ピンクゴールドは、金に銅を多く混ぜて赤みを出した金属です。銅が多いぶん硬く、サイズ直しで熱を加えたり叩いたりすると、ひびが入ることがあります。ただ、料金表にピンクゴールドを載せてサイズ直しを受ける店もあり、ピンクゴールドというだけで直せないわけではありません。
割れやすいと言われる理由
ピンクゴールドが直しにくいと言われるのは、混ぜる金属の配合のせいです。K18は金が75%以上で、残りに何を混ぜるかで色が決まります。
ある宝飾店は、自店のK18ピンクゴールドを「純金75%に、銅20%、銀とパラジウムを数%」と説明しています。別の工房によると、ピンクゴールドは銅と銀を7対3や8対2で混ぜ、パラジウムが入っているものが多いです。銅が多いと硬くなり、ある工房の表では硬さがK18ピンクゴールド200〜240Hv、K18イエローゴールド160〜200Hvです。
工房の説明をまとめると、理由は次の3つです。
| 理由 | 起きること |
|---|---|
| 硬い | 叩いて整えるときにひび |
| 熱に弱い配合がある | 火を当てた後に割れる |
| 配合が店ごとに違う | つなぐ金属や色が合わない |
1つ目について、ある工房は地金が硬いため、サイズ直しで亀裂が生じやすいとしています。2つ目では、別の工房がピンクゴールドの地金の中には、火をかけて放っておくとバリバリに割れてしまうものもあると注意しています。
3つ目は、配合の違いです。同じK18ピンクゴールドでも、18金ピンクゴールドでも3〜4種類あり、メーカーごとに独自の配合があると書く工房があります。つなぐときに使うロウ材(溶かして継ぎ目を埋める金属)についても、サイズ直し用のロウ材と元の地金の割金が合わない問題もあるという説明があります。
つまり、割れるかどうかは、配合と作業の進め方で変わります。ある宝飾店も、通常のゴールドより慎重に扱わないと、地金にヒビが入る場合があると書いています。
サイズ直しの料金
工房や修理店の公式サイトで、ピンクゴールドのサイズ直しを料金表に載せている3店を確かめると、扱いが3通りに分かれました。どれも他店の公開料金で、最低料金です。
| 公開例 | ピンクゴールドの扱い |
|---|---|
| 公開例1 | ピンクゴールド3,300円〜(プラチナ・ゴールドは2,000円〜・税込)(小さくする場合) |
| 公開例2 | 3,300円〜(プラチナ・イエローゴールドと同じ額・税込) |
| 公開例3 | 基本料金にピンクゴールドは1,000円を加算 |
実際に払った額を公開している事例もあります。
- K18ピンクゴールドの石付きの指輪:4,000円(3号大きくした石付きの指輪)
- K18ピンクゴールドとダイヤの指輪:6,000円(基本料金5,000円と大きくする料金1,000円)(税別の料金表の店)
- K18ピンクゴールドのダイヤ入りの指輪を大きくした例:7,700円(税込)〜
金やプラチナの指輪を含めた料金と日数の全体は、指輪のサイズ直しの料金と日数で確かめられます。
大きくすると、足した部分の色が少し違って見えることがあります。ある店は、ピンクゴールドは配合が各社異なるため、ほんの少し地金の色が異なる場合があると書いています。
自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。
断られたとき
断られた理由を聞くと、次の手が決まります。ある工房は、ピンクゴールドは直しが難しいと何件かで断られた品を直した例を公開しています。ピンクゴールドだから、という理由だけなら、指輪の状態によっては直せることがあります。
石が輪の全周に並ぶ指輪(フルエタニティ)は、素材を問わずサイズ直しが難しい作りです。ある宝飾店は、複雑なデザインや全周に石が並ぶフルエタニティは、サイズ直しの方法が限られるか、できない場合があると説明しています。切らずに直す方法と作り直す判断は、指輪のサイズ直しができないときで確かめられます。
ブランドで買った指輪なら、他の店に出す前に、買った店に保証とサイズ直しの扱いを聞きます。ある修理店は「ブランド品は販売店以外で修理すると保証が受けられなくなる」と注意しています。
割れた・ひびが入ったとき

