ダイヤを何に作り替えるかは、石の大きさと、何個あるかで決まります。他店の公開料金で見ると、同じ石でもペンダントにするほうが指輪より安く済みます。
カラットは重さの単位で、大きさそのものではありません。鑑定書があれば、そこに書かれた重さと直径で、下の表のどの行に当たるかが分かります。
大きさの目安と、合う作り替え先
丸いダイヤ(ラウンドブリリアントカット)なら、カラットからおおよその直径が分かります。直径が分かれば、指輪・ペンダント・ピアスのどれに合うかを決めやすくなります。
| 重さ | 直径の目安 | 合う作り替え先 |
|---|---|---|
| 0.2ct | 約3.8mm | ペンダント・ピアス |
| 0.3ct | 約4.3mm | ペンダント・ピアス・指輪 |
| 0.5ct | 約5.2mm | 指輪・ペンダント |
| 1.0ct | 約6.5mm | 指輪・ペンダント |
| 1.5ct | 約7.4mm | ペンダント・指輪 |
| 2.0ct | 約8.2mm | ペンダント |
※ 直径は丸い石の目安です(ある宝飾店の公開の表)。同じカラットでも、カットの形や深さで見える大きさが変わるので、丸以外の形の石は鑑定書の寸法で読みます。
表の「合う作り替え先」は、費用・枠の選びやすさ・身につけやすさで並べています。0.3ct前後までの石は、公開料金ではペンダントなら指輪の半分以下で済み、ピアスにも使えます。1.5ct以上の石は、受けられる指輪の枠が少なくなるので、ペンダントが選びやすくなります。理由は次の章からです。
丸以外の形(マーキス・ペアシェイプなど)の石は、表の直径が当てはまりません。枠の作り方の違いは丸くないダイヤのリフォームで確かめてください。0.1ctに届かない小さなダイヤがいくつもあるなら、メレダイヤを集めて作り替えるの話になります。
費用は、何にするかと石の大きさで変わる
同じ石でも、ペンダントにするほうが指輪より安くなります。他店の公開されている最低価格の中央値で、ペンダントは指輪の半分以下です。
| 作り替え先 | 最低価格の中央値 | 確認した店 |
|---|---|---|
| 指輪 | 67,500円 | 16店 |
| ペンダントの飾り部分 | 30,000円 | 8店 |
※ 工房と宝飾店の公式サイトの「〜から」の価格。下取りを引く前の額で、税込・税別・税の表示なしが混ざります。ペンダントはチェーン別です。
同じ店・同じ大きさで比べると、差がはっきりします。ある宝飾店は、0.3ctの立て爪の指輪を作り替える価格を、普段使いの指輪なら97,600円〜(0.3ct)、6本爪のペンダントの飾り部分なら24,000円〜(0.3ct・トップのみ)としています。
ペンダントの見積もりは、飾り部分の代金にチェーンの代金を足し、元の枠の下取り(店が元の金属を買い取り、代金から引くこと)を引いた額になります。チェーンだけの他店の公開価格は11,370円から42,900円で、家にあるチェーンを使えばこの分はかかりません。下取りは元の枠の重さと相場で決まります。ある工房の公開例では、Pt900・4.4gの指輪の地金で15,200円(2023年10月)、同じ重さで2024年7月なら19,756円でした。
石が大きくなるほど、同じ枠でも代金は上がります。ある工房の価格表では、同じ指輪の枠が65,000〜100,000円(0.15〜1.00ct・Pt900)で、石の大きさによる差は35,000円でした。見積もりを頼むときは、石の重さを先に伝えます。値段の決まり方は指輪リフォームの値段に、作業ごとの料金の幅は工房の公開料金データにあります。
自分の品を何に作り替えられるかは、写真を送って工房に相談できます。
0.3カラット前後までの石

1石なら、ペンダントから考えます。ある工房の価格表では、指輪の枠とペンダントの枠の価格は次のとおりです。ペンダントの枠の価格にチェーン代は含まれないので、チェーンは別に考えます。
両耳のピアスにするなら、大きさと色がそろった石が2つ要ります。ある宝飾店は、1粒の指輪の石をピアスにするとき、両耳そろえるには同じ石をもう1つ探す必要があり、片耳だけ作る選択もあると説明しています。
同じ大きさの石が2つある
- 両耳のピアスにする
- 2石の指輪をピアスにした他店の公開例は23,000円から43,200円
石が1つだけ
- 片耳のピアスにする(1粒の指輪を片耳用のピアスにした公開例がある)
- 両耳なら、似た石を買い足す
石が3つ以上ある
- 石を分けて、ピアスと別の品にする
- 5石の指輪を、3石は指輪・2石はピアスに分けた公開例がある
