普段使いの指輪やメンズの指輪をオーダーで作る費用は、素材と、指輪に使う地金(金属)の量で決まります。太い指輪や大きい号数ほど地金が増え、額も上がります。
公開価格は、地金の代金が入った額か工賃だけの額かがそろっていません。見積もりは「地金込み・税込の総額」で読みます。
オーダーで決められること
オーダーで決めるのは、形だけではありません。指に当たる内側の形や、細かな号数まで決められます。
| 項目 | 決めること |
|---|---|
| デザイン | 模様・石の有無・刻印 |
| 幅 | 指輪の太さ(mm) |
| 厚み | 指輪の肉の厚さ(mm) |
| 断面の形 | 丸い・平ら・角がある |
| 内側の形 | 平らか、丸く削るか |
| 素材と色 | プラチナ・K18の色・シルバー |
| 号数 | 自分の指に合う号数 |
| 仕上げ | つや・いぶし・つや消し |
断面の形には、甲丸・平甲丸・平打ち・しのぎ・剣腕の5つがあります。甲丸(こうまる)は表が丸く盛り上がった形、平打ちは表が平らな形です。内側の形は、着け心地を大きく変えます。内甲丸(うちこうまる)は、内甲丸は、指輪の内側の角を丸く削り落とし、ゆるやかなアーチを持たせる仕立てです。
仕上げは、ある工房の場合はポリッシュ(つや)・いぶし(黒く燻す)・梨地(細かい凹凸のつや消し)から選べます。
幅と厚みは、細く薄いほど曲がりやすくなります。ある販売店は、強さの目安を幅2.0mm以上、厚み1.5〜2.0mmくらいが望ましいとしています。メンズの指輪は号数が大きいので、同じ幅でも地金が多く要ります。ある工房によると、20〜40代男性の薬指の平均は14〜16号です。
費用の目安
公開価格を読むときは、地金の代金が入った額か、工賃(加工の代金)だけの額かを先に見ます。地金込みで、プラチナで一から作る指輪の最低価格を公開していたのは、次の2店です。
| 公開例 | プラチナで一から作る最低価格 |
|---|---|
| 公開例1 | プラチナ 80,000円〜(フルオーダーの下限。指輪・ネックレス・ピアス等をまとめた額・税の表示なし) |
| 公開例2 | 約110,000円〜(税別) |
※公開例が2店だけなので、中央値は出していません。公開例1は指輪に限らないフルオーダーの下限、公開例2はシンプルな指輪1本の目安で、税別と税の表示なしが混ざります。
工賃だけを示す店もあります。ある工房は60,000円〜(地金代とダイヤは別に見積もり)、別の工房はフルオーダーでも工賃50,000円(税別)〜としています。この額に地金の代金が加わるので、上の表の額とそのまま並べられません。
素材で変わる額
同じ店でも、素材で額が変わります。公開例1の店のフルオーダーの最低額は、シルバー30,000円〜・ゴールド60,000円〜・プラチナプラチナ 80,000円〜(フルオーダーの下限。指輪・ネックレス・ピアス等をまとめた額・税の表示なし)です。
K18のシンプルな指輪の最低価格は、公開例2で約130,000円〜(税別)です。同じ店のシルバーは約30,000円〜(税別)です。素材の違い(硬さ・変色・アレルギー)は指輪の素材の選び方で確かめられます。
額を動かすものは、ある工房の注記では幅・厚み・号数・デザイン・文字入れ・石の有無と種類・留め方・貴金属相場です。予算が決まっているなら、先に予算を伝えて、幅や厚みで合わせてもらいます。
作りたい物がいくらになるかは、イメージを送って工房に相談できます。
太いメンズの指輪が高くなる理由
太い指輪や大きい号数の指輪は、地金を多く使うので高くなります。工賃も上がる店があります。
ある工房の料金式では、14号までは20,000円、15号以上は30,000円、20号以上は40,000円(いずれも地金代と、幅×厚みに応じた額を足す・税別)です。号数が大きいほど、幅と厚みが大きいほど、額が上がる仕組みです。別の工房は、幅広リング・ボリュームリング・カレッジリングは別に見積もるとしています。幅の広い指輪は、表の「〜から」の額では作れないと考えてください。
幅の広い指輪の着け心地の直し方は、指輪の着け心地が悪いときの直し方にあります。
家紋の指輪と印台
家紋を指輪の表に入れるなら、印台(いんだい)に彫るのが基本です。印台は、指輪の上に平らな面を作り、そこに印を彫った指輪です。形は、印台の基本の形は三味型・たる型・角型・丸型など。本来は封蝋や署名に使う印章・紋章を彫った指輪です。
家紋の図案は、画像で用意します。ある宝飾店の印台は、レーザーで家紋を彫れる印台で、見積もりには家紋の画像データが要るとしています。
図案が細かいと面に入りきらないことがあり、ある工房は持ち込みの家紋の図案は、希望の形と面の大きさで彫る面積が足りるかが判断の分かれ目としています。同じ工房は面の大きさに合わせて図案の一部を省いたり簡単にしたりする場合があると書いているので、細部まで残したいなら、面を大きくするか、どこを省いてよいかを先に決めます。
