結婚指輪のサイズが合わなくなったときは、変わった号数と指輪の作りで直し方が決まります。地金だけの指輪で、変わったのが3号前後までなら、サイズ直しで済むことが多いです。それより大きな変化や、全周に石が並ぶ指輪は、腕の交換か作り直しが候補になります。
何号の変化まで直せるか
サイズ直しの目安は、上下3号ほどです。ある工房は、元のサイズから±3号以上の極端な変更は対応できないことがある(強度・真円が保てない)と説明しています。
| 変わった号数 | 地金だけの指輪 | 全周に石・模様 |
|---|---|---|
| 2号まで | サイズ直し | 相談 |
| 3号前後 | サイズ直し | 難しい |
| 4号以上 | 腕の交換か作り直し | 作り直し |
※ 号数の目安は工房・宝飾店の公開情報から。指輪の幅・厚み・刻印の位置で変わります。買った店が自社の指輪について決めている範囲があれば、そちらが先です。
4号以上になると、形が変わる心配が出てきます。ある工房は「4号以上の大幅なサイズ直しはデザインが変わる場合がある」としています。別の工房は「5号以上のアップは要相談で、形を保つため腕交換を勧める」と案内しています。腕の交換は、石の付いた部分を残して輪だけを新しくする直し方です。
全周に石や模様が入った指輪は、号数が小さくても難しくなります。ある店は、全体に模様がある指輪は、サイズ直しで模様がずれたり消えたりする場合があるとしています。断られたときの次の手は指輪のサイズ直しができないときにまとめています。
料金:大きくする・小さくする
ここに挙げる額は、工房や宝飾店が公式サイトに載せている料金を集めたものです。同じ額で直せるという意味ではなく、見積もりの読み方の目安です。
小さくする料金は、確かめた8店で1,320円から3,300円、中央値は2,500円でした(「〜から」の額。税込・税別・税の表示なしが混ざる)。大きくする料金は、基本料金に、足す金属の代金(地金代)が1号ごとに加わります。
大きくする基本料金は、地金代を別に書いている3店の中央値で2,500円です。1号ごとの地金代は、4店の公開例で1,000円から3,000円でした。金のほうが高く書かれている例もあり、ある店は「プラチナは1号変わるごとに地金代2,000円〜以上」「ゴールドは1号変わるごとに地金代3,000円〜以上」としています。自分の指輪で何g足すかのおおよそは、今の号数・なりたい号数・幅・厚みを号数×地金の増減計算に入れると出せます。
- 基本料金
- 2,500円
- 地金代
- 1号 2,000円 × 3号
※ 数字は計算の仕方を見せるための仮の値です。幅の広い指輪・石付きは加算があります。
幅の広い指輪は、基本料金が上がります。ある工房の料金表は「幅2.6〜5.0mmは1.5倍、5.1mm以上は2倍(幅2.5mm以下が表の額)」と倍率で示し、別の工房は1号大きくする場合、幅3mmまでは基本料金としています。幅3mmを超える結婚指輪なら、見積もりで幅を伝えてください。
ホワイトゴールドは、直した後に白いメッキをかけ直す分が加わります。ある工房はホワイトゴールドはサイズ直し後にロジウムを再コーティングするとしています。号数ごとの料金の幅と日数は指輪のサイズ直しの料金と日数にあります。
直した跡は見えるか
切ってつないだ跡は、仕上げで見えにくくなります。ある工房は、多くの場合、加工跡はほとんど目立たない仕上がりになるとしています。ただし、継ぎ足した金属の色が元と少し違うことはあります。別の工房は、溶接部(ロー目)や継ぎ足した地金の色が、元の色と異なる場合があると注意しています。色の差が気になるなら、見積もりのときに「継ぎ目の色はどうなりますか」と聞いてください。
半号の調整を受ける店もあります。ある工房は、0.5号刻みのサイズ直しができる店があるとしています。「12号より少し小さく」のような頼み方ができるかは、最初に聞いてください。
自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。
購入店の無料サイズ直しを先に確かめる
ブランドや購入店で買った結婚指輪は、サイズ直しが無料になる期間が残っていることがあります。保証書を出して、期間・回数・何号までかを確かめてから動いてください。
| 公開例 | 無料の条件 |
|---|---|
| 公開例1 | サイズ直しはお届けから1年以内・1回・±2号まで無料 |
| 公開例2 | 結婚指輪は何回でも無料(特殊な作りは有料の場合あり) |
| 公開例3 | 保証書の日付から2年以内なら「縮め」加工を1回無料(大きくする場合は地金代等の実費) |
※ どれもその店で買った指輪だけが対象です。
無料の範囲に入るなら、購入店に出すのが一番安く済みます。ある工房も「ブランド品は販売店以外で修理すると保証が受けられなくなる」と注意しているので、購入店に聞く前に他で手を入れないでください。
妊娠中・産後・体重が変わっている途中
妊娠中は、サイズ直しをしないで外して待ちます。ある宝飾店は、妊娠中はサイズ直しをせず、指輪を着けるのを休むのがおすすめとしています。産後も、すぐには直しません。別の宝飾店は、産後すぐ入らなくても1〜2ヶ月様子を見て、それでも入らなければ購入店へと案内しています。
抜けなくなってから切ると、元に戻すのは難しくなります。ある工房は、抜けずに切断すると元に戻すのは難しく、ほとんどが作り直しになるとしています。きついと感じた時点で外してください。抜けないときの外し方と、切った指輪の直し方は指輪が抜けないときにまとめています。
