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金属アレルギーが出た指輪はどうする?|皮膚科で原因を調べてから、素材を変えて作り直す・コーティング・購入店の制度

更新 2026年10月27日・出典の最終確認 2026年10月25日

外した指輪と指輪を着けていない手(イメージ)

選び方ごとの費用と注意は次のとおりです。費用は他店が公式サイトに載せた公開例で、同じ金額でできるという意味ではありません。

選び方 費用の公開例 気をつけること
着ける時間を減らす かからない 症状が出たら外す
コーティング 指輪のガラスコーティング4,400円〜(税込) すり減る
購入店の交換制度 差額のみ 期限と診断書
チタンで作り直す(1本) 82,500円(税込) サイズ直しが難しい
タンタルで作り直す(ペア) ペアで370,700円(税・送料込み) サイズ直しが難しい

※ いずれも他店の公開例で税込。コーティングはあるコーティング業者の最低料金、交換制度はある婚約指輪・結婚指輪の専門店の制度です。チタンはある工房が新しく作る場合の価格、タンタルはタンタルの指輪を作る別の工房の実例です。

まず外して、皮膚科で確かめる

かゆみや赤みが出たら、指輪を外してください。国民生活センターは、アクセサリーで皮膚にかゆみやかぶれが出たら使用を止め、医療機関を受診するよう呼びかけています。皮膚科医も、かゆみや赤みに気づいたら指輪を外して肌を休ませるよう勧めています。

金属アレルギーの仕組みは、日本皮膚科学会の一般向けQ&Aでは、汗などで溶け出た金属が接触皮膚炎を起こすと説明されています。国民生活センターも、汗や水分で溶け出した金属の成分が皮膚のたんぱく質と結びつき、アレルギー反応を起こすと考えられているとしています。皮膚科医の説明では、症状は触れてから半日〜数日かけて出る遅延型の反応です。触れてすぐ出るわけではないので、どの指輪が原因かを見た目だけで決められません。

原因を確かめる方法は、パッチテスト(金属を含む薬を肌に貼って反応を見る検査)です。日本皮膚科学会は、アレルギー性接触皮膚炎の検査で最も重要な検査法はパッチテストとしています。埼玉県のアレルギー相談の案内も、問診に加え、疑わしい物質を肌に貼って反応をみるパッチテストなどで原因を特定すると説明しています。症状の診断と原因の特定は皮膚科で受けてください。

検査の結果は、紙でもらっておいてください。作り直しを頼むときに、どの金属を避けるかを伝える材料になります。

指輪のどの金属が原因になりうるか

金もプラチナも、指輪の多くは純度100%ではありません。硬さや色を出すために別の金属が混ぜてあり、この混ぜる金属を割り金(わりがね)といいます。症状の原因は、この割り金やメッキの下地の金属のことがあります。

  • ニッケル:国民生活センターは、ニッケルによるアレルギーは発症頻度が高いと書いています。皮膚科医も、純度100%でない指輪には、強度を出す割金としてニッケルが混じることがあると説明しています
  • ホワイトゴールド:ホワイトゴールドは白く見せるためにニッケルやパラジウムなどを加えて作ると皮膚科医が説明しています。造幣局の説明では、ホワイトゴールドは金が主体の白色系の金合金で、本来の「白金」(プラチナ)とは別物です
  • プラチナ:タンタルの指輪を作るある工房(以下A店)は、パラジウムを10%混ぜたPt900が、プラチナジュエリーの95%以上を占めると説明しています
  • メッキ:A店は、メッキや蒸着は、その金属や下地の金属でアレルギーを起こすことがあると説明しています。あるメッキ加工店も、メッキの密着性を高めるため、下地にニッケルを使う場合があると書いています

プラチナの指輪でかぶれたなら、混ぜてあるパラジウムが原因のことがあります。パッチテストでは、ニッケルだけでなくパラジウムも調べてもらえるか、皮膚科に聞いてください。

