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亡くなった夫・妻の結婚指輪はどうする?|重ねて着ける・1本にする・ペンダントにする方法と費用、刻印の残し方

更新 2026年10月26日・出典の最終確認 2026年10月25日

大きさの違う二本の結婚指輪(イメージ)

亡くなった夫や妻の結婚指輪は、自分の号数に縮めて重ねて着けるか、2本を溶かして1本にするか、指輪のまま首から下げるかの3つの方法で身に着けられます。どれにするかは、相手の指輪の輪・刻印・形のうち、何を残したいかで決まります。

急いで決める必要はありません。溶かす・切るといった元に戻せない加工は、気持ちが決まってからで間に合います。四十九日や一周忌を区切りにしたいなら、その日付を最初に伝え、間に合う方法から選びます。

3つの方法で残るもの

相手の結婚指輪を身に着ける3つの方法

縮めて重ねる

  • 輪と刻印が残る
  • 自分の指輪と2本で着ける
  • 費用は縮める基本料金から

2本を1本にする

  • 2人の地金が1本になる
  • 元の形と刻印は残らない
  • 刻印は新しく彫れる

ペンダントにする

  • 指輪の形がそのまま残る
  • 縮めないので刻印も残る
  • チェーン代がかかる

指に着けて毎日一緒にいたいなら、縮めて重ねる方法か、1本にする方法です。仕事で指輪が着けられない、手が荒れやすいといった事情があるなら、ペンダントにします。

縮めて重ねる

夫の指輪を妻が着けるなら、何号も小さくすることになります。ある工房の説明では、20〜40代男性の薬指の平均は14〜16号です。同じ工房によると、日本の女性の平均リングサイズは9〜11号とされるので、差はおおむね3〜7号です。自分の結婚指輪の内側に号数が彫られていなければ、工房で指を測ってもらいます。

大きく縮めた公開例もあります。ある専門店は、形見のプラチナの指輪を15号から8号へ、7号小さくした例を公開しており、費用は7,700円(税込)、期間は約3〜4週間でした。別の工房は、10号小さくした実例もある(石やデザインへの負担が大きいときは希望より小さい幅を提案)としています。

ただし、大きく縮めると形が変わることがあります。

縮めると、切り取った分の地金が出ます。ある工房は縮める料金を2,000円(税別・切り取った金属は返却)としていて、別の工房も4号以上小さくして切れ端が出る場合は返却するとしています。相手の指輪の一部なので、「切り取った地金は返してください」と最初に伝えます。縮める料金の決まり方と日数は指輪のサイズ直しの料金と日数にあります。

先に確かめる2つのこと

購入店の保証が使えるかを、先に確かめます。ある宝飾ブランドは、購入時に発行されたアフターサービスのチケットがあれば、サイズ直し・修理が初回無料になる(修理は多くの場合約4〜5週間)としています。保証は購入者本人に限る、他店で加工した品は受けないとするブランドもあるので、相手の指輪の保証書やチケットが残っていれば、購入店に先に聞きます。

素材も見ておきます。ある工房は、チタン・ステンレス・ニッケル合金・真鍮など、金・プラチナ・シルバー以外の指輪はサイズ直し・修理を受けないとしています。内側の刻印が Pt950・Pt900・K18 なら金・プラチナの指輪です。Ti(チタン)や刻印のない硬い指輪は、縮められないことがあります。断られる作りと次の手は指輪のサイズ直しができないときで確かめられます。

2本をつないで1本に見せる

重ねて着けるときにずれるのが気になるなら、2本をつないで固定する方法もあります。ある工房は、レーザー溶接は、ロー付けと違い、つなぎたい部分だけを狙ってピンポイントに加工できると説明しています。ただし、ダイヤが留まった指輪同士をつなぐと、熱が石に伝わり負担をかけるおそれがあるとも書いています。石の付いた指輪なら、つなげられるかは指輪の作りで決まります。

自分の品を何に作り替えられるかは、写真を送って工房に相談できます。

2本を1本にまとめる

2本を溶かして1本の指輪にすると、2人の結婚指輪の地金が1つになります。ある宝石店の公開例では、夫を亡くした妻が2本を1本にまとめ、工賃は44,000円(工賃)でした。

1本にするときは、次のことが起きます。

  • 地金が減ります。同じ宝石店は、溶かして作り直すと、加工の過程で地金の重さが2〜3割減るとしています
  • 形が限られます。同じ宝石店は、2本を溶かして作る新しい指輪は、シンプルなデザインに限られるとしています
  • 素材が違うと難しくなります。別の宝石店は、夫婦の指輪がプラチナと金のコンビだと、形によっては全部溶かして1本にするのが難しいと答えています

刻印は、新しい指輪に入れ直せます。公開例でも、夫と自分の結婚指輪を1本にまとめた指輪の内側に、夫婦の思い出の言葉を刻印したとあります。元の2本の刻印の文字と日付は、溶かす前に写真に撮って残します。溶かした後は元に戻せないので、1本にするかは最後に決めて構いません。2本をまとめる費用と制約は2つの指輪を1つにリメイクする費用でも確かめられます。

