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親の結婚指輪はどうする|2本をそのまま残す・1本にまとめる・自分の結婚指輪にする、の費用と刻印の残し方

更新 2026年10月25日・出典の最終確認 2026年10月25日

保管箱に並べた二本の結婚指輪(イメージ)

両親の結婚指輪が2本残ったときは、まず2本とも形を変えずに手元に置きます。そのうえで、内側の日付と名前を残すか、自分で身につけるかで、まとめるか作り替えるかを決めます。

2本をどう残すか

そのまま残す

  • 刻印も形も残る
  • 保管・チェーン・自分の指で着ける
  • 費用はかからないか、チェーン代やサイズ直し代

2本を1本にまとめる

  • 両親の金属が1本に入る
  • 元の刻印は消え、新しく入れ直す
  • 加工代がかかる

自分の結婚指輪にする

  • 両親の金属で自分たちの指輪を作る
  • 元の刻印は消える
  • 金属が足りなければ買い足す

4つの残し方と費用

残し方は、刻印と元の形が残るかで分かれます。費用は、工房や宝飾店が公式サイトに載せている他店の料金と実例で見ると次のとおりです。見積もりの額ではありません。

残し方 刻印 元の形 他店の公開料金・実例
箱にしまう 残る 残る かからない
チェーンに通す 残る 残る チェーン11,370円から42,900円
2本を1本に 入れ直す 残らない 43,200円(税の表示なし)
自分の結婚指輪に 入れ直す 残らない 1本55,000円から10万円

※ チェーンは、他店の実例から取り出したチェーンだけの価格の幅です。2本を1本にした例は1件の実例で、税の表示はありません。自分の結婚指輪は、手持ちの金属で足りる場合の公開料金3店の幅で、税の表示はありません。

溶かす2つの方法は、どちらも元に戻せません。決めきれないうちは、上の2行のどちらかで残しておけば、後から作り替える道も残ります。

そのまま残す

布で分けて保管した二本の指輪(イメージ)

形を変えずに残すなら、しまい方と身につけ方を決めるだけです。加工をしないので、両親が着けていたときの傷や刻印もそのまま残ります。

しまうとき

2本は別々の袋か箱に入れます。ある結婚指輪の店は、ほかの指輪やネックレスと一緒にしまうと、金属同士が擦れて細かい傷がつくと注意しています。

汚れが気になっても、表面を何度も磨いてもらうのは避けます。内側の文字が薄くなっている指輪ほど、磨く前に「刻印は削らないでください」と伝えてください。

チェーンに通す

指輪をチェーンに通すだけなら、指輪には手を入れません。家にあるチェーンを使えば、費用もかかりません。

チェーンを買うなら、他店のチェーンだけの公開価格は11,370円から42,900円です。チェーンを通す金具(バチカン)を指輪に付けて下げる方法もあり、ある専門店の実例では金具の代金が30,800円でした。金具を付ける方法は、指輪に手を入れることになります。2本を同じチェーンに通すと指輪どうしが触れ合うので、傷が気になるなら1本ずつにします。

金具の付け方とチェーンを含めた総額は、形見の指輪をネックレス・ペンダントにする費用で確かめられます。

自分の指で着ける

親の指輪を自分の指で着けるなら、サイズ直しで合わせます。サイズ直しなら、溶かさずに済みます。

直し方 他店の公開料金の中央値
小さくする 2,500円
大きくする 2,500円+地金代

※ 小さくするは8店、大きくするは3店の公開料金の中央値です。税込・税別が混ざります。大きくするときの地金代は、1号ごとに1,000円から3,000円の公開例があります。素材ごとの料金と日数は指輪のサイズ直しの料金と日数にあります。

まず、自分の指の号数と、親の指輪の号数の差を確かめます。差が大きいほど直すのは難しくなり、ある工房は元のサイズから±3号以上の極端な変更は対応できないことがある(強度・真円が保てない)としています。何号変わると金属がどれだけ増減するかは、号数と地金の増減計算で出せます。