指輪の内側の刻印(K18・Pt900・K18WGなど)を見ると、主役の金属と純度が分かります。刻印の意味は刻印図鑑で、メッキの品の見分け方は18KGPとはで確かめられます。ただし、割り金に何が入っているかは刻印からは分かりません。作った店に聞いてください。

手元の石でどんな形にできるかは、石と枠の写真を送って工房に相談できます。

反応した金属ごとの作り直す素材

作り直す素材は、パッチテストで反応した金属で決めます。下の候補は皮膚科医と工房の公式ページの説明によるもので、結果を皮膚科医に見せて、その素材で問題ないかも聞いておくと確かです。

反応した金属 作り直す素材の候補
ニッケル 純チタン、プラチナ
パラジウム パラジウムを含まないプラチナ
複数・迷う タンタル

ニッケルに反応した人には、皮膚科医が、ニッケルの溶け出しが少ない素材の代表は、純チタン・プラチナ・ニッケルを含まないステンレスと説明しています。チタンについても、チタンは汗による溶け出しがほとんどなく、金属アレルギーが気になる人に向くとしています。ニッケルを含まないステンレスも候補ですが、サージカルステンレスにはニッケルを含む品があるので、ニッケルフリーと書かれた品に限ります。

パラジウムに反応した人は、ふつうのプラチナを避けます。A店は、パラジウムは一般的な宝飾店のプラチナジュエリーのほとんどに含まれていると説明しています。同じ店は、アレルギーの心配が非常に少ない素材として、パラジウムを含まないプラチナ(イリジウム割プラチナ)を挙げると書いています。作り直しを頼むときは「パラジウムを含まないプラチナで作れますか」と聞いてください。

いくつもの金属に反応した人や、どれにするか決められない人には、A店がどの金属にするか迷ったら、タンタルかハフニウムを勧めるとしています。タンタルを売る店自身の説明なので、皮膚科の意見も合わせて決めます。

作り直しの流れと費用

作り直しでは、元の指輪の石を外し、新しい素材の指輪に留め直します。ある宝飾店は、最も効果的なのは地金そのものをアレルギー対応素材に変えることと説明しています。同じ店は、宝石はそのまま生かして、地金だけ替えて作り直せるとも書いています。

石と刻印を残して作り直す流れ
皮膚科で調べる反応した金属を書面でもらう
素材を決める結果を見せ、含まない素材で作れるか聞く
見積もりをもらう石を外す・元の金属の扱い・刻印
作り直す石を新しい指輪に留め直す

費用の公開例は次の2つです。

  • 公開例1(A店):プラチナの結婚指輪からダイヤを外し、タンタルのペアに留め直してペアで370,700円(税・送料込み)
  • 公開例2(別の工房):チタンの指輪を新しく1本作ると、本体と制作費で82,500円(税込)

元の指輪の内側の刻印は、作り直すと残りません。同じ文字は新しい指輪に入れ直せます。ある宝飾店は、自店で買った結婚指輪の刻印の入れ直しを5,500円(税込)・3週間〜で受けています。元の指輪の金属は、下取りにするか返してもらうかを最初に伝えてください。見積もりの内訳の見方は指輪リフォームの値段の決まり方にあります。結婚指輪を作り直すときの決め方は結婚指輪のリフォームで確かめられます。

コーティングと購入店の制度

表面層と地金を示す指輪の断面(イメージ)

コーティングは、指輪の内側を透明な膜で覆って、金属が肌に触れないようにする方法です。作り直すより安く済みますが、持ちの説明は医院と業者で食い違っています。

コーティングの持ちについての説明

皮膚科医・工房の説明

  • コーティングは使ううちにすり減り、はがれると再び金属が肌に触れる(皮膚科医)
  • 樹脂コーティングは数日で部分的に削れてくる(A店)

コーティング業者の表示

  • ガラスコーティングの効果目安は約2〜3年(あるコーティング業者)
  • キズを防ぐ目安としての表示

指輪は内側が手のひらとこすれ続けるので、すり減る前提で考えます。コーティングは、作り直すまでのつなぎか、式や記念日だけ着ける人向けです。内側だけを別の金属で覆う方法は、A店の説明では内側だけ別金属で覆っても、外側のプラチナが両隣の指に触れるので、両隣の指にも症状が出る人には向きません。

