ジュエリーナビ

ダイヤ・宝石が欠けた・割れたらどうする?|爪で隠す・磨き直す・替えるの選び方と費用

更新 2026年10月27日・出典の最終確認 2026年10月25日

角が欠けた青い石と空の石座(イメージ)

欠けた宝石の直し方は、爪で欠けを隠して留め直す・石を外して磨き直す・新しい石に替えるの3つです。欠けの場所と大きさ、石の種類で候補が決まり、ひびの深さは現物を見て決まります。

どれにする場合も、欠けた石は直すまで着けないでください。ある宝飾店は、欠けて鋭い縁ができると、そこから新たな欠けが生じることがあると説明しています。

欠けの状態で候補を決める

小さな欠けと角欠けと亀裂のある石(イメージ)
欠けの状態 合う直し方
縁や角の小さな欠け 爪で隠して留め直す
表面の欠け・すり減り 外して磨き直す
大きな欠け・奥までのひび 新しい石に替える
人が見て分からない欠け 直さずに使う

※ 縁は、石を真上から見たときの外周です。爪(石を押さえる細い金属)や覆輪(石の周りを囲む地金)がかかる場所です。

爪で隠せるのは、爪や覆輪の下に入る小さな欠けです。ある宝飾店は小さな割れ・欠けは、爪で隠して補強する方法がある(指輪のデザインは変わることがある)と説明しています。石の真ん中の平らな面(テーブル)の欠けは、爪がかからないので隠せません。磨き直すか、替えるかになります。

欠けが大きいと、留め直す道がなくなります。ある工房は、欠けたオパールの指輪で約4分の1が欠け、爪が1本かかっていない状態では、そのまま留め直せないと判断しています。

3つの直し方の費用

費用は、工房や宝飾店が公式サイトに載せている料金と実例を集めたものです。同じ金額で直せるという意味ではありません。

直し方 公開されている額 石
爪で隠して留め直す 7店の中央値4,000円 そのまま
外して磨き直す 3店の最低価格で1石3,600円から12,000円 小さくなる
新しい石に替える 3店の中央値8,400円+石代 替わる

※ 留め直しは中石の石留めの「〜から」の額、磨き直しは色石の最低価格、付け替えは中石を留め替えた実例の集計です。税込・税別・税の表示なしが混ざり、石代と石外しの代金は含みません。

爪を新しく足す・立て直すなら、1か所3,000円から8,000円(爪の修理の公開最低価格の幅・6店)が加わります。すり減った爪の見分け方と料金は指輪の爪の修理代と日数で確かめられます。

磨き直しの総額は研磨代だけではない

磨き直しは、石を枠から外し、研磨し、留め直す3つの作業です。見積もりには研磨代のほかに、石外しと留め直しの代金が並びます。ある工房の料金表では、石外しは石外しの料金は、石留め代の2〜5割です。

磨いた石は小さくなります。ある専門店は、研磨すると石の寸法がわずかに小さくなり、元の石座に納まらないことがあると説明しています。枠に戻せないと、石座(石を受ける部分)の作り直しや枠の作り替えが加わります。

ある宝飾店も、傷み方によっては修理中にさらに割れるおそれがあり、修理を受けてもらえないことがあると書いています。ひびが入った石は、割れるおそれがあるかを現物で見てから決めます。

新しい石に替えたときの内訳

石を替える費用は、石代でほぼ決まります。約4分の1が欠けたオパールを新しい石に替えたある工房の実例では、作業代より石代のほうが高くなっています。

工房が公開した内訳:オパールを替えた例仮の数字
代わりのオパール(ルース)
10,000円+税(代わりのオパールのルース・0.534ct)
石座の修正と石留め
8,400円+税(座の修正・石留め、石代別)
支払った額19,872円(税込)

※ ある工房の1件の実例です。元の色に近い石を探して替えています。

ほかの実例では、13,180円(欠けたトパーズを新しい石に替え、新品仕上げまで)でした(2016年の例・税の表示なし)。ルビーの代わりを探して留めた例は40,000円(ルビーの石合わせ・留め代込み)で、代わりの石は、予算によって品質が変わるとされています。

新しい石は、元の枠に入る大きさと形で探します。ある工房の説明では、石の大きさが違うと、追加料金で石座や爪の加工が必要になるとのことです。色は元の石とまったく同じにはならず、トパーズを替えた工房は別の石に替えると、色は元の石と全く同じにはならない(了承を得てから留める)としています。形が珍しい石は、ある工房が合う石がなく1個だけ別注でカットすると、とても高くなると書くほど見つけにくくなります。今の枠に合う石の考え方は指輪の石だけ交換できるかにあります。

自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。

ダイヤのリカット

ダイヤの磨き直し(リカット)は、確かめた2店とも料金表に額がなく、見積もりです。1店は欠けた宝石のリカットは、料金表に額がなく見積もりとし、別の店はダイヤのリカット代は、石の大きさと研磨後のカットの評価で大きく変わると説明しています。重さも減ります。ある店の例では1.201ctのダイヤが、リカットで1.086ctになったで、研磨の期間は約1か月でした。

