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鍛造の指輪のサイズ直し|鍛造でなくなる?継ぎ目の強さ・切らずに直せる幅・料金

更新 2026年10月25日・出典の最終確認 2026年10月25日

厚みのある指輪と地金、鍛造用の槌(イメージ)

鍛造の指輪をサイズ直ししても、指輪全体の作りが変わるわけではありません。強さが落ちることがあるのは、主に切って継いだ継ぎ目と、継ぐときに熱が伝わった周りです。何で継ぐかと、切らずに直せる指輪かどうかで、心配の大きさが変わります。

鍛造と鋳造の違い

鍛造(たんぞう)は、金属を叩いて鍛えながら形を作る作り方です。鋳造(ちゅうぞう)は、溶かした金属を型に流し込んで作る作り方です。

鍛造 鋳造
作り方 叩いて鍛える 型に流し込む
金属の中 気泡がつぶれる 気泡が残ることがある

ある鍛造の工房は、鋳造では流し込むときに気泡や密度のむらが入り、強度が弱くなる原因になると説明しています。叩いて鍛えると、その隙間がなくなって強度が上がります。

ただし、強さは作り方だけでは決まりません。同じ工房は、鍛造で強度が上がっても、細くて薄い指輪が弱いことは変わらないとしています。

自分の指輪が鍛造か分からないとき

製法は、保証書や購入時の書類、ブランドの説明ページに書かれていることがあります。内側の「Pt950」「K18」などの刻印が示すのは素材で、製法ではありません。

分からないままでも、直し方の相談はできます。そのときは「鍛造と聞いている」か「製法は分からない」かを書き添えます。

サイズ直しで弱くなることがあるのは継ぎ目

地金を足した指輪の継ぎ目見本(イメージ)

ふつうのサイズ直しは、輪の下側を1か所切り、地金を足すか抜いてから継ぎ直します。継ぐのに使うのは「ロー」(指輪の地金より低い温度で溶ける合金)です。

ある鍛造の指輪のメーカーは、継ぎ目が弱くなる理由を2つ挙げています。

  • ロー材は指輪より耐久性の低い合金なので、継ぎ目がもろくなる
  • ガスバーナーで継ぐと、継ぎ目の周りの金属も熱くなって硬度・強度が落ちる

どちらも、継ぎ目とその周りの話です。輪全体が鋳造と同じになる、という説明ではありません。

継ぎ方で変わること

継ぎ目の弱さと見た目は、何で継ぐかで変わります。

継ぎ方の違い

指輪と違う金属のローで継ぐ

  • 地金と色が違う
  • 継ぎ目がスジに見えることがある

同じ地金のローで継ぐ(共付け)

  • プラチナならプラチナのロー
  • 継ぎ目の色が合う

同じ地金で継いでから叩く

  • ローを使わない
  • 継いだ箇所を叩いて固める

ある工房は、指輪の素材に関わらず銀ローで継がれていることがあると説明しています。磨いた直後は分からなくても、着けているうちに継ぎ目が黒いスジになって見えることがあります。

大きくするときは、地金を足すかどうかも見ます。同じ工房は、必要な地金を適正量使わずに叩いて伸ばす修理では、その部分の幅や厚みが細く・薄くなると書いています。頼むときは「何で継ぎますか。大きくするときは地金を足しますか」と聞いてください。

自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。

切らずに直せる幅

切らない直し方なら、継ぎ目はできません。ただし、直せる幅は小さく、使える指輪にも条件があります。ある工房の公開条件と料金は次のとおりです。

方法 直せる幅 使える指輪 公開料金
伸ばす 1号程度 石・彫りなし 2,000円〜(税別)
内側を削る 1〜2号程度 幅5mm以内 10,000円〜
内側に樹脂を盛る 小さくする 幅5mm以上は加算 2,000円〜

※ 3件とも同じ1工房の公開料金で、税別の最低料金です。伸ばす方法は、幅と厚みが均一な指輪に限られます。

この工房は、力をかけすぎると金属疲労を起こすとして、伸ばす・削る方法の幅を決めています。内側を削ると、内側に彫った文字は消えます。削った後に刻印を入れ直せるかも、一緒に聞いてください。