刻印が残るかは、直し方で変わります。ある工房は、刻印のない位置で切るため多くの場合は刻印を残せるとしています。一方、ある結婚指輪の店は、内側を削って大きくすると刻印は消える(打ち直せるか要確認)と説明しています。サイズ直しを頼むときは、どの方法で直すかと、刻印が残るかを先に聞いてください。断られたときの次の手は、指輪のサイズ直しができないときで確かめられます。

自分の品を何に作り替えられるかは、写真を送って工房に相談できます。

2本を1本にまとめる

両親の2本を溶かして、1本の指輪にまとめられます。ある宝飾店の実例では、亡くなった母の結婚指輪と父の指輪を合わせ、両親の2本の指輪を溶かして1本の指輪に作り直したとしています。代金は43,200円(税の表示なし)でした。

石のない結婚指輪2本を平らな1本にした別の店の実例では、加工代が19,800円です。どちらも、税の表示のない実例です。

まとめた1本は、2本を足した重さにはなりません。公開例の店も、溶かすと目減りするので、仕上がりは2本の指輪を合わせた重さにはならないと書いています。2本を合わせても太い指輪にはならないことがあるので、幅を広くしたいなら金属を足す前提で見積もりを取ります。

父と母で金属が違う(Pt900とK18など)ときや、石の付いた指輪がまじるときは、まとめ方が変わります。その場合は、2つの指輪を1つにリメイクする費用で方法を確かめてください。

自分の結婚指輪に作り替える

両親の指輪を溶かして、自分たちの結婚指輪の材料にできます。ある手作り結婚指輪の工房の例では、新郎の両親から受け継いだPt900の指輪を溶かし、鍛造で二人の結婚指輪を作ったとしています。

手持ちの金属で足りる場合の他店の公開料金は、1本あたり55,000円から10万円です。2人分をまとめて頼む料金を出している工房では、2本143,000円〜です。親のネックレスを溶かして結婚指輪にした別の工房の実例は、72,360円(税込・内側の刻印を含む)でした。期間は、ある工房で約4〜6週間、別の工房で9週間です。結婚式や入籍の日に合わせたいなら、その日付を最初に伝えます。

2本の金属で足りるか

両親の2本で自分たち2人分を作るなら、金属が足りるかを先に確かめます。溶かして作ると金属は減り、ある工房は総重量のおよそ10%の減りを見込んで作るとしています。

例:両親の2本から、自分たち2人の指輪を作る仮の数字
父の指輪
6g
母の指輪
4g
溶かすと減る分(約1割)
−1g
使える金属約9g

※ 重さは計算の仕方を見せるための仮の値です。新しい2本に合わせて9g以上が要るなら、足りない分の金属を買い足します。

足りないときの進め方は2つです。ある工房は溶かして作り直す方法は2通り:元の地金だけで作れる重さにするか、新しい地金を足すかと説明し、新しく足した地金代は工賃とは別としています。両親の金属だけで作りたいなら、幅や厚みをその重さに合わせて細くします。幅の広い指輪や厚い指輪にするほど、要る金属は増えます。手元の2本がおおよそいくらぶんの金属かは、内側の刻印と重さが分かれば地金の価値の目安計算で出せます。

素材で変わること

溶かして作り直しても、元の素材の性質は残ります。次の3つは、頼む前に知っておいてください。

  • プラチナの品位がそろえられる:ある工房は、プラチナはPt900に純度を調節して作るとしています。Pt950の指輪も、Pt900の指輪になります。
  • 白や桃色の金は向かない:ある工房は、K18WG・K18PGは再加熱でぼそぼそになったりヒビが入ったりしてリフォームが困難としています。内側に K18WG・K18PG とあれば、溶かして使えるかを先に聞きます。
  • ブランドの刻印は戻らない:ある宝飾店は、メーカー・ブランドの刻印は再刻印しないとしています。

素材ごとの受けてもらいやすさと、刻印の入れ直しまで含めた作り直しの全体は、結婚指輪のリフォーム・作り直しの費用で確かめられます。

刻印(日付・名前)を残す

溶かして作り替えると、内側の刻印は残りません。残したいなら、溶かす前に文字を写し取り、新しい指輪に入れ直します。

両親の結婚指輪の内側(見本)数字は仮

  1. ①K.Y to S.Y贈った人と贈られた人の頭文字父と母の指輪で、頭文字の順が逆になっていることがある。2本とも撮る
  2. ②1980.4.29結婚した日など読めない数字は、拡大した写真で確かめてから伝える
  3. ③Pt900素材と品位溶かせるか、サイズ直しで何を使うかがこれで決まる
  4. ④小さな記号ブランドや作った店の印ブランドの印は、ほかの店では入れ直せない

