Pt900は、プラチナが1000分の900(90%)以上入った合金です。残りの10%は、プラチナに混ぜる別の金属(割金)で、日本では主にパラジウムが使われています。
プラチナの刻印の見本数字は仮
- ①Pt900プラチナ90%以上残り10%は割金。日本では主にパラジウム
- ②Pm900昔の書き方PmもPMもプラチナのこと。数字の読み方は同じ
- ③Pt850(チェーン)プラチナ85%以上プラチナ製品と呼べる一番低い純度
- ④Pt1000昔の純プラチナの表示今は同じ純度をPt999と書く
数字の読み方
プラチナの刻印の数字は、プラチナが最低でもどれだけ入っているかを千分率で表します。日本の規格(JIS)で決まっているプラチナの区分は999・990・950・900・850の5つです。
| 刻印 | プラチナの割合 |
|---|---|
| Pt999(古い品はPt1000) | 99.9%以上 |
| Pt990 | 99%以上 |
| Pt950 | 95%以上 |
| Pt900 | 90%以上 |
| Pt850 | 85%以上 |
※ 割合は日本ジュエリー協会の表示規定にある品位の区分です。
プラチナが85%に届かない品は、プラチナ製品と表示できません。指輪やネックレスでよく見るのは、Pt950・Pt900・Pt850の3つです。
古い指輪の「Pt1000」は、造幣局の以前の表示です。造幣局は、今の「999」と昔の「1000」は同じ純度だと説明しています。今の表示規定では、純度の表示に1000は使いません。
表示規定には、プラチナの表示にかつてPmが使われていたが現在は使われていないとあります。祖父母や親の代の指輪にPm900・PM900とあれば、Pt900と同じ意味です。数字が擦れて読めないときは、刻印を明るい所で撮り、写真を送って工房に相談すると読み取れることがあります。
Pt900とPt950の違い
Pt900とPt950の違いは、プラチナの割合の5%です。硬さや傷のつきにくさは、残りの部分に何を混ぜるかで決まります。
Pt900
- プラチナ90%以上・割金10%
- 割金は日本ではパラジウムが主流
- 配合は会社ごとに違う
Pt950
- プラチナ95%以上・割金5%
- パラジウムだけ混ぜると柔らかめ
- 硬い金属を混ぜた品は硬さを保つ
プラチナの国際的な広報機関の説明では、日本のPt900はパラジウムを割金に用いた素材が主流です。配合は会社ごとに決めていて、ある結婚指輪の会社のPt900はプラチナ90%に、パラジウム8%とルテニウム2%を混ぜたものです。
パラジウムを割金にした通常のPt950は、Pt900より柔らかく傷がつきやすい素材です(ある宝飾店の説明)。硬い金属を混ぜて硬さを保ったPt950もあり、別の結婚指輪の店は自社のPt950をその作りだと説明しています。傷が気になってPt950を選ぶなら、店に「割金は何ですか。硬さはPt900と比べてどうですか」と聞いてください。
「ハードプラチナ」は、プラチナの広報機関の説明では高純度を保ちつつ、従来より耐久性を高めた素材です。決まった成分の規格ではなく、会社ごとの呼び名です。作り方によっては後からサイズ直しができないので、買う前に作った店へ確かめてください。断られたときの次の手は指輪のサイズ直しができないときにあります。
手元の品で何ができるかは、写真を送って工房に相談できます。
アレルギーは割金で決まる
プラチナそのものは、金属アレルギーを起こしにくい金属です。プラチナの広報機関は、プラチナ自体は金属アレルギーになりにくいが、気を付けたいのは割金(別の金属)と説明しています。Pt900の残り10%には、日本では主にパラジウムが使われます。パラジウムが合わない人は、刻印がPt900でも、割金が何かを店に聞いてから決めてください。素材の選び方全体は指輪の素材の選び方にあります。
Pt850とチェーン

ネックレスのチェーンにはPt850がよく使われます。プラチナの広報機関は、Pt850は比較的硬く加工しやすいため、主に機械で作るネックレスチェーンなどに使われると説明しています。
ペンダントの飾りがPt900で、チェーンがPt850という組み合わせは、表示規定にも例として載っています。複数の素材を使った製品は素材ごとに品位を表示(例 Pt900の部位にPt900、金の部位にAu750)が決まりです。飾りとチェーンで刻印が違っても、どちらかが偽物という意味ではありません。
変色とホワイトゴールド
プラチナは変色しにくい金属です。ある結婚指輪の会社は、プラチナは酸化や腐食に強く、変色が起こりにくいと説明しています。細かい傷でくすんで見えるときは、表面を磨き直す新品仕上げで光沢が戻ります。
