イヤリングをピアスにする加工は、耳たぶを挟む金具を外し、ピアスの針(ポスト)を付ける作業です。外した金具を下取りに出すと、支払いが下がることがあります。
ここで扱うのは、イヤリングをピアスにする向きです。ピアスをイヤリングにしたいなら、料金の組み立てが違うのでピアスをイヤリングに変える方法と費用を見てください。
逆向きより安くなりやすい理由
この向きの加工では、重い金具を外して、軽い針を付けます。ある店はイヤリングをピアスにした事例で、イヤリングをピアスにした事例で、イヤリング金具よりピアスのポストのほうがずっと軽いと書いています。外した金具が金やプラチナなら、下取りを受ける店では、その額が支払いから引かれます。
逆向きでは、軽い針を外して、地金の多いイヤリングの金具を新しく付けます。同じ修理店の料金表でも、イヤリングをピアスにするK18の料金が11,550円〜なのに対し、逆向きはピアス→イヤリング K18 22,990円〜/K18WG 26,950円〜/Pt900 31,680円〜(納期10日・税表示なし)です。
公開されている料金
料金表を公開している店の、イヤリングをピアスにする料金は次のとおりです。どれも他の店が公式サイトに載せた最低料金で、同じ金額で加工できるという意味ではありません。
| 公開例 | K18 | K18WG | Pt900 |
|---|---|---|---|
| 公開例1 | 11,550円〜 | 12,100円〜 | 13,200円〜 |
| 公開例1(真珠) | 6,600円〜 | 7,480円〜 | 8,800円〜 |
| 公開例2 | 12,000円〜 | 13,500円〜 | 9,500円〜 |
※ 公開例1は修理店で、税の表示なし。公開例2は宝石店で、税別。どちらも1ペアの「〜から」の料金で、作りによって上がります。
真珠のほうが安いのは、金具を切って溶接するのではなく、珠を外して針の付いた新しい金具に付け替えるからです。プラチナの針に付け替えたある宝石店の見積もりは真珠を外してプラチナのポストに付け替え 11,000円(税込)、K18の針にしたある工房の実例は13,200円(税込)でした。
工賃だけを載せる店もあり、その場合は針の金具代が別にかかります。ある工房の工賃は、金具をロー付け(溶かした金属でつなぐこと)する場合で4,000円〜(税別・1ペア・金具代は別)、真珠に針を直接付ける場合で2,000円〜3,000円(税別・1ペア)です。
下取りで支払いが下がる例
- 加工代金
- 10,000円
- K18のピアス金具
- 5,000円
- 外したK18のイヤリング金具の下取り
- −8,170円
※ 事例に税の表示はありません。この工房の料金表は税別です。
※ 金具代は加工した当時の価格で、金の相場で上がる場合があると工房が書いています。
この例では、外した金具の下取り額が新しい針の金具代より高く、支払額が加工代金より下がっています。ほかの店が公開した例は次のとおりです(1店につき1件)。
- K14WGの真珠:K14WGイヤリング→ピアス 7,300円+税、下取り後 3,540円(税込)
- K18の真珠:K18真珠イヤリング→ピアス 加工 6,500円、下取り後の実費 5,000円(税表示なし)
- ダイヤ:ダイヤのイヤリングをピアスに 約18,000円〜(税別)(下取り後の目安)
- ダイヤ:ダイヤのイヤリング→ピアス 合計 35,200円(税込)
ダイヤの例は、真珠の例より高くなっています。見積もりは「ペアで、針の金具代込み、下取り前と下取り後の税込の総額」で聞くと、店ごとの書き方の違いに惑わされません。
手元の石でどんな形にできるかは、石と枠の写真を送って工房に相談できます。
針の金具代は素材で決まる
針とキャッチの金具代は、素材で決まります。ある工房の料金表では、針の太さ0.7mmの金具1ペアが次のとおりです。
| 針の素材 | 金具代 |
|---|---|
| シルバー | 1,500円〜1,800円 |
| K10 | 3,500円〜4,000円 |
| K18 | 4,500円〜5,000円 |
| プラチナ | 5,000円〜5,500円 |
※ 税別・1ペア。
この工房で真珠のイヤリングをシルバーの針のピアスにした事例は、合計3,500円(真珠のイヤリング→シルバーのピアス金具)でした。飾りと同じ素材にこだわらず、耳に通す針だけを手ごろな素材にすると、総額は下がります。
