ジュエリーナビ

色石の指輪をペンダントにリメイクする費用|エメラルド・翡翠・オパール・琥珀・アメジストで変わる作り

更新 2026年10月26日・出典の最終確認 2026年10月25日

紫の石の指輪とオパールとペンダント枠(イメージ)

色石の指輪をペンダントにする作りは、石を外すかどうかで2つに分かれます。指輪の腕(輪の部分)を切り、石が留まった台座ごとペンダントにする作りと、石を外して新しい枠に留め直す作りです。どちらが合うかは、石の性質と、元の台座の状態で決まります。

中央値はどれも他店の公開例の集計で、同じ金額で作れるという意味ではありません。

外すか、台座ごと使うか

石を外さなければ、石を外すときの力がかかりません。元のデザインを残したいときや、外すと割れるおそれがある石なら、台座ごと使う作りを先に聞きます。

台座ごと使うか、石を外して新しい枠にするか

台座ごと使う

  • 腕を切り、台座にバチカン(チェーンを通す金具)を付ける
  • 石を外さないので、割れのおそれが小さい
  • 指輪のときの石座の高さや形がそのまま残る

石を外して新しい枠にする

  • 石に合わせて石座を作り直す
  • 覆輪にする・石座を低くするなど、作りを選べる
  • 外す作業と、留め直す作業で石に力がかかる

公開例では、台座ごと使う作りのほうが安く済んでいます。料金表で最低価格を出している店では、腕を切ってバチカンを付ける加工が13,500円〜(枠・加工費込・税込)です。ただ同じ店は、石の種類によっては、いったん石を外してから加工するとも書いています。別の工房の説明では、色石は、石だけを外すか石座ごと外してペンダントにするとされています。

台座ごとの作りが向かない指輪もあります。取り巻き(石の周りに小さな石を並べた作り)の爪が外へ張り出した指輪では、ある店は取り巻きの爪が外へ張り出した指輪は、元の枠を転用せず新しい枠にしたとしています。腕を切っても爪の尖った印象がそのまま残るからです。元の台座の爪が減っている・曲がっているなら、台座ごと使う前に爪を直せるかを聞きます。爪と石座の直し方は爪・石座の修理で確かめられます。

石ごとの向く作り

熱や力に弱い石ほど、台座ごと使う作りが向きます。石ごとの硬さ(引っかき傷への強さを表すモース硬度)は、GIA(米国宝石学会)の案内で次のとおりです。

石 硬さ 向く作り
エメラルド 7.5〜8 台座ごと
オパール 5〜6.5 台座ごと・覆輪
翡翠 ジェダイト6.5〜7/ネフライト6〜6.5 台座ごと
琥珀 2〜2.5 台座ごと・覆輪
アメジスト 7 どちらでも

※ 硬さはGIAの案内の値。「向く作り」は、下に書いた熱と割れやすさの説明から決めた目安で、石の状態で変わります。

エメラルド

エメラルドは、硬さの数字ほど丈夫ではありません。ある工房はエメラルドは工具で力を加えると割れると書いています。GIAの案内は、熱について「熱で既存のフラクチャーが広がるおそれ」があると注意しています(フラクチャーは石の中のひびのこと)。

別の工房は、加工のときの洗浄で、割れ目に含ませたオイルが抜けるおそれがあるとしています。GIAも、充填されたエメラルドに超音波洗浄器とスチームクリーナーを使うのは危険としています。熱を使う溶接と洗浄の両方で石に負担がかかるので、台座ごとの作りでも「石を付けたまま溶接するか、洗浄はどうするか」を聞きます。

台座ごとペンダントにした公開例では、制作期間は約3週間でした。石外しの注意はエメラルドのリフォームで確かめられます。

オパール・琥珀

オパールは高熱・急な温度変化でフラクチャーの起きるおそれがあり、琥珀は比較的低温で燃焼するとGIAが書いています。石を付けたまま、すぐ近くの金属を熱でつなぐと、石を傷めるおそれがあります。石を外して作り直すなら、周りを地金で囲む覆輪で守ります。

