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リフォームのデザインが決まらないとき|決める順番・デザイン画の書き方・CADと試作で確かめること

更新 2026年10月26日・出典の最終確認 2026年10月25日

色石と高さの違う試作リングと線画(イメージ)

デザインが決まらないまま注文に進む必要はありません。見積もりと案をもらう段階で止めて構いません。

決める順番

デザインは、着ける場面、残すもの、形の好き嫌いの順に決めます。形を最初に決めようとすると、候補が多すぎて決めにくくなります。

  1. 着ける場面:普段使いか、式や食事の日か。ほかの指輪と重ねて着けるか
  2. 残すもの:石・刻印・輪のどれを残すか。使わない地金(金やプラチナの部分)は返してもらうか、下取りに出すか
  3. 形の好き嫌い:好きな画像と、避けたい形(高くて引っかかる・重い・幅が広い)

ある工房は、デザインの相談で伝えることとして普段使いか晴れの日か、着けるときの服、将来引き継ぎたい人を挙げています。普段使いで重ね付けもするなら、石を低く留めて幅を細くした形が候補になります。立て爪の指輪を低くする作り替えの例と費用は、立て爪の指輪のリフォームにあります。

3つとも決まっていなくても相談はできます。ある宝飾店は、具体的なイメージがなくても、好みや暮らし方を聞いてデザインを提案するとしています。別の店も、雑誌の切り抜きやネットで見つけた画像など、大まかなイメージで相談できるとしています。

デザイン画は上手に描かなくていい

依頼する側の絵は、工房への伝言メモです。清書するのは工房です。ある工房は、ラフ画を3・4パターン描き、方向性が決まったら実寸のデザイン画を描くと流れを書いています。

伝わるかどうかは、絵の上手さではなく、何を書き込んだかで決まります。下の5つが入っていれば、丸と線だけの絵で足ります。

伝わるメモの見本(指輪の場合)数字は仮

  1. ①正面上から見た形、石の位置と数真上から見た形を、丸と線で描けば足りる
  2. ②横指に着けたときの高さ、輪の幅「石が指からどのくらい出るか」を横から描く
  3. ③寸法号数、輪の幅、石の直径分からない数字は「今の指輪と同じ」と書いてよい
  4. ④残すもの使う石・残す刻印に丸印使わない石は、返してもらうかどうかも書く
  5. ⑤好き・嫌い参考の画像のどこが好きか「この写真の輪の細さが好き」と部分を指して書く

紙と鉛筆でも、今の品の写真に変えたい所を書き込むのでも構いません。号数が分からないなら、指輪のサイズ(号数)の表で今の指輪の号数を確かめます。

画像を集めるときは、写っている石の大きさに気をつけます。ある工房は、参考にしたネットや雑誌の石と、手持ちの石の大きさは違うことがあると注意しています。手持ちの石の直径(mm)が分かれば、画像と一緒に伝えます。

工房が描くデザイン画は、これとは別物です。ある工房は、デザイン画は原寸大で、どの角度から見ても形が合うように描くとしています。別の工房は、実寸で描くと重さが計算でき、見積もりの額も分かると書いています。受け取ったら、原寸か、横から見た図があるか、完成の重さが書いてあるかを確かめます。ある工房は、デザイン画で確かめずに、切り抜きやラフスケッチ、口頭のやりとりだけで作るのは危ないと注意しています。

作りたい物がいくらになるかは、イメージを送って工房に相談できます。

デザイン画・CAD・試作の違い

指輪の線画と立体画面と樹脂の試作(イメージ)

デザイン画・CAD・試作は、分かることが違います。CAD(キャド)は、コンピューターで作る立体の設計図です。試作は、金属で作る前に樹脂やワックス(ろう)で作る実物大の形で、原型(げんけい)とも呼ばれます。

3つの確かめ方で分かること

デザイン画

  • 形のつり合いと、石の並びが分かる
  • 厚みや着けたときの感じは分かりにくい

CAD(画面上の立体)

  • 画面で回して、横や裏から見られる
  • 実物の大きさと光り方は分かりにくい

樹脂・ワックスの試作

  • 実物大で、指や首に当てられる
  • 金属の色と重さは出ない

CADの画像と試作を両方使う店もあります。ある宝飾店は、CAD(3D設計)の仕上がりイメージと樹脂サンプルで形・サイズ感を事前確認としています。別の店は、実物大のレジン模型で試着(無料)を受けています。手でワックスを彫って原型を作る工房でも、金属を流し込む前のワックス原型の時点で確認できるとしています。

CADとワックスで、仕上がりが変わることもあります。ある工房は、ワックスで作ると重くなりがちな形も、CADなら比較的軽くすっきり作れると説明しています。重さが気になるなら「軽く作れますか」と聞いてください。

試作まで見るのは、一から形を作るとき、石を多く使うとき、高さや幅が気になるときです。枠の見本から選ぶ作り替えなら、見本の枠を試着して決める方法もあります。試作を指に着けたら、次の4つを見ます。

見る所 確かめ方
高さ 服に引っかからないか
幅 隣の指に当たらないか
重さ 完成の重さ(g)を聞く
色と大きさ 手の甲に当てて見る

確かめる段階の費用

デザインを決めるための費用は、デザイン料と、CADや試作の代金に分かれます。どちらも、加工の代金に入っている店と、別にかかる店があります。ここに出す金額は、他店が公式サイトに載せている料金です。

