銀色のままのステンレス・チタンの指輪の曇りが皮脂などの汚れなら、中性洗剤で洗うと戻ります。金色・黒・青などの色が薄くなったなら、色を出す表面の膜がすり減っています。すり減った所は、家では戻りません。色を戻したいなら、まず買った店に色のかけ直しを受けているかを確かめます。
見た目で分かる原因
まず、買ったときに色が付いていたかを思い出してください。銀色のままの品と、色を付けた品では、変わって見える原因が違います。
| 見た目 | 主な原因 | 家で戻るか |
|---|---|---|
| 全体が曇る・指の跡 | 皮脂・化粧品 | 洗えば戻る |
| 茶色の点 | 付いた鉄粉のさび | 洗って様子を見る |
| 温泉の後に色が変わった | 温泉の成分 | 洗って様子を見る |
| 金色・黒が薄い・地の色が見える | 色の膜のすり減り | 戻らない |
| 青・紫などの発色が薄い | 発色の膜のすり減り | 戻らない |
色を付けていないチタンの曇りについて、チタンの指輪を作る工房は色を付けていないチタンが変色して見えるのは皮脂などの油分で、油分を落とせば元の色に戻ると説明しています。タングステンの指輪を売る店も、タングステンは耐食性がとても高く、汗・水・洗剤に触れても変色しないとしています。
ステンレスの茶色の点は、ステンレスそのものが錆びたとは限りません。鉄鋼メーカーは、もらい錆は、ステンレスの表面に付いた鉄粉が錆びて、ステンレスが錆びたように見える現象と説明しています。鉄のヘアピンや金具と一緒にしまっていたなら、これを疑います。温泉については、ある販売店がステンレス・チタン・タングステンの品も、温泉ではできれば外す(硫黄成分で変色の恐れ)としています。
銀色の品は、まず洗う
銀色のままのステンレス・チタン・タングステンは、店に出す前に一度洗ってみてください。
- 1ぬるま湯に中性洗剤を溶かす食器用の洗剤でよい
- 2柔らかいブラシでなでる内側と模様のすき間
- 3すすいで水気を拭く柔らかい布で押さえるように
洗っても曇りが取れず、光にかざすと細かい線が見えるなら、汚れではなく傷です。傷は洗っても消えません。
自分の品だといくらで直るかは、壊れた所の写真を送って工房に相談できます。
色の付いた品は、家では戻らない

金色・黒・青などの色を付けた新素材の品は、表面の薄い膜で色を出しています。膜がすり減った所は、洗っても磨いても色が戻りません。
膜を重ねた品(IP・メッキ)
- ステンレス・タングステンの金色・黒・ピンク
- すり減ると下の銀色が見える
- 着けっぱなしだと早く減る
チタン・ジルコニウムの発色
- 金属の表面の膜そのもので色を出す
- 擦れる所から少しずつ色が変わる
- 磨くと色が消える
膜を重ねる方法について、ある販売店は自社の品でステンレス・タングステンの品の9割以上にイオンプレーティング(膜を重ねる方法の1つ)を使っているとしています。同じ店は、着けっぱなしにすると、コーティングのすり減り・はがれが早まるとも書いています。電気メッキの品は、同じ店のスタッフの経験で電気メッキは半年〜1年ほどで、すり減ってはがれてくる傾向があるとのことです。
チタン・ジルコニウムの発色について、結婚指輪を作るある店はジルコニウム・チタンの発色は、長く使うと擦れた部分の酸化皮膜が薄くなり、少しずつ色が変わると説明しています。同じ店は磨き直しでも、発色した指輪の磨き直しでは、皮膜が削れるので発色した面には触れないとしています。発色した面の傷は、磨いて消せません。
「サージカルステンレス」「316L」と書かれた品でも、金色や黒の色付きなら、表面の膜で色を出していることがあります。地の金属がさびにくいことと、色の膜が減らないことは別の話です。
色のかけ直しは、買った店の制度で
チタン・ジルコニウムの発色は、作った店でかけ直せる場合があります。結婚指輪を作るある店(他店)の公開料金では、単色のかけ直しが単色8,800円(税込)、預かり期間は4週間〜です。ただし、その店の決まりでは、発色のかけ直しは、その店で買った指輪だけが対象です。この店は価格の改定を告知しているので、額は変わることがあります。