翡翠

翡翠は、GIAの案内で靭性が非常に優れ、破損・欠けに強いとされる石です。ただ、熱については「作業用バーナーの熱で損傷のおそれ」があると書かれています。腕を切って台座にバチカンを付けた公開例では、レーザー溶接(熱が狭い範囲にしか伝わらない溶接)で金具をつないでいました。

アメジスト

アメジストは、GIAの案内で熱にさらすのを避けるとされています。外して覆輪にした例も、メレダイヤ付きの枠に留めた例もあります。GIAによると一部のアメジストは、強い光に長くさらすと退色するので、身につけない間は光の当たらない場所にしまいます。

自分の品を何に作り替えられるかは、写真を送って工房に相談できます。

覆輪か、爪か

石を外して新しい枠にするなら、欠けやすい石や柔らかい石は覆輪にします。爪留めでは、石の縁が外に出ます。オパールの例では、地金で石を囲む覆輪留めは、爪の引っかかりを抑えやすいと説明されています。ある修理店は、覆輪について覆輪留めのペンダントにすると、石が外れにくくなると説明しています。

カボション(表が丸く、裏が平らな石)は、覆輪で囲むと収まりがよくなります。ある工房は、割れやすい石などは、接着で留めると説明しています。接着で留めるかどうかは、最初に聞いておきます。

裏を開けるか、閉じるか

裏が開いた枠と閉じたペンダント枠(イメージ)

透明な石は、裏を開けて光を入れると明るく見えます。ある工房は、色石は透過光が多く入ると美しく輝くと説明しています。同じ工房は、濁りの多い石は石座の側面の開口部を大きく、色の薄い石は小さくするとしています。

裏を開ける作りと、閉じる作り

裏を開ける

  • 透明な石が明るく見える
  • 濁りの多い石は、開口部を大きくして光を入れる
  • 裏に皮脂やほこりが入り、掃除が要る

開口部を小さくする・閉じる

  • 汚れが入りにくい
  • 色の薄い石は、光を入れすぎない
  • 透明な石は、光が入らないぶん暗く見える

裏を開けたら、掃除まで考えます。ある店は、石の裏側に汚れがあると光がさえぎられて輝かないと書いています。裏を開けるなら、裏まで洗える作りかを聞いておきます。肌に当たる裏の尖りも作りで変わり、ある工房の説明ではカット石を爪で留めるときは、裏の尖った部分が当たらないよう裏を覆う加工をするとされています。

オパールが貼り合わせ石なら、作りの前にそのことを伝えます。GIAによると、ダブレットは、薄いオパールの層を裏打ち(バッキング)に接着したものです。オパールの販売店の案内でも「ダブレットやトリプレットは水に浸けない」とされているので、裏を開けて洗う作りには向きません。貼り合わせかどうかの見分け方は、オパールの加工で確かめられます。

石の厚み・転がり・バチカンの位置

指輪の石は、ペンダントにすると前を向かないことがあります。指輪では上から見る石が、ペンダントでは横向きに下がるからです。ある工房は、幅と高さが同じくらいの石は、ペンダントにすると前を向きにくいと書いています。厚い石は石座も深くなり、別の工房は深くカットされた色石は、石の深さで石座の深さが決まると説明しています。

台座ごと使う作りでは、もう1つ確かめることがあります。ある工房は、指輪の石座(シャトン)は裏が丸いので、ペンダントにすると胸元で転がると書いています。同じ工房では、石座の裏を平らに削る加工が1本5,000円(税別)です。新しい枠にするなら、石座をできるだけ低く作り、着けたときに転がらないようにしたという店の例のように、石座を低く作ってもらえます。

横から撮った写真で確かめるところ

  1. ①石の高さ幅と比べて高いか幅と高さが同じくらいなら、前を向くかを先に聞く
  2. ②台座の高さ指輪の腕から石の上までの高さ台座ごと使う作りでは、この高さがそのまま残る
  3. ③石座の裏丸いか、平らか丸いなら、平らに削る加工の有無と料金を聞く
  4. ④バチカンの位置石の上に付くか、裏に付くか前を向かない石は、裏向きに留める・バチカンの付け方を変えるなどの作りを聞く

