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石の持ち込みで指輪を作る費用|持込料・空枠と石留め・割れたときの補償

更新 2026年10月26日・出典の最終確認 2026年10月25日

ケース入りの青いルースと指輪の空枠(イメージ)

持ち込みの石で指輪を作る費用は、加工代と地金代(枠に使う金やプラチナの代金)に、店によって持込料か検査料が加わって決まります。他の工房が公開したプラチナの指輪の1例では、石代を除いて71,931円でした。値段と同じくらい大事なのは、加工中に石が割れたときの扱いで、補償しない店もあります。

費用の内訳と公開例

まず、他の工房が公開した1件の内訳です。ダイヤは客の持ち込みなので、石の代金は入っていません。

他店が公開した内訳:持ち込みのダイヤでプラチナの指輪
加工代金
55,000円
プラチナ(Pt900)の地金代
16,931円
合計金額71,931円

※ 1件の事例です。税込か税別かは書かれていません。この事例には持込料の項目がありません。

持込料を取る店で同じ指輪を頼むと、この合計に持込料が加わります。部品ごとに、他店が公式サイトに出している額は次のとおりです。

費用の部品 他店の公開額 条件
持込料 0円から6,000円 1製作ごと
石の検査料 5,500円〜18,700円(税込) 石の数で上がる
空枠だけ 36,630円〜67,705円 税込・Pt900
石留めだけ 1,500円から7,000円 1石・最低料金

※ 持込料は、取らない店(無料(ダイヤモンドの持ち込み代金))と、6,000円(税込・1製作ごと)の店がありました。検査料は1石目5,500円、2石目以降1石につき2,200円(税込)です。空枠は、直径3.5mmの丸い石用の爪留めの枠です。

持ち込みの費用の内訳と幅
持込料0円から6,000円1製作ごと
石の検査料5,500円〜18,700円(税込)石の数で上がる
空枠だけ36,630円〜67,705円税込・Pt900
石留めだけ1,500円から7,000円1石・最低料金

持込料を取る店は、その費用を石の検品・記録・洗浄の費用と説明しています。別の店では、同じような費用が検査料という名目でかかります。見積もりは、名目にかかわらず合計で読んでください。

石留め(爪や地金で石を枠に固定する作業)だけの料金の公開例は、次のとおりです。

  • 公開例1:中石フセコミ3,000円〜/中石爪留め1,500円〜(石留め工賃)
  • 公開例2:基本料2,000円、0.1ct増ごとに+1,000円(覆輪は追加料金)
  • 公開例3:7,000円(税別)(客が持ち込んだ金の空枠に石を留め、メッキまで仕上げた以前の事例)

伏せ込み(石を地金に埋め込む留め方)や覆輪(石の周りを地金で囲む留め方)は、爪留めより高くなる例があります。古い指輪の石を新しい指輪に移すときの最低価格は、料金データにまとめています。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、作り方の候補と見積もりの見当までです。石を受けられるかと、最終の金額は、石を手に取って調べてから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 石の形(丸・オーバル・不定形)
  • おおよその大きさと色
  • 店の空枠に留めるか、枠から作るかの候補

現物で決まること

  • 直径・厚み(mm)と重さ(ct)
  • 爪の下や内部のひび・欠け
  • 石の種類(鑑別書がない場合)

ある店は「検査では、ルースのサイズ、傷や内包物、加工できるかを確かめる」としています。小さなひびは写真には写りにくく、留める作業の途中で見つかることもあります。

石の正面と横の写真に、鑑別書があればその写しを添えると、どちらの作り方になりそうかの見当が付きやすくなります。写真で相談するときは、「この石で指輪を作りたい。持込料と、加工代・地金代を分けた税込の総額を知りたい」と書き添えると、比べやすい形で見積もりが出ます。

作りたい物がいくらになるかは、イメージを送って工房に相談できます。

店の空枠か、石に合わせた枠か

楕円の石と丸い空枠と楕円の試作枠(イメージ)

石が丸やオーバルの決まった大きさなら、店にある枠(既製の空枠)に留める方法があります。石の形や大きさが規格から外れているなら、石に合わせて枠から作ります。

空枠に留めるか、枠から作るか

店の空枠に留める

  • 枠の形を見本から選ぶ
  • 石の形と大きさが枠に合うことが条件
  • 空枠の値段に石留めの工賃を含める店もある

石に合わせて枠を作る

  • 石の形・大きさに合わせて作る
  • 不定形の石も受けやすい
  • 期間が長くなる

空枠は、決まった大きさの丸やオーバルの石を前提に作られています。ある店は、石のカットには個体差があり、既製の枠に留められない場合があると説明しています。同じ店は、空枠の価格に、中石の石留め工賃が含まれているとしています。