買ってから日が浅い婚約指輪・結婚指輪なら、作り直す前に購入店の制度を確かめてください。ある婚約指輪・結婚指輪の専門店は、自店で買った指輪について購入後に金属アレルギー等で他素材が必要になったら、差額で交換としています。条件は購入後1年以内・差額の返金はしないで、来店時に専門医の診断書が必要です。

別の工房も、自店の結婚指輪について、購入後に金属アレルギーが出たら、合う素材(サージカルステンレス・タンタルなど)に作り替えると案内しています。購入店に「金属アレルギーが出たときの素材の交換や作り替えの制度はありますか」と聞くのが最初の一手です。

チタン・タンタル・ジルコニウムはサイズ直しに注意

アレルギーの人向けの素材は硬く、後からのサイズ直しが難しくなります。作る前に、将来の直し方を決めておきます。

素材 断る店 受ける店
チタン 確かめた8店すべて なし
タンタル 1店 A店
ジルコニウム 1店 A店

※ チタンの8店は、宝飾店・工房・修理店の公式サイトで確かめました。うち1店は「大きく加工が出来ない」、タンタルを断る1店は「困難」という書き方です。

チタンの指輪は、作った後のサイズ直しを受けてもらえないと考えてください。ある工房は、チタンは完成後サイズ直しできないので少し大きめに作るよう勧めるとしています。指輪が抜けなくなったときも、ある修理店はタングステンは切れない。チタン・ステンレスは切れても、サイズ直しや修理ができないと案内しています。タンタルとジルコニウムは、作った店なら直せる場合があります。A店は、タンタル・ハフニウム・ジルコニウムでも3号ほどサイズ直しできる(自社の技術で)としています。

チタン系で作るなら、作る店に「数年後にサイズが変わったら、この店で直せますか。何号まで直せますか」と聞いてから決めてください。金やプラチナで作り直すなら後からサイズを直せます。何号まで変えられるかと料金は指輪のサイズ直しの料金と日数にあります。サイズ直しを断られたら、指輪のサイズ直しができないときで次の手を選べます。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、作り直しの候補と費用の見当までです。避ける金属と、石を移せるかは、検査の結果と現物で決まります。

写真で分かること・書面と現物で決まること

写真で分かること

  • 刻印から読める主役の金属と純度(K18・Pt900など)
  • メッキの品か、石の数と留め方
  • 作り直す・コーティング・制度を使うのどれが候補か

書面と現物で決まること

  • 避ける金属(パッチテストの結果)
  • 割り金の種類(刻印では分からない。作った店に聞く)
  • 石を外して新しい指輪に移せるか(石の状態と大きさ)

パッチテストの結果が出たら、指輪の正面・内側の刻印の写真と結果を添えて写真を送って相談すると、作り直す素材の候補と総額の見込みが分かります。結果が出る前でも、「ニッケルとパラジウムのどちらか分かるまで待つ」と書いて候補だけ聞いておけます。

作り直さなくてよい場合

次の場合は、すぐに作り直さなくて構いません。

  • 原因の金属がまだ分からない:先にパッチテストの結果を待つ
  • 外すと症状が治まり、着けるのは式や記念日だけ:着ける場面を絞り、必要ならコーティングでしのぐ
  • 買ったばかりの婚約・結婚指輪:先に購入店の制度を確かめる

症状が強い・広がる・外しても治まらないときは、指輪の相談より先に皮膚科を受診してください。作り直すか、ペンダントなどほかの形にするかで迷うなら、ジュエリーリフォームとはで全体の分かれ目を確かめられます。

今日やること

  1. 1指輪を外す症状のある指輪と、内側の刻印を写真に撮っておく
  2. 2皮膚科を予約する「指輪で金属アレルギーが出ました。ニッケルとパラジウムを含む金属のパッチテストはできますか」と聞く
  3. 3購入店に聞く「金属アレルギーが出たときの素材の交換や作り替えの制度はありますか」

出典