持ち込みの石でペンダントやピアスを作る費用は、加工代と地金代(枠に使う金やプラチナの代金)で決まります。ペンダントならチェーンの代金、店によっては持込料(公開例で0円から6,000円)が加わります。石の代金はかからないぶん、総額は枠と仕上げの作りで動きます。
- 加工代金
- 45,000円
- チェーン
- 12,390円
- プラチナの地金代
- 2,845円
※ ある工房の1件の事例です。税込か税別かは書かれていません。
ペンダントは枠が小さいので、この例の地金代は総額のごく一部です。大半は加工代とチェーンです。
ペンダントの公開額
石1つでペンダントを作った公開額は、2026年10月20日に確かめた4店で次のとおりです。どの店も税込か税別かは書いていません。
| 公開例 | 額 | 中身 |
|---|---|---|
| 公開例1 | 60,235円 | 実例・チェーン込み |
| 公開例2 | 71,500円(チェーン込み・税の表示なし) | 実例・チェーン込み |
| 公開例3 | 7万円前後から | 目安 |
| 公開例4 | 80,000円〜 | 最低価格 |
※公開例2は1.5カラットぐらいのダイヤのルースを、6本爪のプラチナのペンダントにした例です。
石の周りを小さなダイヤで囲む取り巻き(中心の石の周りに小さな石を並べる作り)は、公開例4の店で75,000円〜です。脇にダイヤを足した別の工房の例では加工代47,520円(チェーン別)で、足したダイヤの代金は別でした。
素材で変わるトップの目安
同じ店が素材別に出しているトップだけ(チェーン別)の目安は次のとおりです。地金の相場で変わり、税と送料は別です。
| 素材 | トップだけの目安 |
|---|---|
| シルバー(SV925) | 49,500円(SV925・3ctまで・ペンダントトップのみ・税込・送料別) |
| プラチナ(Pt900) | 71,500円〜(Pt900・0.7ctのオーバルカットの場合・ペンダントトップのみ・税・送料別) |
| K18 | 77,000円〜(K18・0.7ctのオーバルカットの場合・ペンダントトップのみ・税・送料別) |
※1店の2026年10月の目安。Pt900とK18は0.7ctのオーバルカットの石の場合で、石が大きくなると上がります。
見積もりは「チェーン込みか、別か」「税込か」をそろえて読みます。チェーンを手持ちのものにするなら、トップの金具(バチカン)が手持ちのチェーンに通るかと、留め具が弱っていないかも見てもらいます。留め具の傷みや切れはチェーン修理の料金、金具の付け替えはバチカンの交換・修理の料金で確かめられます。
ピアスは片耳ずつ数える

ピアスは、片耳ごとに枠と石が1つずつ要ります。空枠を売るある店は、ピアスの空枠は片耳用で、両耳にするなら2つ注文し、石もそれぞれに要ると案内しています。
- 片耳用の空枠
- 片耳20,075円〜31,735円(税込・K18・丸い石の爪留め・石の直径3〜6mm用)
- 両耳にするなら
- 同じ枠をもう1つ
※ 枠だけの額です。石留めの工賃と石は入りません。
工房に一式を頼んだ例では、持ち込みのダイヤ2つを6本爪のピアスにして40,000円(税の表示なし)でした。別の宝飾店の目安は5万円前後からです。両耳の空枠代だけで、工房に一式を頼んだこの例の総額と同じくらいになります。
石が1つしかないなら、無理に両耳にしません。ある宝飾店は、指輪の石をピアスにした例で両耳そろえるには同じ石をもう1つ探す必要があり、片耳だけ作る選択もあると案内しています。もう1つ石を探すと、色と大きさをそろえる手間と石の代金がかかります。指輪の石を2つに分けてピアスにする話は指輪をピアスにリメイクする費用で確かめられます。
石が1つ
- ペンダントにする
- 片耳だけのピアスにする
石が2つ(大きさ・色がそろう)
- 両耳のピアスにする
- 枠は2つ。片耳ずつの値段で数える
石が3つ以上・小さい
- 1つのペンダントにまとめる
- 両耳に同じ数ずつ分ける
小さな石がたくさんあるなら、メレダイヤを集めて作り替えるの数え方が使えます。
作りたい物がいくらになるかは、イメージを送って工房に相談できます。
空枠に収まる石、枠から作る石
空枠(石の付いていない既製の枠)に収まるのは、丸かオーバルで、枠の決まった大きさに合う石です。空枠を売るある店では、空枠の形は丸かオーバルだけで、空枠に合わない大きさ・形の石は加工を受けないとしています。
空枠に収まるかを見る4つ
- ①形丸・オーバルか四角・しずく形・不定形は、枠から作る