体重の増減の途中で直すと、もう一度直すことになりかねません。ある宝飾店は、サイズ直しは2回程度までを上限にするよう勧めています。体重が落ち着いてから、1回で直すほうが指輪のためです。
食い込む・跡がつくのは何号きついか
外したあとに跡がくっきり残る、指輪の両側の肉が盛り上がるなら、指が指輪より太くなっています。ある宝飾店は、小さくなった指輪を無理にはめ続けると跡が残りやすく、長く着け続けた跡は数日では消えないことも珍しくないと説明しています。
何号きついかは、いまの指を測った号数と、指輪の号数の差で分かります。号数の決まりとして、日本の号数は、1号大きくなるごとに内周が約1mm大きくなるとされています。1号の差でも、指の周りを1mm締めつけていることになります。
指の太さは1日の中でも変わります。ある指輪の店は、朝と深夜では2号ほど変わることも珍しくないとしています。朝は入るのに夕方に食い込むなら、夕方に測った号数に合わせて直します。
急ぐかどうかは、痛みと指の色で分けます。
- 痛くないが跡が残る:抜けるうちに外して、号数を測ります。同じ宝飾店も、買ったときはぴったりだったのに最近きつく感じるなら、サイズ直しを考えるとしています。
- 痛い・指の色が変わる・しびれる:すぐに外します。外せないなら、指輪が抜けないときを見てください。ある宝飾店は、指輪が食い込んで痛みや出血があるなど急ぐときは、近くの消防署に問い合わせると案内しています。
抜けるうちなら、輪を切ってつなぐ普通のサイズ直しで済みます。抜けなくなって切ると作り直しになりやすいのは、上で見たとおりです。測った差の号数を、上の「料金:大きくする・小さくする」の計算に当てはめてください。
ゆるいとき:切らずに詰める方法

ゆるくなっただけなら、切らずに内側を詰める方法もあります。
| 方法 | 公開例 | 刻印 |
|---|---|---|
| 内側に樹脂を付ける | 2,000円〜(税別) | 隠れる |
| 内側に金具を付ける | 店による | 隠れる |
| 切って小さくする | 中央値2,500円 | 多くは残る |
樹脂や金具で詰める方法は、指輪を切りません。ただし、ある結婚指輪の店は「内側にパーツを付けて小さくする方法は、刻印が見えなくなり厚みで着け心地が変わる」と注意しています。内側の刻印を見えるままにしたいなら、切って小さくするほうを選びます。
1号ほどゆるいだけで、関節で止まって抜けないなら、急いで直さなくてよい場合もあります。指の太さは時間帯でも変わるので、朝と夕方の両方で確かめてから決めてください。ゆるさの程度で待つか詰めるかを決める線は指輪がゆるい・回るときの直し方にあります。
刻印と石への影響
切って直す方法なら、刻印は多くの場合残ります。ある工房は、刻印のない位置で切るため多くの場合は刻印を残せるとしています。内側を削って大きくする方法では、刻印が消えます。ある結婚指輪の店は、内側を削って大きくすると刻印は消える(打ち直せるか要確認)と注意しています。削る方法の公開例は10,000円〜(税別)です。
刻印を入れ直すと、字体が元と変わることがあります。ある工房は、再刻印では元の字体と変わる可能性があるとしています。後から刻印を入れる料金は、ある工房の目安で「刻印の追加は数千円程度」です。
石付きの結婚指輪は、石の種類も伝えてください。溶接の熱に弱い石があるからです。ある工房の修理例では、熱やメッキに弱い石が付いた指輪は、石を一度外して保護しながら作業した例がある。誕生石を入れた指輪は、この手間の分だけ料金と日数が増えることがあります。
チタン・ジルコニウム・タンタルなどの新素材は、金・プラチナと同じ直し方ができません。ある店は、チタン・ステンレス・ニッケル合金・真鍮など金・プラチナ・シルバー以外はサイズ直しできないとしています。作った店でも「チタン・ジルコニウム・タンタルは±1号まで無償、±3号までは11,000円(税込)」という公開例があります。新素材の指輪が合わなくなったときの次の手は、チタン・タングステンの指輪のサイズ直しで確かめてください。
二人とも直すか
合わなくなった方の指輪だけを直せば足ります。サイズ直しは1本ずつの作業で、もう1本に手を入れる必要はありません。
二人の指輪の見た目をそろえるかが問題になるのは、作り直すときだけです。片方だけ作り直すなら、残る指輪の幅・厚み・仕上げを写真で伝えて、同じ形にそろえてもらいます。今の指輪を溶かして使う方法は結婚指輪のリフォームで確かめられます。
写真で分かること、現物で決まること
写真で決まるのは、サイズ直しで済むか腕の交換になるかの見当と、料金のおおよそまでです。足す地金の量と、刻印をどう避けるかは、現物で決まります。
写真で分かること
- 刻印の位置と文字(切る場所を避けられるか)
- 石が全周にあるか、途中までか
- 幅と厚みのおおよそ(加算の見当)
現物で決まること
- 足す地金の重さと、地金代の額
- 腕の交換が要るか(輪の厚みの残り)
- 石が熱に耐えるか、外して作業するか
今の号数・なりたい号数と、内側の刻印が写った写真を用意して写真を送って相談すると、サイズ直しで済むか、腕の交換や作り直しになるかの見当と、見積もりを聞けます。「刻印は残したい」「石は誕生石」のように、残したいものと石の種類を書き添えてください。
今日やること
- 1保証書を探す購入店の無料サイズ直しの期間・回数・何号までかを確かめる
- 2号数を測る今の号数と、夕方に着けたい指で測った号数を控える
- 3写真を送って相談する「結婚指輪を◯号から◯号にしたいです。刻印は残したいです」と書いて、正面・横・内側の刻印の写真と一緒に送る