鑑定書があるダイヤは、リカットすると重さと寸法が鑑定書の数字と合わなくなります。ある鑑定機関の料金表では、新しく鑑定書を作るのはルース(裸石)の状態に限り、指輪などの製品の状態では作らないとされています。取り直すなら、枠に戻す前に鑑定に出します。

ダイヤでも欠ける理由

ダイヤは引っかき傷には一番強い石(モース硬度10)ですが、ぶつけたときの割れに一番強いわけではありません。GIA(米国宝石学会)の説明では劈開あり(大きな衝撃で割れることがある)で、ある宝飾店は割れにくさ(靭性)は、ルビー・サファイア・翡翠のほうがダイヤより上と書いています。

欠けやすいのは石の先や角です。ある宝飾店はとがった先や角のあるダイヤは欠けやすいと書き、GIAも部分的な覆輪やV字の爪が、欠けやすい先端や角を守るとしています。留め直すときに角を覆う爪や覆輪にすると、欠けやすい場所を守れます(ある工房の説明:覆輪留めは石の縁(エッジ)を守れる)。立て爪の婚約指輪で先端が欠けたなら、覆輪で守る形に作り替える道もあり、費用は立て爪の指輪をリフォームする費用で確かめられます。

割れやすい石の扱い

柔らかい石や割れやすい石は、爪で押さえる留め直しや磨き直しで、さらに割れることがあります。直し方を決める前に、石の種類を伝えてください。

石 気をつけること
エメラルド ひびに油や樹脂が入っている
オパール 割れに弱い
琥珀・真珠 柔らかい
タンザナイト・ムーンストーン 割れやすい向きがある
翡翠 割れに強い

※ GIAの説明:エメラルドは90%以上がフラクチャー充填(推定)。オパールの靭性は極めて低い〜普通。琥珀は靭性が低い、真珠の硬度は2.5。タンザナイトは靭性は普通〜低、劈開あり、ムーンストーンは靭性に乏しく、劈開が2方向ある。翡翠は靭性が非常に優れ、破損・欠けに強い。

エメラルドは、見えない割れが爪の下に隠れていることがあります。ある宝飾店も、エメラルドは爪の下に割れ・欠けが隠れている場合があり、外してみないと分からないと説明しています。オパールは、欠けた部分の再研磨を3,600円(税別)〜で料金表に載せる専門店もあります。石ごとの熱・洗浄の注意は宝石ごとの加工できる・できないの一覧、オパールはオパールの加工と修理、エメラルドはエメラルドのリフォームで確かめられます。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは候補までです。ひびの深さと、磨いた後に枠へ戻せるかは、現物を見てから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 欠けの位置(縁か、真ん中か)
  • 爪や覆輪の下に入る大きさか
  • 石の種類の見当と、留め方

現物で決まること

  • ひびが奥まで入っているか
  • 爪の下に隠れた割れ
  • 磨いた後の寸法が枠に合うか

欠けの位置が分かる拡大写真を撮り、石の種類が分かれば書き添えて相談すると、隠す・磨く・替えるのどれが候補になるかから話を始められます。写真の段階の見積もりは、現物を見て変わることがあります。

作業中にさらに割れたとき

欠けた石は、留め直しや磨き直しの途中で、さらに割れることがあります。割れたときの扱いを公式サイトに書いている5店のうち、4店は、それぞれの条件のもとで石を補償しないとしています。

  • ある工房:持ち込みのルースは、加工時の破損を補償しない
  • ある宝石店:外した後に石の破損が分かっても弁済しない
  • ある加工の工房:石が留まったままのサイズ直しで石が破損しても補償しない
  • ある工房:ダイヤ以外の石は、損傷が起きても店が責任を負わないことを承諾してもらってから加工する
  • 保険で補償する工房もある:加工中の石割れ・盗難は、加入している保険の規定に基づいて補償。預かるときに補償の書類を送る

つまり、欠けた石は、割れたら戻らない前提で頼むことになります。替えのきかない石なら、外したり磨いたりする前に「割れそうなら作業を止めて連絡をもらえますか」と聞いてください。

ブランドの指輪で割れたとき

ブランドで買った婚約指輪などは、保証書を持って先に購入したブランドに聞いてください。ある修理工房も、ブランド品は販売店以外で修理すると保証が受けられなくなると注意しています。保証があっても石の破損は有料になることがあり、あるブランドのアフターサービスは石の紛失・破損は有料としています。カルティエの品はカルティエの修理・サイズ直しで、正規に出す品の分け方を確かめてください。

直さなくていいケース

ごく小さく、ほかの人が見ても分からない欠けなら、直さずに使う道もあります。ある宝飾店の説明では、ごく小さく、ほかの人が見ても分からない欠けなら、販売店でもそのまま使い続けることを勧められることがあるとされています。

石が欠けたのではなく、取れた・なくした場合は、指輪の石が取れたときの修理代で費用を確かめてください。

今日やること

  1. 1着けるのをやめる欠けた石は小袋に入れ、ほかのジュエリーと分けてしまう
  2. 2欠けを撮る欠けの位置が分かる拡大写真を、真上・真横から。欠けの場所に印を付ける
  3. 3写真を送って相談する「◯◯(石の種類)が欠けました。爪で隠す・磨き直す・石を替えるのどれが合いますか。費用と、作業中に割れたときの扱いを教えてください」と書いて送る

出典