- ②直径枠の決まった直径に合うかある店の丸い石用の枠は直径3〜6mm用。ダイヤならカラット数より直径(mm)で合わせる
- ③厚み・高さ爪で押さえられるか爪で押さえられないほど大きい・厚い・高さのある石は、しっかり固定できない場合がある
- ④留め方爪か、周りを囲むか硬度の低い石は、周りを地金で囲む覆輪(ふくりん)を相談する
ダイヤを扱う店では、カラットで枠の段階を分けている例もあります。ある宝飾店は、セミオーダーの枠は、0.2カラット用・0.3カラット用・0.5カラット用・1.0カラット用など、ルースの大きさで使い分け、価格も変わると書いています。それでも石には個体差があり、別の店は中石の形や大きさによって、中石の部分の加工が必要としています。
形が規格から外れる石は、石に合わせて枠から作ります。カットした石のほか、形の決まっていない石も枠から作って加工する工房があるので、形を理由にすぐ諦める必要はありません。枠から作る案と空枠の案が両方出たら、加工代と期間を分けて見積もってもらいます。ダイヤの大きさごとに合う形はダイヤの大きさ別の作り替えで確かめられます。
石留め(爪や地金で石を枠に固定する作業)だけの工賃は、公開例で1石1,500円から7,000円です。爪で留めた石は着けるうちに爪が緩むことがあり、直し方と料金は爪・石座の修理の料金で確かめられます。
断られる石と、割れたときの扱い
石留めには、いつも割れる危険があります。空枠を売る店も、石留めの作業には、いつも石が割れる危険があると注意しています。
断られやすいのは、傷やひびの多い石と、硬度の低い石です。ある店はモース硬度8以下の石は割れの危険があるとし、別の工房はひび(クラック)や損傷の激しい石、硬度の低い石、形が不定形の石は預からないとしています。オパールのモース硬度は5〜6.5、エメラルドは7.5〜8です。こうした石は、爪で強く押さえる留め方より、周りを地金で囲む覆輪で守る作りを相談します。石ごとの注意は宝石別の加工の注意と料金にあります。
割れたときの扱いは、店によって違います。
- ある工房:持ち込みのルースは、加工時の破損を補償しない
- 別の店:加工中の石割れ・盗難は、加入している保険の規定に基づいて補償。預かるときに補償の書類を送る
買い直せない石なら、預ける前に補償の有無を書面かメールでもらいます。割れても諦めがつく石か、補償のある条件かで、頼むかどうかを決めてください。
鑑定書の番号と、同じ石かの確かめ方
ダイヤの側面(ガードル)に、鑑定書の番号がレーザーで彫られていることがあります。ある宝飾店は、持ち込みのダイヤ2つをピアスにしたとき、ガードルにレーザーで彫られた鑑定の番号が爪で隠れないように留めたと書いています。番号を残したいなら、見積もりのときに「番号が爪で隠れないように留めてください」と伝えます。
預ける前には、石の直径(mm)と重さ(ct)を預かり書に書いてもらいます。受け取りのときに鑑定書の数字と見比べる手順は、鑑定書・鑑別書の再発行とすり替えの防ぎ方で確かめられます。
写真で分かること、現物で決まること
石の正面・横の写真と鑑別書があれば、空枠に収まるか枠から作るかの候補と、費用の見当までは決まります。留められる状態かどうかは、現物を見てから決まります。
写真と鑑別書で分かること
- 形と直径、ペンダントかピアスか
- 空枠に収まるか、枠から作るか
- 素材ごとの費用の見当
現物で決まること
- 内部のひびや欠け、硬度に合う留め方
- 厚みと高さが爪に収まるか
- 地金の量と、仕上がりの重さ
期間は、ある工房で約2か月です。記念日に合わせたいなら、その日付を最初に伝えます。
指輪にする場合の費用と預け方は、石の持ち込みで指輪を作る費用で比べられます。
石の正面・横の写真と鑑別書の写真を添えて写真で相談すると、空枠に留められるか枠から作るかと、チェーン込み・税込の総額の目安が出ます。割れたときの扱いを書面でもらえるかも、そのときに聞いておきます。
今日やること
- 1石の大きさを控える鑑別書・鑑定書があれば形・直径(mm)・重さ(ct)を書き写す。無ければ定規と一緒に正面と横を撮る
- 2写真を送って相談する「手持ちのルースでペンダント(またはピアス)を作りたいです。空枠に留められるか、枠から作るかと、チェーン込み・税込の総額を教えてください」と書いて、石の正面・横の写真と鑑別書の写真を送る
- 3割れたときの扱いを聞く「石留めで割れたときの扱いを、預ける前に書面でもらえますか。鑑定の番号は爪で隠さずに留められますか」