伸ばす・削るで足りないなら、切って地金を足すか抜く方法になります。切る方法でも、刻印のない位置で切れば、内側の文字の多くは残せます。

買った店の保証で確かめること

買った店の無料直しや交換の決まりが残っているなら、保証書を先に見ます。ブランドの指輪は、買った店以外で直すと保証が受けられなくなることがあります。ある工房も、ブランド品は販売店以外で修理すると保証が受けられなくなると注意しています。

鍛造の指輪は、店によって「直す」ではなく「交換する」で応じます。ある鍛造の指輪のメーカーは、鍛造は丈夫なぶん直しにくいとして、基本は有料の新品交換で受けています。海外の鍛造の指輪は交換になる場合が多い、と書く鍛造の店もあります。

保証書で見る欄(結婚指輪の保証の例)数字は仮

  1. ①期間購入から何年までか例:購入後1年以内なら±3号まで無償
  2. ②回数初回だけか、何度でもか例:婚約指輪は渡してから1年以内の初回だけ無料
  3. ③号数何号まで無料か例:±2号の範囲内(ピンクゴールドや一部の特殊なデザインは±1号まで)
  4. ④方法直すのか、交換するのか交換の例:到着から31日以上か2回目以降は、商品価格の30%で新品交換

交換は、同じデザインの新しい指輪に替える仕組みです。交換前の指輪が手元に戻るかは、店に確かめます。内側に二人で入れた文字や、着けてきたその1本を残したいなら、交換ではなく直しを選びます。保証が切れている・交換しか受けていない場合も、今の指輪を直す方法を考えることになります。

料金の目安(他店の公開料金)

金・プラチナの指輪を切って継ぐサイズ直しの料金を、料金表を公開している店で確かめました。小さくする料金は8店の中央値で2,500円です。大きくする料金は、地金代を別に書いている3店の中央値で2,500円です。

作業 確認した店の中央値
小さくする(8店) 2,500円〜
大きくする(3店) 2,500円〜+地金代

※ 各店の「〜から」の最低料金です。税込・税別・税の表示なしの店が混ざります。

大きくするときの1号ごとの地金代は、公開例4店の下限で1,000円から3,000円です。幅の広い指輪は、基本料金が上がることがあります。ある店の料金表(税の表示なし)では、幅4mm未満が4,200円〜、幅4mm以上は5,000円〜です。ブランド品はブランド品は追加料金がかかるとする店もあります。

店が公開しているサイズ直しの日数は、確認した4店で当日から14日前後でした。号数で地金がどれだけ増えるかは号数と地金の増減の計算、素材ごとの料金は指輪のサイズ直しの料金と日数で確かめられます。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、方法の候補と見積もりの見当までです。切らずに直せるかの最後の判断は、現物の厚みと過去の直しの跡を見てからになります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 石・彫り・刻印の有無と位置
  • 輪の幅のおおよそ
  • 切らずに直す方法が候補になるか

現物で決まること

  • 厚みと、幅・厚みが均一か
  • 前に直した継ぎ目の跡
  • 刻印どおりの素材か

正面・横・内側の刻印の写真に、今の号数と直したい号数を書き添えて写真で相談すると、切らずに直せる見込みか、切るならどこで何で継ぐかを聞けます。前に直したことがあるなら、その回数も書きます。

作り直しを考える場合

サイズ直しには、回数と幅の限りがあります。ある鍛造の指輪のメーカーは、サイズ直しは多くても3回程度が限度としています。一度に変える幅の目安は1〜2号程度です。

変える号数が大きいときは結婚指輪のサイズが変わったら、ゆがみは曲がった・楕円になった指輪の直し方、断られたときの次の手は指輪のサイズ直しができないときで確かめられます。

指のサイズは、季節や時間で変わります。ある宝飾店は、朝と深夜では2号ほど変わることも珍しくないとしています。直す号数は、時間を変えて何度か測ってから決めてください。

今日やること

  1. 1保証書を探す購入日と、無料の期間・回数・号数・交換の条件を見る
  2. 2直したい号数を決める朝と夜に測って、何号変えるかを決める
  3. 3写真を撮って送る正面・横・内側の刻印を撮り、「鍛造の指輪を◯号から◯号にしたいです。切らずに直せますか。切る場合は何で継ぎ、地金を足しますか」と書いて送る

出典