石もいぶし(わざと黒くした仕上げ)もメッキもないシルバー925の指輪やチェーンなら、修理店が公式サイトに載せている最低料金は数千円からです。指輪のサイズ直しは、確認した5店の最低料金の中央値で2,000円でした。石付き・いぶし入り・メッキのある品は、断られたり仕上がりが変わったりすることがあるので、頼む前に確かめます。
シルバー925は、造幣局の説明では銀の品位(純度)が1000分の925の銀です。指輪の内側や留め具の近くにある「SV925」「925」の刻印で確かめられます。
公開されている料金
ここに並べる金額は、修理店が公式サイトに載せている料金を集めたものです。多くは「〜から」の最低料金で、税込・税抜・税の表示なしが混ざります。同じ金額で直せるという意味ではなく、実際の見積もりは品の状態で上がることがあります。
指輪のサイズ直し
シルバーの指輪のサイズ直しは、料金表で確かめた5店の最低料金が2,000円から4,400円でした。
| 公開例 | 条件 | 最低料金 |
|---|---|---|
| 公開例1 | 石なし | 石なし2,000円〜/石や飾りあり3,000円〜(税抜・地金代別) |
| 公開例2 | 小さくする | 2,000円(925以外のシルバーは3,000円) |
| 公開例3 | 小さくする | 2,000円〜 |
| 公開例4 | 大きくする | 2,200円〜(金・プラチナは3,300円〜) |
| 公開例5 | 細い指輪を小さくする | 細い指輪4,400円〜/太い指輪6,600円〜(税込・小さくする場合) |
※公開例2〜4は料金欄に税の表示がありません(公開例3はページ上部に「税込」とあります)。
大きくするときは、足す銀の代金が別にかかることがあります。公開例5の店では、大きくする料金は細いもの6,600円〜、太いもの8,800円〜(税込・足す地金代は別)です。割れたシルバーの指輪をつないだ別の店の実例では、支払いは3,500円(3,850円)でした。
日数や、購入店で無料になる条件は、素材を問わず共通です。指輪のサイズ直しの料金と日数で確かめられます。
ネックレス・ブレスレットのチェーン
シルバーのチェーンが途中で切れたときのロー付け(溶かした金属でつなぐ修理)は、確認した3店の最低料金の中央値で2,200円です。
- 公開例A:2,200円〜(税の表示なし)
- 公開例B:細いもの2,200円〜、太いもの3,850円〜5,500円(税込)
- 公開例C:4,000円〜(税別)(金・プラチナと同じ額)
ブレスレットの折れは、公開例Bの店で細いもの2,750円〜、太いもの5,500円〜(税込)です。留め具の近くか途中かで料金が変わる点は、ネックレスのチェーンが切れたときの修理代で確かめられます。
バングルの折れ
バングル(輪が開いた腕輪)の折れは、つなぐだけでは足りないことがあります。ある修理店は、ただ付けるだけではすぐ折れてしまうので、補強を付けると価格が高くなることが多いと書いています。
バングルの折れの公開料金
- ①つなぐだけ3,240円〜料金表の最低額。税の表示なし。補強は別
- ②つなぐ+ひびの補強折れの修理5,000円とヒビの補強1,500円(税抜)実例。折れた所と、ひびの所を別々に直している
- ③板を貼って補強13,200円〜(板を貼る補強込み・税込)料金表の最低額。補強の板を含む
- ④銀の板を作って補強18,000円(税別・銀の板を作って当てる補強一式)実例。裏に銀の板を当てて広く補強している
折れる理由は、着け外しのたびに輪を開くことです。ある修理店は、着け外しで広げたり閉じたりする力が弱い所に集まり、金属疲労で亀裂や折れが出ると説明しています。別の工房も、バングルは、開口を広げたり縮めたりすると折れやすくなるとしています。直した後も、輪を手で広げて着け外しするのは避けます。
安いのに断られる理由
シルバーの修理を受けない店があります。ある修理店は、プラチナやゴールドは直せても、シルバーのジュエリーの修理は断る店があると書いています。理由は、銀という金属の性質と、品の作りにあります。
ある宝飾店は、シルバー(SV925)のお直しは、けっこう難しいとしたうえで、次の点を挙げています。
- 熱:熱の伝わりがとても速く、石が付いていると、その余熱で石が割れるおそれがある
- 表面:ロー付けすると、表面が真っ白になる(磨いて仕上げ直す手間がかかる)
- コーティング:シルバーと刻印があっても、どんなコーティングがされているか分からないものがある
