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ターコイズ(トルコ石)の指輪の修理はできる?|サイズ直しで石を外す理由と料金の公開例

更新 2026年10月27日・出典の最終確認 2026年10月25日

トルコ石の指輪と不透明石の見本(イメージ)

トルコ石は、熱と薬品に弱い石です。直せるかどうかは、石の状態と、台に石がどう留まっているかで変わります。

熱と薬品に弱い石

トルコ石は、硬さ(モース硬度)が5〜6の柔らかい石です。困るのは柔らかさより、熱と薬品に弱いことです。

原因 起きること
高い熱 変色・表面の傷み
熱・衝撃 ひび
化粧品・皮脂・汗 変色
熱・溶剤 処理した面の傷み

※ 宝石の研究機関GIAの日本語の手入れの案内と、修理店の説明から。

GIAは、トルコ石が高温で変色・表面損傷のおそれと書いています。さらに、塩酸でゆっくり溶け、化学薬品・化粧品・皮脂や汗でも変色するおそれがあるとされています。ある修理店は「ターコイズは少しでも熱が加わると、含まれる水分が抜けて変色したりひび割れたりする」と説明しています。

割れやすさは、石の中の状態でも変わります。ある工房は、内部にひびや内包物の多い天然の石は、ささいな衝撃で割れやすいとしています。ひびの多い石は、外す作業そのものが危ないことがあります。

サイズ直し・台の修理は石を外す

外したトルコ石と空の覆輪の枠(イメージ)

指輪のサイズ直しやバングルの折れは、金属を切ってバーナーの炎でつなぐのが一般的です。トルコ石が付いたままだと、その熱が石に伝わります。そのため工房は、石を外してから直すか、熱の届く範囲が狭いレーザー溶接で直します。

トルコ石の付いた品を直す2つの方法

石を外して直す

  • 石に熱がかからない
  • 外すときに割れることがある
  • 外して留め直す代金が加わる

レーザーでつなぐ

  • 壊れた所だけをつなぐ
  • 石を付けたまま直せる場合がある
  • レーザーの機械がある店に限られる

ある工房は「熱に弱いので、溶接を伴う加工では一度石を外す」としています。別の工房は、バングルの折れを直した例で、溶接で石が割れないよう、一旦ターコイズを外してから折れを直し、留め直したと説明しています。レーザーについては、ある工房がレーザー溶接なら、壊れた所だけをつなぎ、石を傷めずに直せるとしており、その事例の料金は1か所10,000円(税別・2013年の事例)でした。

外せるかは、台の作りで変わる

石を外せるかは、石が台にどう留まっているかで変わります。爪留めや覆輪(ふくりん:石の周りを金属でぐるりと囲む留め方)は、留めている金属を起こして外すのが一般的です。

外しにくいのは、台に石を埋め込んだインレイの品です。ある店はインレイ(石を埋め込んだ作り)などデザインによっては直せない場合があるとしています。インレイの品の台が壊れたなら、レーザーで付けたまま直せるかを先に聞きます。

サイズ直しの料金

トルコ石の付いた指輪のサイズ直しの料金を公開している店は、確かめた中で3店でした。

公開例 最低料金
公開例1 2,500円〜(ターコイズ付きの指輪のサイズ直し)
公開例2 石なし2,000円〜/石や飾りあり3,000円〜(税抜・地金代別)
公開例3 4,000円〜(ターコイズ・天然石入りの指輪のサイズ直し)

※ 3店とも主にシルバーの台の品を扱う店。公開例2だけ税抜、ほかは税の表示なし。大きくするときに足す地金代は別です。中央値は3,000円です。

石の付いていないシルバーの指輪なら、5店の中央値は2,000円です。石が付いた指輪は、外して留め直す手間がかかるので、石なしとは別の料金を出す店があります。サイズ直しの料金の決まり方は指輪のサイズ直しの料金にあります。

ある店は、ターコイズ入りの指輪のサイズ直しに「石取れ・石割れ・石変色のリスクあり」と書いています。ほかの柔らかい石(オパール・珊瑚・琥珀など)と比べた注意は、宝石別の加工可否×料金の表にあります。

サイズ直しを断られたときの次の手は、指輪のサイズ直しができないときで選べます。台がシルバーの品の溶接やいぶしの消え方はシルバーの修理・サイズ直し、台の黒ずみはシルバーの黒ずみの落とし方で確かめてください。

手元の石でどんな形にできるかは、石と枠の写真を送って工房に相談できます。

外れた石を自分で接着しない

石が外れたら、割れていなくても捨てずに袋に入れて保管します。同じ石を留め直せれば、いちばん安く済みます。ある工房の公開料金では、1,500円〜(外れたターコイズが手元にある場合の取り付け)でした。

市販の接着剤で付け直すのは避けます。接着剤には溶剤を含むものがあり、GIAは熱や溶剤で、処理された表面が傷むおそれがあると書いています。爪や覆輪が開いたままだと、接着してもまた外れることがあります。

欠けた・割れた・なくした石

欠け・割れ・変色した石は、元には戻りません。ある店は、温泉で変色したターコイズについて「変色したターコイズは完全には元に戻せない」としています。取れる道は、石の状態で4つに分かれます。