ホワイトゴールドは、白く見えても金の合金です。造幣局は、ホワイトゴールドは金が主体の白色系の金合金で、本来の「白金」(プラチナ)とは別物と説明しています。ホワイトゴールドは表面に白いロジウムメッキがかかっていて、サイズ直しのあとはメッキをかけ直します。その代金はロジウムメッキのかけ直しの料金で比べられます。
修理・リフォームの公開料金
Pt900かK18かで、修理代はほとんど変わりません。他店の料金表を確かめた修理店2店(ここではA店・B店と呼びます)とも、サイズを小さくする料金と新品仕上げの料金は、プラチナとK18で同じでした。
| 作業(A店の料金表) | プラチナ | K18 |
|---|---|---|
| サイズを小さく | 3,300円(税込) | 同額 |
| 新品仕上げ | 2,200円(税込)〜 | 同額 |
※ どちらも最低の料金で、幅・石・デザインで上がります。サイズを大きくする料金だけは、B店でプラチナの方が安く、1号アップ:プラチナ+1,200円〜、K18+1,500円〜(税別)です。素材ごとの基本料金と加算の仕組みは指輪のサイズ直しの料金で確かめられます。
料金が変わるのは、ハードプラチナとコンビの指輪です。プラチナと金を組み合わせたコンビの指輪は、A店では巾広・メンズ・石付シルバー・コンビリングは別途見積もりです。料金表の額ではなく、見積もりで確かめてください。
Pt950やPt999の指輪は、受けてもらえるかを先に聞きます。修理では元と同じ合金を足すのが基本で、GIA(米国宝石学会)はプラチナのジュエリーを修理するときは、元の素材に合うプラチナ合金を使うことが重要としています。日本で長く主流だったのはPt900で、プラチナの広報機関は日本ではPt900が主流だったが、純度を上げつつ硬さを増した硬いPt999・Pt950の製品も増えてきたと説明しています。Pt950・Pt999の品は、同じ合金を手配できるかで受けられるかが変わります。
サイズ直しでは、内側の刻印は多くの場合残ります。ある宝飾店は刻印のない位置で切るため多くの場合は刻印を残せると説明しています。ただし内側を削って大きくする方法では、刻印が消えて打ち直しが要ることがあります(別の宝飾店の説明)。大きくするときは、足す金属もPt900か、刻印は残るかを店に聞いてください。
指輪を別の形に作り替えるときは、元の枠のプラチナを下取りに出すか、返してもらうかを選べます。値段の決まり方は指輪リフォームの値段で、作業ごとの公開料金は料金データで確かめられます。
写真で分かること、現物で決まること
刻印の写真で分かるのは、Pt900かPmかコンビかと、刻印がサイズ直しにかかる位置かまでです。重さと割金は現物で決まります。
写真で分かること
- Pt900・Pt950・Pm のどれか、コンビかどうか
- 刻印の位置(切る所に重なるか)
- サイズ直し・新品仕上げの見当の金額
現物で決まること
- 重さと、地金としての目安の額
- ハードプラチナかどうか(刻印では分からない。作った店に聞く)
- 割金(アレルギーに関わる)
価値の見方
地金としての値段は、使う単価で式が変わります。純プラチナ1gの価格を使うなら「重さ×割合×単価」、Pt900製品の買取価格を使うなら「重さ×単価」です。Pt900製品の単価には、90%という割合がすでに入っています。そこへさらに割合を掛けると、二重に引いて安く出てしまいます。
- 純プラチナ1gの価格で計算
- 5g×900÷1000×8,442円=37,989円
- Pt900製品1gの買取価格で計算
- 5g×7,076円=35,380円
※ 単価はある地金商の公表値(純プラチナは2026年10月23日9:30発表の買取価格・税込、Pt900製品は同じページの製品の買取価格・2026年10月24日に確認)。石・留め具などプラチナ以外の重さは引いてから計算します。
製品の買取価格は、純プラチナから計算した目安より低く出ます。売る値段の目安なら製品の買取価格、金属としての価値の上限の目安なら純プラチナの価格で考えてください。
単価は毎日変わります。手元の品物の重さを量れば、地金の価値の目安計算にその日の純プラチナの価格で入れて、目安を出せます。
形見の指輪を残すなら、形見の指輪をペンダントにする費用で作り替えの値段を確かめてから決めてください。
今日やること
- 1刻印を撮る指輪の内側、チェーンの留め具の近くの数字を撮る
- 2数字を表で引くPt900・Pt950・Pt850・Pm のどれかを確かめる。ほかの記号は刻印図鑑で引く
- 3写真を送って相談する「Pt900の指輪です。サイズを1号大きくすると、税込でいくらですか。刻印は残りますか」と書いて、正面・内側の刻印の写真と一緒に送る
