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かんざしのリメイク|珊瑚・真珠の玉はペンダントや帯留めに、金・銀の足とべっ甲はどうするか

更新 2026年10月25日・出典の最終確認 2026年10月25日

珊瑚のかんざしと転用用の金具(イメージ)

かんざしは、上の飾り(玉)と、髪に挿す足でできています。作り替えるときは、この2つを分けて、どちらを何に使うかを決めます。

ここに出てくる金額は、工房・宝飾店・べっ甲店が自分の公式サイトに載せた料金と実例の集計です。かんざしの玉を作り替えた料金そのものを公開している店は見つからなかったので、近い作り替えの例で示します。

部分ごとの行き先

部分 主な素材 行き先
玉・飾り 珊瑚・真珠・天然石 ペンダント・帯留め・指輪
足 金・銀 残す・地金として使う
本体 べっ甲 磨き・修理して使う

いちばん作り替えやすいのは、珊瑚や真珠の玉です。外した玉に、新しい台とチェーンや帯留めの金具を付けます。金・銀の足は、刻印と重さで使い道が決まります。べっ甲は、べっ甲を扱う店でも作り替えを受けないことがあるので、別に考えます。

珊瑚・真珠の玉をペンダントや帯留めに

穴のある珊瑚玉と二種類の金具(イメージ)

玉を使うときは、まず足から外します。珊瑚のかんざしを直した公開例1では、作り直すために珠から古い棒を抜き取っています。

外した玉には、足が通っていた穴が残ります。かんざしに使われていたらしい珊瑚の珠を指輪にした公開例2では、珠は両穴(穴が表から裏まで貫通した珠)で、穴を飾り爪で隠すデザインにしています。真珠なら、片側の穴をふさぐ金具を別料金で用意する店があります。

玉をペンダントにする流れ
玉を外す足から抜き、ひびや欠けを見る
穴の処理を決める飾り爪で隠す・金具でふさぐ
台を作る金属の作業は玉を外したまま
留めるバチカン(チェーンを通す金具)を付ける

金属を熱する作業は、玉を外したまま行います。GIA(米国宝石学会)によると、真珠は高温で焼け・変色・ひび割れが起き、珊瑚は熱や化学薬品で艶と色を失うことがあります。

玉の形でも、できる作り替えが変わります。珊瑚について、丸い形か半円かで提案が変わると案内する宝飾店があります。相談のときは、玉を横から撮った写真も添えてください。

近い作り替えの公開例は次のとおりです。

作り替え 公開例 公開された金額
珊瑚の帯留め→ペンダント 公開例3 21,000円(税抜・チェーンなどの材料費込み)
珊瑚の指輪→ペンダント 公開例4 30,000円〜(下取り額で変わる)
真珠の指輪の珠→ペンダント 公開例5 38,000円

※ どれも店が公開した当時の価格です。公開例5は2店の5件の中央値で、チェーン込みとチェーン別、税別と税の表示なしが混ざります。公開例4は税の表示がありません。

ペンダントの費用は、台の加工代と地金代にチェーン代を足した額です。手持ちのチェーンを使うなら、留め具が傷んでいないかを先に見ておきます。切れや留め具の傷みがあればチェーン修理の料金を確かめてください。指輪にするなら、費用の組み立ては指輪リフォームの値段の決まり方と同じです。

艶が落ちた珊瑚の玉は、作り替えの前に磨けます。ある珊瑚店は、磨き直しができ、代金は形や状態で変わると案内しています。ただし、強く磨けない珊瑚もあります。ある工房は、珊瑚の内部に小さな空洞(巣)があると磨いたときに表面に出てくるとして、珊瑚のかんざしの磨きを控えめにしています。珊瑚の熱・酸への弱さと磨き直しは珊瑚・琥珀のジュエリーの加工で、帯留めにする金具と帯締めの寸法は帯留めのリメイクで確かめられます。

自分の品を何に作り替えられるかは、写真を送って工房に相談できます。

金・銀の足の使い道

金・銀の足は、まず刻印を探します。足や飾りの裏に、K18・SV・「銀」などの文字がないかを見てください。

足の使い道は3つです。

  • そのまま使う:折れた足は作り直せます。公開例1は、棒が折れた珊瑚のかんざしを銀の棒で作り直し、10,000円(税抜・加工費と銀などの材料費の合計)でした。
  • 溶かして作り直す:地金を溶かしてプレートを作るペンダントの加工代は、ある工房の目安で約2万円〜4万円前後(チェーン別・税の表示なし)です。
  • 地金のまま手元に置く:作り替えの予定が決まるまで、外した足を別に保管します。