ダイヤの婚約指輪は、受ける石の条件を先に確かめてください。ある工房では、持ち込めるダイヤは0.05ct以上の天然・無色・ラウンドブリリアントカットだけです。別の工房は「持ち込みのダイヤでの婚約指輪はフルオーダーだけ。制作前に必ず実物を見て、石の種類や状態で受けない場合がある」としています。結婚指輪と組で作るなら、結婚指輪をオーダーで作るで流れを確かめてください。

完成までの期間は、店の枠に留めるか一から作るかで変わります。公開例は次のとおりです。

  • ある宝飾店:3週間〜8週間程度
  • ある工房:1か月〜2か月(検査結果の確認後から)
  • ある宝石店:約2か月
  • あるルース販売店:セミオーダー約40営業日(約1.5か月)、フルオーダー平均4か月

記念日に合わせたいなら、その日付を最初に伝えてください。

空枠を自分で買うとき

インターネットで空枠だけを買い、石留めを別に頼む方法もあります。ただ、「空枠を売っているが、持ち込みのルースの石留めは受けない」という店もあります。空枠を買う前に、その枠に石を留めてもらえるかを確かめておきます。

空枠の素材も確かめます。ある店は「持ち込みの空枠は事前にX線で素材を確かめた。金・銀・プラチナでない合金だと爪が曲がらない・折れるおそれがある」としています。K18やPt900などの刻印がある枠を選んでください。

自分で空枠に石を留めるのはやめてください。爪留めは、爪を曲げて石を押さえる作業です。そのときに石が欠けると、欠けた石は元に戻りません。

断られる石

持ち込みの石は、店が実物を見てから受けるかどうかを決めます。公式サイトに書かれている断る理由は、主に次の4つです。

断られる理由 公開されている条件
傷・ひび 傷・欠け・内包物が多い
硬さ 硬度の低い石
小ささ 直径2mm未満のメレ
ダイヤの種類 天然・無色・ラウンド以外

店ごとの書き方は次のとおりです。

  • あるルース販売店:「傷・欠け、内包物が多い、ウィンドウ(石の中央が抜けて見える)などの状態だと受けない場合がある」
  • ある宝石店:「ひび(クラック)や損傷の激しい石、硬度の低い石、形が不定形の石は預からない」
  • ある工房:「直径2mm未満の小さな石(メレ)は、基本的に持ち込めない」

モース硬度は、引っかき傷への強さを表す目安です。ある店はモース硬度8以下の石は割れの危険があるとしています。ルビー・サファイアの硬さは9なので、この線の外です。この線に入る石を指輪にしたいなら、爪留めではなく、石の周りを地金で囲む留め方か、ペンダントで相談します。

立て爪の指輪の石を低い指輪に移すなら、石外しから頼む流れになります。費用の読み方は立て爪の指輪のリフォームで確かめてください。今の指輪の爪が浅くなって石が動くだけなら、作り直さずに爪や石座の修理で済むことがあります。

割れたときの補償

買い直せない石や高価な石は、預ける前に、割れたときの扱いを確かめてください。公式サイトに扱いを書いている5店は、3通りに分かれました。

公式サイトに書かれている補償の扱い

補償しない(3店)

  • 加工時の破損を補償しない
  • 石割れ・紛失の補償や弁済をしない
  • 加工中の破損に責任を負わない

条件で変わる(1店)

  • 有料の補償で代わりの石
  • 付けなければ加工代と送料を返す

保険で補償する(1店)

  • 加工中の石割れ・盗難が対象
  • 預かるときに書類を送る

各店の書き方は次のとおりです。

  • 補償しない店1:「持ち込みのルースは、加工時の破損を補償しない」
  • 補償しない店2:「見えないクラックで留めるときに割れることがあり、割れたら依頼はキャンセル。石割れ・紛失の補償・弁済はしない」
  • 補償しない店3:「持ち込みのダイヤが加工中に破損しても補償しない(一切の責任を負わない)」
  • 条件で変わる店:「持ち込みのルースは、クイック・セミオーダーでは代わりの石での補償なし(持込料を除く加工代・送料は返金)。ただし有料の補償オプションで店のルースと同等の対応になり、フルオーダーは同等ルースで代替(対象外あり)」
  • 保険で補償する店:「加工中の石割れ・盗難は、加入している保険の規定に基づいて補償。預かるときに補償の書類を送る」