かけ直しにも限りがあります。同じ店は、黒の発色は皮膜が強く、削ると指輪の形が変わるため、色のかけ直しができないとしています。模様や刻印のある所は、かけ直した色にムラが出やすいとも書いています。
買った店以外では、断られることがある
買った店に制度がないと、色を戻すのは難しくなります。あるメッキの店は、メッキを受けない素材に「タングステン・チタン・アルミ・特殊な合金・プラスチック」を挙げています。ステンレスは店で分かれます。受ける素材に「プラチナ・ゴールド・シルバー・真鍮・ステンレス・スズ合金」を挙げる店がある一方、別のメッキの会社はステンレスや合金にはメッキできないとしています。
修理を受ける工房でも、新素材は断られることがあります。ある工房は、ステンレス・真鍮・メッキ・コーティング製品などは修理を受けないとしています。サイズ直しも同じで、ある工房はステンレス・チタン・真鍮・合金素材はサイズ直し不可としています。サイズ直しを断られる素材と、その後の手は指輪のサイズ直しができないときにまとめています。新素材の指輪の場合はチタン・タングステンの指輪がサイズ直しできないときも見てください。
写真で分かること、現物で決まること
色が落ちた品の写真で分かるのは、膜がすり減った場所と、作り直すときの形の見当までです。素材と、膜か地の色かは、現物を見ないと決まらないことがあります。
写真で分かること
- 色が落ちた場所と広さ
- 幅・断面の形・表面の仕上げ
- 内側の刻印の有無
現物で決まること
- 素材(刻印がない・読めないとき)
- 色が膜か、地の金属の色か
- 指のサイズと、作り直す地金の重さ
正面・真横・断面が分かる角度と、内側の刻印、色が落ちた所を明るい場所で近くから撮ると、見当が付けやすくなります。直せる素材で同じ形に作れるかを知りたいなら、その写真で相談することができます。新素材のまま加工する方法は、素材と作りによってはできることもありますが、費用がかかります。
金・プラチナで同じ形に作り直す
色が戻らず、買った店の制度も使えないときの選び方の1つが、同じ形を金かプラチナで作り直すことです。金・プラチナは、この先の傷やサイズの変化を、磨き直しやサイズ直しで直していけます。
プラチナの結婚指輪を1本作る他店の公開価格は、確認した5店の中央値で99,000円でした。税込・税別・税の表示なしが混ざり、幅や号数もそろっていない「〜から」を含む額です。チタンの指輪を作るある店は、チタンの結婚指輪は1本70,000円〜で、プラチナと同じ価格としています。新素材の指輪を作り直す費用も、新しく1本作る額と同じくらいになりえます。
作り直しの費用が何で決まるかは指輪リフォームの値段で、型取りや写真から同じ形を作る方法は同じジュエリーを作れるかで確かめられます。
アレルギーで新素材を選んだとき
金属アレルギーで新素材を選んだなら、作り直す素材は、反応した金属から決めます。皮膚科のクリニックは、ニッケルの溶け出しが少ない素材の代表は、純チタン・プラチナ・ニッケルを含まないステンレスとしています。同じクリニックは、サージカルステンレスにはニッケルを含むものもあるので、ニッケルフリーと明記された製品を選ぶよう勧め、コーティングについてはコーティングは使ううちにすり減り、はがれると再び金属が肌に触れると注意しています。
色の膜がはがれてきた品で肌が赤くなるなら、着けるのをやめて皮膚科で相談してください。自治体のアレルギー相談の案内では、問診に加え、疑わしい物質を肌に貼って反応をみるパッチテストなどで原因を特定するとされています。反応した金属ごとの素材の選び方は金属アレルギーが出た指輪、プラチナ・K18などの違いは指輪の素材の選び方で比べられます。
今日やること
- 1色が付いていたかを確かめる購入時の写真や商品ページで、銀色のままか、色付きかを見る
- 2家で一度洗うぬるま湯と中性洗剤で洗い、柔らかい布で拭く。研磨剤入りの布・クエン酸・重曹は使わない
- 3戻らなければ買った店に聞く色のかけ直しを受けているか、料金と期間を聞く
- 4制度がなければ写真を撮る正面・真横・内側の刻印・色が落ちた所を撮り、残したい形を書き添えて相談する