内側の刻印の素材の読み方は、刻印図鑑で確かめられます。

入れ直しの料金は、手で打つかレーザーで彫るかで変わります。他店の公開料金で、ある修理店の手打ちは10文字まで3,000円、以降1文字300円、ある宝飾店のレーザーは10文字まで7,000円(税別)、追加1文字700円(税別)です。親のネックレスで結婚指輪を作った工房の実例では、内側の刻印は6,000円でした。

元の2本の文字をそのまま写すほかに、両親の日付を新しい指輪に入れる方法もあります。2本を1本にまとめた実例では、新しい指輪に、両親の結婚記念日を刻印したとしています。

両親が刻んだ文字そのものを残したいなら、全部を溶かさないでください。たとえば母の指輪はそのまま残し、父の指輪だけを作り替えれば、片方の刻印は元のまま手元に残ります。

兄弟で分ける

兄弟がいるなら、加工を頼む前に、誰が何を持つかを決めます。2本あるので、1本ずつ分けるのがいちばん手を加えずに済む分け方です。

人数が3人以上なら、2本を溶かして人数分に作り直す方法もあります。ある宝飾店は、2つの形見の指輪を溶かし、3人がそれぞれ着けられるピンキーリングに作り直す方法もあると案内しています。1本あたりの金属が少なくなるので、足りない分は買い足すことになります。

親が亡くなった後の指輪は、遺品として扱われます。ある工房のコラムも、遺品は相続財産にあたるため、家族に相談せずに作り替えるとトラブルの原因になると注意しています。

遺産の分け方がまだ決まっていないなら、指輪の加工はその後にします。国税庁は、相続税がかかる財産に宝石も含まれるとしています。相続税がかかるかどうかは、税務署か税理士に確かめてください。ほかの遺品も含めた分け方は、形見のジュエリーをどうするかで確かめられます。

写真で分かること、現物で決まること

まとめる案と自分の指輪にする案のどちらが合うかは、2本を並べた写真と内側の刻印で見当がつきます。金属が足りるかは、現物の重さを量ってから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 内側の刻印(素材・日付・名前・ブランドの印)
  • 2本の素材が同じか(Pt900どうしか、K18が混ざるか)
  • 幅・厚み・石の有無
  • サイズ直しで済むか、溶かすかの候補

現物で決まること

  • 2本の重さと、減った後に新しい指輪に足りるか
  • 刻印どおりの品位か
  • 白や桃色の金のように、溶かし直しに向かない素材か
  • 号数の差と、サイズ直しの限界

撮るのは、2本を並べて正面から1枚と、1本ずつ内側の刻印を拡大した写真です。写真を送って相談するときに「内側の日付と名前は入れ直したい」「母の指輪はそのまま残したい」のように、残したいものを書き添えると、それを前提にした案と見積もりが出ます。

急がなくていいケース

親の指輪は、決まるまで加工しなくて構いません。次のどれかに当てはまるなら、作り替えの注文は保留にしてください。

この間は、2本を別々の袋に入れてしまっておけば十分です。骨や灰を指輪に納めたいときは、遺骨を指輪やペンダントにする方法で確かめられます。

今日やること

  1. 12本を撮る2本を並べて正面から1枚、1本ずつ内側の刻印を拡大して撮り、重さが分かればメモする
  2. 2兄弟に聞く「父と母の結婚指輪、どちらかを持っていたい人はいる?溶かして作り替える前に決めたい」
  3. 3写真を送って相談する「両親の結婚指輪2本を、1本にまとめるか、自分の結婚指輪に作り替えたいです。内側の日付と名前は入れ直したいです。2本の金属で足りるかと、税込の総額と期間を教えてください」と書いて、並べた写真と2本の刻印の写真と一緒に送る

出典