石の状態 取れる道
外れたが無事 同じ石を留め直す
割れた・なくした 似た石に替える
少し欠けた 削り直す・欠けを隠す
変色した 似た石に替える・残す

似た石に替えるときは、色や模様が元と同じにはなりません。ある店も、変色前に似た石を探して交換することはできるが、天然石なので完全に同じ物は用意しにくいとしています。台に石を埋め込んだ品では、ある工房は、新しい石を新しいターコイズを枠に合わせて削って形を合わせ、留める(石合わせ)方法をとっています。石の欠けや割れ全般の扱いは、石の欠け・割れにあります。

付け直し・交換の公開例

公開例 作業 料金
公開例1 外して留め直す 10,000円〜(石の取り外しと再セッティングの基本料金・税抜)
公開例2 小さな石を新しく付ける 5,000円(税別・幅3mmのトルコ石の代金1,000円込み・2015年の事例)
公開例3 割れた石を替える 33,000円(割れた石の代わりのトルコ石の代金と加工賃)

※ どれも他店の公開例。公開例2は幅3mmの石。公開例3は指輪の石で、石の代金を含み、税の表示なしです。

少し欠けた石は、削り直して形を整える方法もあります。ある工房の実例では、欠けを取る削り直しと磨き直しを含めた加工費44,000円(税抜・加工当時。欠けを取る削り直しと表面の磨き直し込み・Pt枠は別)でした。削れば石は小さくなるので、今の枠には合わなくなります。

処理された石と、染めたラピスラズリ

店に出す前に、石が処理されているかもしれないと伝えてください。GIAによると、トルコ石は一般に、安定性と色を改善するために処理されているとされています。低品質の石ほど柔らかく多孔質で、着けられる耐久性を持たせるために処理されていることが多いともあります。

処理の有無は見た目では分からないので、処理されているものとして扱ってもらうほうが安全です。鑑別書があれば一緒に見せてください。鑑別書の読み方は鑑定書と鑑別書の違いで確かめられます。

ラピスラズリも柔らかい石で、染めたり、ワックスをしみ込ませたりした石があります。

ラピスラズリを預ける前に知っておくこと

  1. ①硬さモース硬度で5と6の中間トルコ石と同じくらいの柔らかさ
  2. ②染料除光液やアルコールで落ちるものがあるGIAの案内:染料の中には、除光液(アセトン)や変性アルコールでこすると落ちるものがある
  3. ③ワックス熱や溶剤で傷むGIAの案内:はがれを防ぐワックスは、熱や溶剤で傷むことがある。染めていない石でも、色と光沢をよくするためにワックスやオイルをしみ込ませている場合がある
  4. ④洗い方温かい石けん水GIAの案内:温かい石鹸水がいちばん安全

マラカイトなど、ほかの不透明な石も、石の名前を伝えて同じことを聞きます。熱をかけるか、外すか、洗浄に何を使うかです。ほかの石の向き不向きは宝石ごとの加工できる・できないの一覧で引けます。

作り替えの費用

石を生かして別の形にするなら、指輪をペンダントにするか、留め方を変えた指輪にします。ある工房のトルコ石の作り替えの実例は、次のとおりです。どれも覆輪留めにしています。

実例 支払いと内容
実例1 39,000円(税抜・加工当時。指輪を覆輪の指輪に作り替え・K10YG)
実例2 57,500円(税抜・加工当時。指輪を覆輪のペンダントに・K18YG・チェーン込み)
実例3 85,000円(税抜・加工当時。指輪を覆輪のペンダントに・K10WG・チェーン込み)
実例4 79,054円(税抜・加工当時。端が欠けた石を、欠けを隠す形の指輪に・K18WG・メレダイヤ追加込み)

※ 1つの工房が載せた、加工した当時の税抜の額です。実例2〜4は、元の地金の買い取り分を引いた後の支払いです。

ターコイズの作り替えの支払い
指輪→指輪(K10)39,000円(税抜・加工当時。指輪を覆輪の指輪に作り替え・K10YG)
指輪→ペンダント(K18)57,500円(税抜・加工当時。指輪を覆輪のペンダントに・K18YG・チェーン込み)
欠けを隠す指輪(K18)79,054円(税抜・加工当時。端が欠けた石を、欠けを隠す形の指輪に・K18WG・メレダイヤ追加込み)
指輪→ペンダント(K10)85,000円(税抜・加工当時。指輪を覆輪のペンダントに・K10WG・チェーン込み)

実例2と3は、新しいチェーンの代金を含みます。手持ちのチェーンを使えば、その分は要りません。端が欠けた石も、実例4のように欠けた所を枠で隠せば、石を替えずに使えます。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、外して直すか、替えるか、作り替えるかの見当までです。石が外せるかと割れの危険は、現物を見てから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 欠け・割れの位置と、台の壊れた箇所
  • 留め方(爪・覆輪・インレイ)
  • 変色の広がり

現物で決まること

  • ひびの深さと、外して大丈夫か
  • 処理された石かどうか
  • 似た石が見つかるか

欠けや割れの位置と台の壊れた箇所が分かる写真があれば、どの直し方になりそうかを相談することができます。外れた石があれば、それも一緒に撮ってください。

直さなくていいケース

残すなら、着けた後に柔らかい布で汗を拭き取ってください。GIAが安全とするのは温かい石けん水で、超音波洗浄器とスチームクリーナーは決して使わないとされています。

今日やること

  1. 1写真を撮る石の正面・横と、欠けや割れ・台の壊れた箇所を明るい所で撮る
  2. 2石の情報を探す鑑別書・購入時の保証書があるか。外れた石は捨てずに袋に入れる
  3. 3聞くことを書く「石を外して直せますか。割れたときの扱いと、似た石に替える場合の料金も教えてください」と書いておく

出典