真鍮やメッキのアクセサリーは、溶接(金属を熱で溶かしてつなぐこと)をしない直しなら、受ける店があります。丸カン(小さな輪の金具)でつなぐ・留め具を替える・接着し直すなら、他店の公開例で千円台からです。折れた・割れたなど溶接が要る壊れ方は、断る店があるので、部品交換で済むか、買い替えるか、貴金属で作り直すかで考えます。
溶接が要るかで分かれる
真鍮・亜鉛合金・メッキの品は、熱を加えると傷むことがあります。ある店は、メッキのアクセサリーは加熱でメッキが変色・剥離すると説明しています。そのため、溶接を使わない直しだけを受ける店があります。
溶接なしで直る
- 丸カンが開いて外れた
- チェーンが切れた(丸カンでつなぐか、チェーンごと替える)
- 留め具(引き輪・カニカン)のバネが戻らない
- 接着で付いていた飾りが取れた
溶接が要る
- 指輪やバングルが折れた・割れた
- 本体にロウ付けされていた金具が取れた
- 指輪のサイズを変えたい
公式ページを確かめた店のうち、金・プラチナ・銀以外の溶接や加工を受けないと書いた店は7店でした。受ける店もありますが、作業の種類は店ごとに違います。溶接が要る壊れ方なら、部品交換で済むか、貴金属で作り直すかを先に考えると決めやすくなります。
自分の品の素材は、留め具の近くや指輪の内側の刻印で見分けます。「K18」「Pt900」「SV925」なら貴金属です。「GP」は金めっきの印で、貴金属ではありません。刻印のない品は、加工で壊れるおそれがあるとして受けない店もあります。金・プラチナ・銀のネックレスなら、ネックレスのチェーン修理の料金で料金を確かめてください。
部品交換と、溶接しない直しの料金

貴金属でないアクセサリー向けに、溶接しない直しの料金を公式サイトに載せている他店の例です。
| 作業 | 公開例1 | 公開例2 |
|---|---|---|
| 丸カンでつなぐ | 1,200円〜・即日 | — |
| 留め具を替える | 1,400円〜・即日 | 2,000円+金具代(税別・真鍮製品も可) |
| チェーンごと替える | 2,200円〜(納期10日) | — |
| 取れた飾りを接着 | — | 1か所1,000円〜(税別・パール取れなどの接着修理) |
※公開例1は税の表示なし、公開例2は税別。「〜」の付いた額は最低料金です。丸カンを通す隙間のないチェーンは、つながずにチェーンごと替えます。
公開例1の店でも、店に合う部品がないと日数がかかります。店にない金具は取り寄せで、預かってから10〜14日ほどです。貴金属の丸カン・留め具の料金と比べるなら、部位別の修理料金が使えます。
直すと見た目と強さが変わる
溶接しない直しでも、見た目が少し変わることがあります。ある店は、パーツを切って整えると一部のメッキが剥がれ、地の色が出ることがあり、メッキのかけ直しはしないと説明しています。地金が銀でも、メッキのかかった品は熱と磨きで色が変わることがあり、別の店は「元のメッキの状態は再現できない」としています。
接着で直した部分は、溶接より外れやすくなります。ある店の説明では、接着で金具を付ける加工は、溶接より強度が弱いです。同じ店によると、接着の加工は、品の重さや大きさで金具の外れやすさが変わり、接着できる面の広さで強度が変わります。同じ店は「直してもすぐ壊れそうな品は断る」「本体からパーツが取れた品は加工できない」としています。
自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。
真鍮の指輪のサイズ直し
真鍮の指輪のサイズ直しは、受ける店と受けない店に分かれます。輪を切ってつなぐので、溶接が要るからです。
- 受けない店の例:チタン・ステンレス・真鍮は受け付けていない
- 受ける店の例:真鍮の指輪もサイズ直しできる(錫・アンチモニは品を見て検討)
- 料金を載せている店:2,500円〜(貴金属以外の指輪のサイズ直し)
切らずに直す方法や、断られたときの次の手は指輪のサイズ直しができないときにまとめています。
直すか、買い替えるか
修理代が、同じ品を買い直す値段に近いなら、買い替えたほうが安く済みます。ある店は、ブランド品でないメッキのアクセサリーは、修理代が品物の値段より割高になり、買い替えのほうが安いことがあると説明しています。チェーンごと替える場合は部品代も足されます。ある店の料金表では、チェーンごと交換:メッキ7,370円〜/10金22,000〜30,000円(税込)です。