素材の見分けも問題になります。ある修理工房は、素材が分からない品・品位の刻印がない品は、加工で壊れるおそれがあり受けにくいと注意しています。刻印がない品は、銀かどうかを見てから受けるかが決まります。
受けやすい
- 刻印「925」がある
- 石・いぶし・メッキがない
受けにくい
- 外せない石が付いている
- 表面にメッキやコーティングがある
- 刻印がなく、素材が分からない
受けにくい品も、仕様によっては受けられることがあります。その場合は、手間の分だけ費用がかかります。サイズ直しを断られたときの次の手は、指輪のサイズ直しができないときで確かめられます。
自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。
メッキのかかったシルバーは、メッキも直す
金色や白っぽい光沢のシルバーには、表面にメッキがかかっていることがあります。熱を使う修理では、そのメッキが傷みます。ある宝飾店は、ニッケルメッキがかかった品は、火を当てると表面が割れたようになると書いています。
そのため、つないだ後にメッキのかけ直しが加わります。折れたバングルを直した実例では、修理代とは別に金メッキが3,500円(税抜・バングルの金メッキのかけ直し)でした。見積もりでは「メッキのかけ直し代が入っているか」を聞きます。メッキがはげただけで壊れていないなら、金メッキがはがれたときの直し方が先です。
いぶしと模様は消えることがある

いぶし(銀をわざと黒く染めて模様を浮かせた仕上げ)は、熱を加える修理で消えることがあります。ある修理店は、溶接を伴う修理(サイズ直しなど)の後は、溶接の高温でいぶしが消えると書いています。サイズ直しでも、シルバーリングは、黒いいぶしが薄くなったり、消えたりすることがあるとしています。
彫り模様や刻印も、切ってつなぐ所にあると残らないことがあります。同じ店は、切る所に模様や刻印があると、外側・内側とも、その一部が無くなる可能性があると注意しています。
いぶしはかけ直せます。公開例の料金は1,500円〜(税別)、2,500円〜(税抜)です。ただ、ある宝飾店は預かった時とまったく同じようには、いぶせないかもしれないとしています。古い品の風合いについても、アンティークシルバーの独特の古びた感じは、修理すると失われると書いています。
黒ずみを落としたいだけなら、修理ではなく手入れで済みます。シルバーの黒ずみの落とし方で、家でできる方法を先に確かめてください。
ブランドや作家の品
ブランドのシルバーや、作家が一点ずつ作った品は、先に作った店や作家に聞きます。作った側に修理の決まりがあれば、元の仕上げのまま直せることがあります。保証が残っている品は、ある修理工房も「ブランド品は販売店以外で修理すると保証が受けられなくなる」と注意しています。
ブランド品をどちらに先に出すかの考え方は、ブランドのジュエリーを他店で修理してよいかで確かめられます。
写真で分かること、現物で決まること
写真で分かるのは、直す方法と、断られやすい条件に当たるかの見当までです。銀の厚みやメッキの有無は、現物を見てから決まります。
写真で分かること
- 切れた・折れた場所と、ひびの広がり
- 石・いぶし・模様が直す所にかかるか
- 刻印「925」の有無
現物で決まること
- 輪の厚みと、つないでも持つか
- メッキやコーティングがあるか
- 補強が要るか、最終の金額
壊れた所・刻印・いぶしや模様のある面を明るい所で撮れば、写真で相談することができます。そのとき「いぶしや模様を残したいか」「メッキの色に戻したいか」を書き添えると、消える部分を前提にした説明を受けやすくなります。
直すか、作り直すか
サイズ直しやチェーンの切れで、修理代が品の値段より十分低いなら、直すほうが元の作りを残せます。バングルの補強のように修理代が品の値段に近づくなら、同じ形で作り直す見積もりと並べます。
直す
- 指輪のサイズ直し・チェーンの切れ
- 思い出のある品で、元の作りを残したい
- いぶしや模様が消える場所が小さい
作り直す
- バングルが同じ所でまた折れた
- 輪が薄く、つないでもすぐ切れそう
- いぶしや模様が、ほぼ全部消える
作り直すなら、今の品を見本にして、同じ形・同じ太さで作れるかを聞きます。今の品は見本として手元に残しておきます。
今日やること
- 1刻印を見る指輪の内側や留め具の近くに「925」「SV925」があるか確かめる
- 2写真を撮る壊れた所、刻印、いぶしや模様・メッキのある面を、明るい所で撮る
- 3聞くことを書く「直せるか、作り直すほうがよいか、いぶしやメッキが消えるか、税込でいくらか」を1文にまとめる