デザイン料の決まりは、公開されている例で見ると3つの型に分かれます。

  • 取らない:ある宝飾店はオーダーメイドリフォームもデザイン料・オーダー料無料、ある工房は見積り料・デザイン料・買取手数料は無料としています
  • 決まった額:ある宝飾店はデザイン料 30,000円(税別)・成約時は商品代金から差し引きとしています
  • 割合:ある工房は、デザイン料を想定価格の約1割とし、成約したときに受け取ります

見積もりでは、デザイン料とCADの代金がどこに入っているかを確かめます。ある工房は、加工費にデザイン料・CADデータ作成料が入り、材料費とは分けて示すとしています。総額の内訳の読み方は、指輪のリフォームの値段にあります。

CADと試作の代金を公開している例は、次のとおりです。

項目 公開例
CADの設計(指輪) 22,000円〜(税込)
CADの設計(ペンダント) 16,500円〜(税込)
CADから作るワックス見本 CADの代金の3割を足す
手で彫るワックス原型 ワックス手作り30,000円(税抜)
2回目からの樹脂原型 5,000円(税別)
試作リング 試作リング 1点 税込20,000円(別途約2か月)

※ 上の3行は同じ1店の料金で、CADは最低料金。手で彫るワックス原型は1事例の内訳。税込・税別・税抜が混ざるので、各行の表示を見てください。

設計と原型の料金
CADの設計(指輪)22,000円〜(税込)
CADの設計(ペンダント)16,500円〜(税込)
手で彫るワックス原型ワックス手作り30,000円(税抜)
2回目からの樹脂原型5,000円(税別)
試作リング試作リング 1点 税込20,000円(別途約2か月)
計算の例:指輪のCADに、確認用のワックス見本を足す仮の数字
CADの設計(公開例・税込・最低料金)
22,000円〜(税込)
ワックス見本
CADの代金の3割を足す
形を確かめるまでの代金28,600円

※ 同じ1店の公開料金を足したものです。地金・石・石留め・仕上げの代金は別にかかります。

試作を入れると、完成までの期間も延びます。試作リングを作る店は、約2か月を足しています。記念日に間に合わせたいなら、試作を入れた日付で受け取りの日を聞いてください。予算が先に決まっているなら、予算から作り替えを考えるで範囲を確かめられます。

注文した後の変更

形を変えるなら、デザイン画とCADの段階で済ませます。段階が進むほど、変更にかかる費用は増えます。

変更にかかる費用が増える順
デザイン画注文の前なら、決まった回数の内で直せる店がある
CAD決まった回数を超えると有料の店がある
試作作り直すと1回ごとに代金がかかる店がある
金属で製作作り直しは追加の代金になる店がある

注文の前のデザイン画の直しは、店で決まりが違います。公開されている例は次の3つです。

  • 回数を決めない:ある宝飾店は注文の前なら、デザイン画は希望のイメージに近づくまで直す、ある工房は納得するまで何回でもデザインを提案するとしています
  • 回数を決める:ある工房はデザインの直しが3回まで無料、4回目から有料です
  • 1回目だけ含む:ある工房は1回目の樹脂原型と1回目のデータの修正は基本料金に含むとし、2回目からのデータの変更は1,000円〜(税別)です

別の工房は、CGは決めたデザインのみ、他デザインへの変更は追加料金としています。注文した後に取り消すと、段階に応じて代金がかかることがあります。ある工房の決まりはキャンセルは基本不可。CG確認後40%、精密モデル確認後50%、素材で製作後100%を負担です。別の宝飾店は、預けた品の加工に入るため、注文を確定した後は取り消せないとしています。

金属で作った後の扱いは、約束と違うかどうかで分かれます。デザイン画と違う仕上がりなら、直してもらえる店があります。ある工房は、デザインや着け心地に納得できないときも作り直しを相談できる(調整で済むか、改めて原型から作り直すかを工房が案内)としています。デザインどおりにできていて「思っていたのと違う」場合は、ある宝飾店の決まりではデザインどおりに仕上がった品は当初の費用内では直さず、作り直しは追加代金です。

試作の段階で迷いを残さないことが、いちばんの節約です。仕上がりで困ったときの動き方は、ジュエリーリフォームの失敗を防ぐにはにあります。

写真で分かること、現物で決まること

写真で決まるのは、作れる形の候補と見積もりの見当までです。石の状態と地金の量は、現物を見てから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 石の数・形・大きさのおおよそ
  • 今の留め方と、石の高さ
  • 残したい刻印の位置

現物で決まること

  • 石の欠け・ひびと、外して大丈夫か
  • 地金の重さと、材料に使えるか
  • 指に当てたときの高さと幅

割れやすい石を使うなら、向かない形があります。宝石ごとの加工できる・できないの一覧も先に確かめます。

手持ちの品の正面・横・刻印の写真と、好きな雰囲気の画像があれば、デザインの候補を相談することができます。写真の撮り方は写真で相談するときの撮り方にあります。

決めなくていいとき

次のどれかに当たるなら、見積もりと案をもらう段階で止めてください。

今日やること

  1. 12つを決めるいつ着けるかと、石・刻印・輪のうち残すものを決める
  2. 2画像を集める好きな雰囲気の画像を2〜3枚選び、好きな所に印を付ける
  3. 3聞くことを書く「デザイン料と試作の代金、直しは何回までかを教えてください」と書いておく

出典