直す
- 丸カン・留め具の交換で済む
- 同じ品がもう買えない
- 修理代が品物の値段よりはっきり安い
買い替える
- 折れた・割れたなど溶接が要る
- 同じ品が同じくらいの値段で買える
- メッキの剥がれも目立つ
メッキが剥がれて地の色が出ているだけなら、切れや取れとは別の直しです。かけ直しの料金と条件は、金メッキが剥がれたときの直し方で確かめてください。「18KGP」の刻印の意味は18KGPとはにあります。
自分で直してよい範囲
真鍮・メッキの品で、元が丸カンや接着でつながっていた所なら、自分で直す人もいます。部品は安く、失敗しても失うものが小さいからです。切る・熱する作業はしません。
- 1丸カンを閉じ直す・替える開いた丸カンは平ヤットコ(先の平たいペンチ)で閉じる。開きすぎて切れそうなら新しい丸カンに替える
- 2留め具を替える引き輪・カニカン・丸カンなどのパーツは、通販や手芸店で買える
- 3接着で付いていた飾りを付け直す元が接着なら接着剤で付け直せる。接着剤が表から見えないように付ける
ハンドメイドの指輪の石が取れたときは、接着剤かレジンかを選ぶ前に、元の留め方を見ます。爪や枠がなく、台に貼り付けてあった石なら、接着で付け直せます。爪や枠で留めてあった石なら、接着せずに、爪が曲がっていないかを見てもらいます。
接着剤で金属が変色することもあります。品の種類ごとの線引きはジュエリーを自分で直せる範囲、留め具の種類はネックレスの留め具の種類で確かめられます。
写真で分かること、現物で決まること
写真で分かるのは、壊れ方がどの直しに当たるかと、刻印の有無までです。熱をかけられる素材か、部品が合うかは、現物を見て決まります。
写真で分かること
- 切れ・取れ・折れのどれか
- 丸カン・留め具・接着のどこが壊れたか
- 刻印の有無と、その文字
現物で決まること
- 刻印のない品の素材
- メッキの下の地金と、熱で色が変わるか
- 合う部品があるか、取り寄せか
部品交換で済むか、貴金属で作り直したほうがよいかは、写真で相談して見当を付けられます。全体・壊れた所・刻印の写真を送り、「真鍮(またはメッキ)の品です。部品交換で済むか、貴金属で作り直すといくらか知りたいです」と書き添えます。
気に入った形を貴金属で残す
同じ品が手に入らず、形を長く使いたいなら、貴金属を使って直すか作り直します。費用は、どこまで貴金属にするかで大きく変わります。
| 方法 | 費用 | 元の品 |
|---|---|---|
| つなぐ部品だけ貴金属に | 小さい | ほぼ残る |
| 留め具を貴金属の金具に | 中くらい | 留め具以外は残る |
| 同じ形を一から作る | 大きい | 作り直した品 |
つなぐ部品だけ貴金属にする方法は、メッキ部分を熱しないので、元の品を残したまま直せます。ある店は、メッキのチェーンが切れた品を、メッキ部分を加工せず、18金のパーツでつないだ例を公開しています。
留め具だけを貴金属に替えるなら、ある工房の料金表でシルバーのネックレス金具 2,200円(税込)〜(金具だけ・取付代は別)です。
同じ形を貴金属で一から作るのは、フルオーダーです。ある工房のペンダントのフルオーダーは加工代55,000円(税込)〜(地金が足りなければ地金代を足す)です。素材を18金でなく10金にすると、地金の代金は下がります。チェーンの例では、ある店の説明で同じデザインのチェーンで、18金は10金の約2倍の値段です。
ブランドのアクセサリー
ブランドのアクセサリーは、まず購入したブランドに修理を頼めるか聞きます。ある店によると、ハイブランドやアパレル店のアクセサリーは、金・プラチナではなく真鍮や亜鉛でできている品が多いです。ブランドに断られた、または元の部品にこだわらないなら、上の部品交換の考え方で進めます。ブランド品を正規店以外に出すときの注意は、ブランドジュエリーを他店で修理するときにあります。
今日やること
- 1素材を確かめる留め具の近くや指輪の内側の刻印を見る。「K18」「SV925」などがあれば貴金属、「GP」なら貴金属でない
- 2壊れ方を分ける丸カン・留め具・接着の飾りか、チェーンの切れか、折れ・割れか
- 3写真を撮る全体・壊れた所・刻印を撮り、部品交換で済むか作り直すかを聞く