バチカンの大きさは、使うチェーンに合わせて決めます。ある工房は、バチカンは大きすぎると見た目が悪く、小さすぎるとチェーンが通らないと書いています。別の工房も、バチカンの大きさとチェーンの太さの相性で、チェーンが引っかかることがあると注意しています。バチカンを大きめに作ると、チェーンの太さや種類を選ばず通せるとする店もあります。

手持ちのチェーンを使うなら、指輪と一緒に預け、留め具が弱っていないかも見てもらいます。留め具や切れの直し方はチェーン修理の料金、バチカンだけの交換はバチカンの交換・修理で確かめられます。

取り巻きの小さな石

色石の周りのメレダイヤ(脇に並ぶ小さなダイヤ)は、残すか外すかを先に決めます。残せば元の指輪の雰囲気が残り、外せばすっきりしたペンダントになります。

ある工房の公開例では、指輪の脇石(ルビーとダイヤ)も使ってペンダントにした例があることが分かります。ただ別の工房では、枠の都合で、元の指輪のメレダイヤをそのまま使えなかった例があるとのことです。取り巻きを残したいなら、最初に「周りの小さなダイヤもペンダントに使いたいです」と伝えます。使わないメレダイヤで別のものを作るなら、メレダイヤのリメイクで数と作れるものを確かめられます。

費用

費用は作り方で大きく違います。工房や宝飾店の公式サイトで、色石の指輪をペンダントにした公開例を確かめました。下取り前・チェーン別の額で並べると、次のとおりです。

作り方 公開例の幅 中央値
台座ごと使う(5件) 15,000円から81,400円 30,000円
新しい枠(7件) 36,000円から418,000円 88,000円

※ 他店の公開例。税込・税別・税の表示なしが混ざっています(換算していません)。新しい枠の最も高い例は、脇石5つと一緒に石座を作った例です。

台座ごと使う作りは、腕を切る・金具を付ける・つなぐの3つの作業で済みます。新しい枠は、石座から作るぶん高くなります。ある店は金額は加工賃と、金・プラチナの量で決まる。石が大きいほど地金が増えて高くなると書いています。

店の実例には、下取りを引いた後の額だけを載せたものもあります。見積もりは「下取り前・チェーン別・税込」の額にそろえて読みます。ある工房は、切り取った腕の部分は下取りして安くなるとしています。

これにチェーンの代金が加わります。チェーンだけの公開価格は11,370円から42,900円です。手持ちのチェーンを使えば、この代金は要りません。宝石ごとの料金は宝石別の加工の注意と料金でも確かめられます。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、作りの候補と見当の金額までです。石が外す作業に耐えるか、台座の金属が溶接に耐えるかは、現物を見てから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 石の留め方(爪か覆輪か)と、石座の高さ
  • 台座の傷みと、取り巻きの石の数
  • 台座ごと使えそうか、外す作りになりそうか

現物で決まること

  • 爪の下の石の割れ・欠け
  • 貼り合わせ石か、処理された石か
  • 台座の金属が溶接に耐えるか、石座の深さ、チェーンが通るか

石は外してみて初めて、隠れていた傷が分かることがあります。ある宝飾店は、エメラルドは爪の下に割れ・欠けが隠れている場合があり、外してみないと分からないと説明しています。正面と真横の写真に石の名前を添えて相談すると、台座ごと使う作りと新しい枠の両方で、見当の金額が出やすくなります。

割れたときの扱い

石を外す作りなら、割れたときの扱いを先に確かめます。

補償が受けられない条件でも作り替えたいなら、石を外さない台座ごとの作りを先に聞きます。外す作りしかないと言われたら、「外して傷が見つかったら、そこで止めて連絡をもらえますか」と頼みます。

ルビーやサファイアの指輪なら、加熱や鉛ガラスの処理で扱いが変わります。ルビー・サファイアのリフォームで確かめてください。

今日やること

  1. 1指輪を撮る正面と真横から撮る。横の写真で石の高さ・台座の高さ・石座の裏の形が分かるようにする
  2. 2石の情報をそろえる石の名前、鑑別書があればその写し、手持ちのチェーンを使うかどうか
  3. 3写真を送って相談する「色石の指輪をペンダントにしたいです。石を外さずに台座ごと使う作りと、新しい枠にする作りの両方で、チェーン別・下取り前の税込の総額と、割れたときの扱いを教えてください」と書いて送る

出典