割れた指輪は、割れた所を溶かした金属でつなぐ「ロー付け」で直します。ピンクゴールドのロー付けを料金表に載せている店では、1か所1,760円〜(税込)でした。同じ店で、ちぎれた指輪をつないで形を整える作業は5,500円〜(税込)です。
つないだ所は、時間がたつと色の差が出ることがあります。ある工房は、ピンクゴールドの修理の注意としてロー材が後々変色する可能性があると書いています。同じ所が何度も割れるなら、直すより作り直す道も考えます。割れや曲がりの直し方の全体は、曲がった・割れた指輪の直し方にあります。
色がくすんだ・変わったとき
ピンクゴールドの色が変わる原因は、ある宝飾店によると銅が空気中の酸素と反応して酸化することです。表面の変化なので、工房での仕上げで戻せることがあります。
戻し方は2つあります。1つは、工房のアルカリ性の液の中で、酸化した表面の膜を還元して本来の色に戻す方法です。もう1つは、表面を磨き直す「新品仕上げ」で、プロの職人の手で、新品同様の輝きを取り戻すこともできるとされています。
新品仕上げのあとに、色を整えるめっきを足す店もあります。ある店の料金表には「ピンク・ホワイトゴールド・シルバーはメッキが必要(各2,800円〜)」とあります。見積もりでは、磨きだけの額とめっきを足した額を分けて聞きます。磨くと地金が減る点は新品仕上げの料金と注意点で確かめられます。
K10とK18で違うこと
K10のピンクゴールドは、K18より直しにくい素材です。K10は金が半分に満たず、ある工房は金の含有量が少なくなると、パリッと割れやすくなると説明しています。
| K18PG | K10PG | |
|---|---|---|
| 金の割合 | 75%以上 | 41.6%以上 |
| サイズ直し | 受ける店がある | 断られることがある |
| 色の変わりにくさ | 変わりにくい | 変わりやすい |
※色の比較は、ある販売店の「同じ環境に置いた場合、K18のほうが変色しにくい」という説明によります。
K10は、硬くなる代わりに、もろく割れやすい性質になると説明する宝飾店もあります。それでも直した例はあり、ある店はK10ピンクゴールドの指輪のサイズ直しを4,000円位(K10ピンクゴールドの石付きの指輪)で受けています。切れたK10の指輪をつなぐ例では、K10の地金の用意がないため、地金を盛る部分にK18を使うという店もあります。この場合、足した部分はK10ではなくK18になります。
写真で分かること、現物で決まること
写真で決まるのは、どの作業に当たるかと費用の見当までです。割れずに直せるかは、現物を見てから決まります。
写真で分かること
- 刻印(K18PG・K10PG・750など)
- 割れ・ひびの場所と、石との距離
- 石が全周に並ぶか、幅と厚み
現物で決まること
- 細いひびが他にもないか
- 熱をかけて割れない配合か
- 足す地金の色が合うか
内側の刻印と、割れ・くすみの場所を明るい所で撮れば、写真で相談することができます。サイズ直しなら今の号数と直したい号数、断られたことがあればその理由も書き添えると、直すか作り直すかの見当が早くつきます。
作り直すときの素材
直しても割れそうなら、同じ形で作り直す道があります。そのとき、今のピンクゴールドを溶かして使うのは向きません。ある工房は、K18WG・K18PGは再加熱でぼそぼそになったりヒビが入ったりしてリフォームが困難としています。元の指輪は手元に残し、新しい地金で作る方法を聞きます。
- ピンクの色を残したい:K18のピンクゴールドで作り、サイズ直しを受けられるかを作る前に聞く
- 今後もサイズを変えそう:プラチナかK18のイエローゴールドを考える
- 金属アレルギーがある:指輪の素材の選び方で、肌に合う素材を確かめる
今日やること
- 1刻印を見る指輪の内側の「K18PG」「K10PG」「750」などの刻印を確かめる
- 2写真を撮る内側の刻印と、割れ・ひび・くすみの場所が分かる写真を、明るい所で撮る
- 3聞くことを決める「ピンクゴールドの指輪です。(サイズ直し・割れの修理・色の仕上げ)をしたいです。直せるか、作り直しになるか、税込の総額を教えてください」と書く