溶かして使えるかは、素材で決まります。シルバーは割金(混ぜてある別の金属)の影響でリメイクを受けないとする工房があります。枠やチェーンの地金にはロー材(つなぐための合金)やメッキが含まれると注意する店もあります。足に飾りの部品が付いているなら、溶かす前に部品を分けられるかを聞いてください。溶かして作る条件は地金を溶かして作り直すで、刻印のない金属の確かめ方は刻印がないジュエリーで確かめられます。足の重さが分かれば、地金のおおよその値打ちは地金の計算ツールで出せます。

べっ甲のかんざしは受けられない場合がある

べっ甲の本体を別の形に作り替えるのは、難しいと考えてください。あるべっ甲かんざしの専門店は、べっ甲製品そのものの再加工は受けていないと案内しています。一方で同じ店は、付いている真珠・珊瑚・天然石を外して別のべっ甲製品に付ける加工や、帯留めからペンダントヘッドへの加工は、品物によってはできると書いています。べっ甲のかんざしに付いた珊瑚や真珠の玉は、外して使える見込みがあります。

本体は、磨きと足の修理で使い続ける形になります。べっ甲店が公開している料金は次のとおりです。

作業 公開例 公開された金額
足折れ直し 公開例6 1か所4,000円〜8,000円前後(税別)
磨き 公開例6 3,000円(税別)から
小物の研磨仕上げ 公開例7 5,000円〜(見積もり)

※ 公開例6の足折れ直しは、折れた足がそのまま使える場合の一例です。期間は、足折れ直しが4〜6週間程度、磨きが4〜5週間ほどです。公開例7は税の表示がありません。

足の直し方で費用は変わります。別のべっ甲店の玉かんざしの例では、芯を立てて接着すると4,320円、足を新しく作ると16,200円でした(税の表示なし)。この例では、予算に合わせて接着を選んでいます。

虫食い(虫にかじられた跡)は、元には戻りません。公開例6の店によると、かじられた所を削って多少目立たなくする程度の直し方です。別の店は、そのままにすると穴が広がる可能性があると書いています。跡を見つけたら、作り替えるか決める前に、店に見せてください。

べっ甲の原料はウミガメの一種のタイマイの甲羅です。環境省の案内では、べっ甲でできたアクセサリーなどの製品の国内での売り買いは規制の対象外です。国と国の間の商業取引はワシントン条約で規制されているので、外国へ送る・持ち出す予定があるなら、先に環境省や経済産業省の案内で確かめてください。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、どの部分が使えそうかと、近い作り替えの見当の金額までです。玉が外せるかと穴の状態は、現物を見てから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 玉・足・本体の素材と、刻印の有無
  • 玉の形(丸玉か半円か)と穴の位置
  • ペンダント・帯留め・指輪のどれが候補か

現物で決まること

  • 玉を足から外せるか、接着されていないか
  • 穴の広がりやひびと、穴を隠す方法
  • 足の重さと、べっ甲の虫食いの深さ

どの部分を残すか迷うなら、全体・玉の穴のまわり・刻印の写真を添えて相談するときに、「珊瑚の玉はペンダントに、金の足は残したいです。分けて作業できますか」と書き添えてください。玉と足を別々に見てもらえます。

作り替えずに残す

作り替えは、急がなくて構いません。かんざしの形のまま残す選び方もあります。

残すなら、素材に合わせてしまいます。べっ甲は長い間そのまま放っておくと虫食いが起きる、と専門店は注意しています。同じ店は、桐箱に入れてしまうよう案内し、極端な熱や乾燥が変形や破損の原因になるとも書いています。普段の手入れは、別のべっ甲店によると乾拭きが基本です。

形見として、着けずに残す・飾る・家族で分けるといった決め方は、形見のジュエリーをどうするかで確かめられます。

今日やること

  1. 1部分と素材を確かめる玉・足・本体がそれぞれ珊瑚・真珠・金・銀・べっ甲のどれかを見て、足の根元や玉の下の刻印を探す
  2. 2聞くことを書く「かんざしの玉をペンダントにしたいです。足は残すか地金として使うか迷っています。使える部分と、税込の総額を教えてください」と書いて、全体・玉の穴のまわり・刻印のアップの写真と一緒に送る
  3. 3べっ甲は先に聞くべっ甲のかんざしなら「本体はそのままで、玉だけ外せますか。外せない場合、磨きと足の修理はいくらですか」と聞く

出典