ブランドのロゴやキャラクターを写した図案は、権利の問題があるので頼める図案に入りません。
印台の費用
印台の額は、素材と重さで大きく変わります。
| 印台 | 公開価格 |
|---|---|
| シルバーで新しく作る | 50,000円(税別・シルバー・デザイン例ベース)/オリジナル60,000円〜(税別)、納期約2か月 |
| K18の印台(3匁) | 423,795円(税込・K18・3匁=約10〜11g・18号) |
| K18の印台(5匁) | 517,000円(税込・K18・約19g・18〜22号) |
※他店の公開価格。匁(もんめ)は昔の重さの単位で、重さは各店の表示のとおり。税込と税別が混ざります。
K18の印台が高いのは、重さのある地金をそのまま使うからです。家紋を彫る代金は別にかかる店があり、ある工房の公開例は家紋・ロゴの彫り 15,000円〜(データ作成込み・要見積り)です。
素材にこだわらないなら、シルバーで作ると額を抑えられます。内側に刻む・表に彫る・浮き出させるの選び方と、家紋入りのペンダントの価格は家紋の指輪・ペンダントの作り方と費用にまとめています。親や祖父の印台が手元にあるなら、新しく作らずに作り替える道もあり、方法は印台リングのリメイクにあります。
後でサイズ直ししやすい作り

長く着ける指輪は、指の太さが変わったときに直せる作りにしておきます。注文の前に、次の作りを避けるかどうかを決めてください。
石を並べたいなら、裏側に地金の部分を残します。ある宝飾店は、後でサイズ直しができるよう、フルエタニティにせず地金の部分を少し残したという例を出しています。
幅は、迷ったら太めにします。ある工房によると、幅広を細く削るのはできるが、細身を幅太にするのは難しい場合が多いです。サイズ直しの料金と何号まで変えられるかは、指輪のサイズ直しの料金と日数で確かめられます。
手持ちの地金を使う
使わなくなった金やプラチナの指輪があれば、溶かして新しい指輪の材料にできることがあります。ただし、溶かすと重さが減ります。ある工房は、溶かして作るときは、持ち込んだ重さから15%を差し引く(ネックレスは20%)としています。
足りない分は、同じ素材を足して作ります。別の店は、地金が足りなければ、持ち込んだ金種に準じる地金を足して作るとしています。溶かして指輪1本を作る加工の公開目安は、他店2件で6万円から10万円です(税の表示なし・足す地金の代金は別)。加工代・地金・下取りに分けた見積もりの読み方は指輪リフォームの値段の決まり方にあります。
相談の前に、手持ちの品の刻印(K18・Pt900など)を確かめます。ある工房は、溶かす作り替えの相談では、刻印の状態が分かる写真と、キッチンスケールで量った概算の重さでよいとしています。溶かせない素材と目減りの例は指輪を溶かして作り直すで確かめられます。
期間と、注文前に決めること
完成までの期間は、ある工房で通常2か月ほど、別の店で約2週間〜1か月です。受注生産のK18の印台は、ある店で約2〜4週間です。誕生日や記念日に使うなら、その日付を最初に伝えます。
原型で確かめる店があります。ある工房は、デザインが決まったら内金を払い、ワックスモデル(ろうで作る原型)を作ってから本制作に入るとしています。同じ工房は注文後のキャンセルは受けないとしています。幅や厚みの感じは、原型の段階で指にのせて確かめてください。デザインがまとまらないときの決め方はデザインが決まらないときにあります。
写真で分かること、現物で決まること
作りたい指輪の写真や絵があれば、形と素材ごとの費用の見当はつきます。号数と地金の量は、測ってから決まります。
写真や絵で分かること
- 形・幅・断面の候補と、素材ごとの費用の見当
- 家紋なら、面の大きさに入るか・省かれそうな部分
- 手持ちの地金なら、刻印から素材の見当
現物で決まること
- 号数(幅の広い指輪は、その幅に近い指輪で測る)
- 手持ちの地金の重さと、足す地金の量
- 原型を指にのせたときの幅・厚みの感じ
写真の段階の見積もりは、号数と重さが決まると変わることがあります。作りたい指輪の写真や絵と号数があれば、写真を送って相談することで、幅・素材ごとの費用の目安を聞けます。家紋を入れるなら図案の画像、手持ちの地金を使うなら刻印の写真も添えてください。
今日やること
- 1号数を測るいつも着ける指輪の内径を測り、指輪のサイズ号数表で号数に直す。幅の広い指輪にするなら、その幅で測ってもらう
- 2作りたい形を集める好きな指輪の写真や手描きの絵、幅と素材の希望、家紋なら図案の画像を用意する
- 3写真を送って相談する「普段使いの指輪を作りたいです。号数は◯号、幅◯mmくらい、素材は◯◯希望です。地金込み・税込の総額と期間を教えてください」と書いて、写真や絵と一緒に送る