ペンダントにして下げる

リングホルダーで下げた結婚指輪(イメージ)

指輪の形をそのまま残すなら、ペンダントにします。縮めないので、輪も刻印もそのままです。

チェーンに通すだけなら、加工は要りません。家にあるチェーンに指輪を通せば、今日から下げられます。留め具が弱っていると外れて落とすことがあるので、太さと留め具を一度見てもらいます。切れや留め具の傷みがあればチェーン修理の料金を先に確かめてください。

2本を一緒に下げる方法もあります。ある宝石店は、夫の指輪の中に妻の指輪を入れて1か所を接合し、ペンダントトップにする方法もあると案内しています。別の工房の例では、夫の結婚指輪に2か所穴を空けてチェーンを通し、婚約指輪のダイヤのペンダントも通して着ける形にして、費用は74,500円から下取り10,000円を引いた額でした(他店の公開例・税の表示なし)。指輪に金具を付ける方法とチェーン込みの費用は形見の指輪をネックレス・ペンダントにする費用で確かめられます。

刻印を残す・足す

相手の指輪の内側の刻印は、縮めるときに消えることがあります。ある工房は、内側に刻印がある指輪は、サイズ直しで一度刻印を消さなければならない場合があるとしています。残したいなら、切る位置を刻印から離せるかを聞きます。切らずに縮める方法もあり、ある宝飾店は切らずに全体を均等に圧縮して縮める方法があり、切断・溶接ができず内側の刻印を残したいときに使われる(全周が均一で外側に細工のない指輪に限る)と説明しています。

そのうえで、亡くなった日や言葉を足すこともできます。他店の公開料金は次のとおりです。

刻印の入れ方 他店の公開料金
内側にレーザーで文字(3店の中央値) 8,000円
公開例1 10文字まで7,000円(税別)
公開例2 10文字まで8,000円
公開例3(他店で買った指輪) 19,800円〜(税込)
手で打つ刻印(公開例3の店) 5,500円〜(税込)

※ 税別・税の表示なし・税込が混ざります。公開例1の店は、刻印だけの依頼は諸経費1,000円が加わるとしています。

刻印の入れ方ごとの料金
内側にレーザーで文字8,000円3店の中央値
10文字まで(税別)10文字まで7,000円(税別)
10文字まで10文字まで8,000円
レーザー(他店で買った指輪)19,800円〜(税込)
手で打つ刻印5,500円〜(税込)

刻印だけを頼むと諸経費が加わる店があるので、サイズ直しと同時に頼みます。字数と彫り方の選び方は指輪に刻印を追加するにあります。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、3つの方法のどれが向くかと、見当の金額までです。何号まで縮められるか、刻印が残るかは、現物を見てから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 2本の素材の刻印と、幅・形
  • 模様や石の有無(縮めやすい作りか)
  • 刻印の位置と文字数

現物で決まること

  • 希望の号数まで縮められるか、形が変わるか
  • 刻印を残して切れるか
  • 2本の地金を一緒に溶かせるか

2本を並べた正面と横、内側の刻印、自分の今の号数を添えて写真を送って相談すると、重ねる・まとめる・下げるのそれぞれの見積もりを比べられます。遠方から配送で相談した公開例もあります。ある宝石店の例では、遠方からの相談は配送で受け付けたとのことです。相手の指輪に付いた傷を残したいなら、磨き直しをしないよう最初に伝えます。

法要の日に間に合うか

サイズを縮めるだけなら、短い期間で済むことがあります。ある工房は、サイズ直しは多くの場合2〜5日で納品(即日も対応)としています。大きく縮める公開例は約3〜4週間でした。2本を1本にする、ペンダントを作るといった作り替えは、ある宝石店の案内ではリフォームの通常納期は1か月ほどとされています。

四十九日や一周忌に間に合わせたいなら、日付を最初に伝え、間に合う方法と間に合わない方法を分けて聞きます。間に合わないなら、まずチェーンに通して下げ、作り替えは後に回せます。

亡くなった人の指輪は相続財産にあたり、民法では相続人が数人いるときは、相続財産はその共有になる(民法898条)とされています。ある工房も、遺品は相続財産にあたるため、家族に相談せずに作り替えるとトラブルの原因になると注意しています。子どもや兄弟が指輪をどう思っているかを、溶かす・切る前に聞いておきます。遺産の分け方そのものは法律の相談なので、ここでは扱いません。

指輪を一緒に送りたいと考える人もいます。葬儀社の案内では、結婚指輪は燃えないため納棺できず、火葬後に骨壺へ納める方法があるとされています。

今日やること

  1. 12本を撮る2本を並べた正面・横と、内側の刻印を撮る(溶かす前の記録にもなる)
  2. 2号数と保証を確かめる自分の指輪の内側の号数を見る。相手の指輪の保証書やチケットが残っていれば、購入店に先に聞く
  3. 3写真を送って相談する「亡くなった夫(妻)の結婚指輪を身に着けたいです。今の号数は◯号です。縮めて重ねる場合・1本にする場合・ペンダントにする場合の税込の総額と期間、◯月◯日に間に合うかを教えてください」と書いて送る

出典