ることがあると説明しています。原因と家での手入れは、金が変色・黒ずみしたら戻せる?へ。
磨く前に、留め具の近くの小さな板(プレート)の刻印を見てください。「K18」「Pt850」「SV925」なら地金そのものです。「K18GP」のように「GP」が付いていれば、日本ジュエリー協会の表示規定でGP=金めっきです。
GPの品の再メッキは、18KGPとはにあります。
仕上げでは直らないこと
新品仕上げで取れるのは、表面の小傷とくすみです。伸びた所、ねじれて固くなった所、切れかけた輪は、磨いても戻りません。そうした所があるなら、仕上げより修理が先です。修理の料金はネックレスのチェーン修理の料金で確かめられます。
磨けば角がわずかに丸くなることもあり、ある工房は角がわずかに丸くなる可能性があるとしています。喜平のように面を平らに削ったチェーンは、角の立ち方が変わることを承知のうえで頼みます。細いチェーンについては、公開例1の店も細いチェーンには、超音波洗浄や専用液でのクリーニング、品によってはメッキ加工を勧めることがあると書いています。
写真で分かること、現物で決まること
洗浄で済むか、磨いてよい太さかは、写真で見当が付きます。磨いた後の細り方と、深い傷がどこまで取れるかは、現物を見て決まります。
写真で分かること
- 刻印(地金か、GPか)
- チェーンの種類と太さ
- 黒ずみか、傷か
現物で決まること
- 磨いて切れないだけの太さがあるか
- 深い傷がどこまで取れるか
- 伸び・ゆるみのある輪
留め具の刻印と、黒ずみや傷の様子を近くから撮れば、写真で相談するときに、洗浄で戻るか仕上げが要るかから話を始められます。長さ(cm)も書き添えると、加算の有無が分かりやすくなります。
家で洗う方法はジュエリーのクリーニング、シルバーの黒ずみはシルバーの黒ずみの落とし方へ。
今日やること
- 1刻印を見る留め具や、その近くの小さな板で「K18」「Pt850」「SV925」「GP」を探す
- 2家で洗ってみる地金のチェーンなら、クリーニングの記事の洗い方で汚れが落ちるかを見る
- 3傷と伸びを見る洗っても残る傷か、伸び・ねじれ・切れかけがあるかを明るい所で確かめ、写真に撮る