指輪から石を外して持ち込む場合は、外す段階でも割れることがあります。ある店は、石外しのあとで破損が分かっても、ルースは弁済しないとしています。石外しの代金も別にかかり、ある宝石店ではエメラルドで1個5,000円〜(税別)です。

補償の有無を聞くときは、次の3つを書面かメールでもらってください。

  • 加工中や石外しで割れたとき、補償があるか。あるなら何で補償するか
  • 割れたときに加工代や送料は返ってくるか
  • 宅配で預ける場合、送るときと返すときに保険がかかるか

宅配で預けるとき

配送中の事故は、加工中の補償とは別の話です。ある工房は「ポスト投函式は勧めない。宅急便は輸送中の破損に限度額30万円までの損害賠償。さらに高額なら運送保険に1万円につき10円程度で加入できる」としています。一方で、「預かった品が配送中に行方不明になっても保証の対象外」とする店もあります。高価な石を送るなら、石の値段に見合う補償を付けられる送り方を選び、追跡できる記録を残します。

すり替えが心配なとき

預ける前に石を特定できる記録を自分の側に残し、同じ内容を預かり証に書いてもらいます。これは店を疑う手続きではありません。ある宝飾店は、信頼できる工房なら預かるときに石の状態を顕微鏡カメラなどで記録すると書いています。別の店は、持ち込みのダイヤは宝石顕微鏡で状態を確認するとしています。

預かり証で確かめる欄

  1. ①石の種類鑑別書の記載と同じか鑑別書があれば番号とコピーを渡し、原本は手元に残す
  2. ②形と大きさ丸・オーバルなどと、直径や縦横のmm店で測った値を、その場で書いてもらう
  3. ③重さカラット(ct)枠に留めたあとは量れないので、預ける前に記録する
  4. ④目印傷・内包物の位置、色の特徴正面と横から撮った写真に印を付け、同じ写真を店にも渡す

鑑別書は、鑑別機関(宝石を調べる専門の機関)が石を調べて書いた書類です。ある鑑別機関の説明では、鑑別書は宝石の種類を科学的に特定した証明書です。

ダイヤには、別に鑑定書(グレーディングレポート)があります。鑑定書は、重さ・色・透明度・カットの4つで品質を示す書類です。GIAなど一部の鑑定機関の鑑定書は、レポート番号を入れて、機関のデータベースに残る内容と一致するかをウェブで確かめられる仕組みがあります。

受け取るときは、預かり証の大きさ・写真・鑑別書と見比べます。それでも同じ石か気になるなら、鑑別機関に鑑別を頼みます。本物かどうか、同じ石かどうかの判断は、写真ではできません。

ペンダント・ピアスにする場合

指輪は、手を使うときに物に当たりやすい場所にあります。硬さが気になる石や、毎日は指に着けない石なら、ペンダントから考えます。

他店が公開した内訳:持ち込みのダイヤでペンダント
加工代金
45,000円
チェーン
12,390円
プラチナの地金代
2,845円
合計金額60,235円

※ 指輪の内訳と同じ店の1件の事例です。税込か税別かは書かれていません。

この例では、チェーンの代金が地金代より高くなっています。手持ちのチェーンを使えば、総額はそのぶん下がります。チェーン込みの総額の読み方は、形見の指輪をネックレス・ペンダントにする費用にあります。

両耳のピアスにするなら、大きさと色がそろった石が2つ要ります。持込料を1製作ごとに取る店には、「イヤリング・ピアスは1セット(2石まで)6,000円(税込)」と数える店があります。ピアスとイヤリングの金具の違いは、ピアスとイヤリングの付け替えで確かめてください。

今日やること

  1. 1石の記録を取る正面と横の写真、鑑別書のコピー、分かれば大きさ(mm)と重さ(ct)
  2. 2総額の出し方を決めて聞く「持込料と、加工代・地金代を分けた税込の総額を教えてください」と書く
  3. 3割れたときと預け方を聞く「加工中に石が割れたら補償はありますか。預かり証に石の大きさと重さを書いてもらえますか」

出典