ピアスの金具や片耳の作り方は、指輪をピアスにリメイクする費用で詳しく確かめられます。
0.5〜1カラットの石
指輪にもペンダントにもなる大きさです。毎日指に着けたいなら指輪、指を使う仕事や家事で傷が気になるならペンダントを選びます。
指輪にするなら、石の高さを抑えた形を頼みます。立て爪(石を高い爪で持ち上げた形)のままでは、服や物に引っかかりやすいからです。ある宝飾店は、立て爪の指輪について、石を低めに留めて引っかかりを抑えたフラットな形に作り替える案を出しています。
ある専門店は、覆輪留め(石の周りを地金で囲む留め方)は爪がないので引っかからないと説明し、手間がかかるぶん費用が高くなりやすいとも書いています。立て爪の指輪を作り替える3つの作り方と値段は、立て爪の婚約指輪のリフォームで比べられます。指輪のまま使い続けたいだけなら、作り替えではなく爪の修理で足りることもあります。
枠には、受けられる石の大きさの範囲があります。ある工房の価格表には、受ける石が0.15〜0.70ctの指輪の枠もあります。1ctの石は、この枠には留められません。気に入った枠があっても、石が範囲の外なら留められないので、枠の見本を選ぶ前に石の重さと直径を伝えてください。
1カラット以上の石
1ctを超えると、見本から選べる枠が減ります。ある宝石店は、見本のネックレスの枠について見本から選ぶネックレスの枠は1.0ctの石まで対応し、合わない石は一から作るオーダーになって加工代が変わるとしています。別の宝石店の1ct用の見本の枠は、ペンダントの飾り部分が49,500円〜(税込・1ct用の見本の枠・飾り部分のみ・チェーン別・2022年3月の地金相場)で、同じ店の小さな石向けの枠より下限が高くなっています。
2ctを超えると、さらに少なくなります。同じ宝石店は2カラット以上は、見本の枠が1カラットに比べて圧倒的に少ないと書き、ある工房の価格表では、2ct以上の石を受ける枠は指輪で18枠のうち1枠、ペンダントで18枠のうち4枠でした。大きな石を指輪にするなら、石に合わせて枠から作る前提で考えます。
写真で分かること、現物で決まること
写真で決まるのは、作り替え先の候補と見当の金額までです。枠が受ける範囲に入るかと石の状態は、現物を測ってから決まります。
写真で分かること
- 鑑定書の重さと直径(鑑定書があれば)
- 留め方と爪の形、石の数
- 指輪・ペンダント・ピアスのどれが向くか
現物で決まること
- 正確な直径と高さ(枠の範囲に入るか)
- 爪の下の欠けと、外せるか
- 鑑定書の石と同じかの照合
手元の石が表のどの行に当たるかが分かれば、作り替え先の候補が絞れます。鑑定書か、ものさしを当てて真上から撮った写真を添えて写真を送って相談すると、石に合う作り替え先と費用の見通しを聞けます。
大きな石ほど、預ける前に決めることが増えます。
1カラット以上の石を預ける前に聞くこと
- ①石外し外す前に石の状態を確かめるかある工房は外す前に鑑定士と職人が隠れた割れを確かめる。1ct以上で15,000円〜50,000円前後(税抜)
- ②補償作業中に欠けたら、いくらまで補償するかある専門店の補償は店が算出した一般的な市場価格の最大1割まで、上限30万円。石外しは補償の対象外とする工房もある
- ③記録預かるときに石の写真と寸法を残すかある宝飾店は預かるときにダイヤを拡大して写真に撮り、直径・高さを電子ノギスで測る
- ④鑑定書外したときに取り直すかGIAのダイヤモンドグレーディングレポートは、セットされていない(枠から外した)0.15カラット以上のダイヤが対象
鑑定書を取り直したいなら、枠から外したときに頼みます。GIA(米国宝石学会)の鑑定書は枠から外した石だけが対象です。指輪に留めたままでも頼めるのは鑑別(石の種類を調べる検査)で、ある鑑別機関の案内では、鑑別のレポートは、ルース(裸石)でも、指輪などにセットしたままの宝石でも依頼できるとされています。なくした鑑定書の再発行や、すり替えを防ぐ照合は、鑑定書・鑑別書は再発行できる?で確かめてください。
宅配で預けるなら、配送中と加工中の保険を確かめます。ある宝飾店は、発送から加工中・到着まで全工程で保険適用としています。
今日やること
- 1石の大きさを確かめる鑑定書の重さ(ct)と直径(mm)を見る。鑑定書がなければ、ものさしを当てて石を真上から撮る
- 2作り替え先を2つに絞る上の表で、指輪・ペンダント・ピアスのどれが合うかを見る
- 3写真を送って相談する「ダイヤ◯ctの指輪を、ペンダントか指輪に作り替えたいです。どちらが合うかと、チェーン別・下取り前・税込の総額を教えてください」と書いて、鑑定書かダイヤの大きさが分かる写真と一緒に送る