針の太さは0.7mmがふつうで、ある工房は一般的な0.7mmで、0.9mm〜1.0mmの太めにもできると案内しています。チタンやステンレスの針も選べることがあり、ある修理店は「アレルギー対策でポストをチタンにした」例を、ある工房は「客の希望でサージカルステンレスのポストを使った」例を公開しています。金属アレルギーがある人は、どの金属で症状が出るかを皮膚科で聞いてから、避けたい金属を店に伝えます。
自分で付け替えられる品

飾りと金具が丸カン(小さな輪)でつながっている手ごろなアクセサリーなら、輪を開いてピアスの金具に付け替えられることがあります。金・銀・プラチナの品や、金具が飾りに直接付いている品は、金具を切って針をロー付けするので、道具と技術が要ります。
自分で替えられることがある品
- 飾りと金具が丸カンでつながっている
- 手ごろなアクセサリーで、素材にこだわらない
加工が要る品
- 金・銀・プラチナのイヤリング
- 譲られた品・形見の品
- 金具が飾りに直接付いている
2026年10月25日に探した範囲では、イヤリングに差し込むだけでピアスになる部品は見当たりませんでした。売られている変換パーツは、ピアスをイヤリングにする向きのものです(公開例はイヤリングコンバーター(ネジバネ式)440円(税込)、ポスト20G〜16G対応、スタッド・フック対応)。
金具が直接付いた品を、自分で切って接着剤で針を付けるのはやめてください。ある修理店は、接着剤を使うとろう付けできなくなると注意しています。あとで店に頼んでも、直しにくくなります。
イヤリングの形で変わること
ネジ式・バネ式・クリップ式のどれでも、基本は耳たぶを挟む金具を外し、耳に当たる位置に針を立てる加工です。費用が上がるのは、形を変えるために部品や下地が要るときです。
| イヤリングの形 | 加工で起きること |
|---|---|
| 耳に付く形 | 針を直接付ける |
| 揺れる形にしたい | 部品を足す |
| 飾りが薄い | 線を足してから溶接 |
| 真珠 | 珠を新しい金具に付け替え |
揺れる形について、ある工房はぶら下がる形にする場合は部品を足すため、針を直接付けるより加工代が高いと書いています。飾りが薄い品について、別の工房は飾りが薄い品は、針を直接溶接せず、地金の線を作ってから溶接すると説明しています。真珠は接着が強くて珠が外れないことがあり、その場合は取り外しの費用が別にかかると回答している工房もあります。
大きく重いイヤリングの場合
イヤリングは耳たぶを挟んで支えますが、ピアスにすると重さは針を通した穴にかかります。形成外科の医師のブログでは、重いピアスほど、穴にかかる負担が大きくなるとしています。
大きい品でも、断られるとは限りません。ある修理店には、大きなピアスには太さ0.9mm・長さ1cmのポストを付けた例があります。重い品は、太めの針にできるかを聞き、ピアスにしたあと耳たぶが下がるなら重いピアスを軽くする方法で直し方を確かめてください。
ピアスにできない作り
料金表を公開している店は、金とプラチナの料金を出しています。シルバーは、ある宝石店がシルバーはロー付けできず不可の場合ありとしているので、受けてもらえるかを先に聞きます。それ以外の金属について、ある工房は金・銀・プラチナ以外は溶接できず、修理・加工できないと書いています。
素材が分からないなら、内側や金具の刻印を刻印図鑑で読み、「K18」「Pt900」「SV925」などの文字を写真に撮っておきます。断られたときの次の手は修理やリフォームを断られる品にあります。
写真で分かること、現物で決まること
写真で決まるのは、加工の方法と見積もりの見当までです。熱をかけてよい作りかどうかは、現物を見て決まります。
写真で分かること
- 金具が丸カンか、飾りに直接付いているか
- 刻印の文字
- 真珠か、石が爪で留まっているか
現物で決まること
- 地金の厚みと、中が空洞か
- 真珠の接着が外れるか
- 刻印どおりの素材か、石の爪がゆるんでいないか
石付きの品は、加工のついでに爪のゆるみも見てもらうと、直すかどうかを一緒に決められます。爪の直しの費用は指輪の爪の修理代で見当が付きます。
正面・裏・金具の付け根・刻印の写真がそろったら、写真で相談することができます。ブランドのイヤリングは、その前に購入したブランドの店に聞いてください。ほかの店で加工すると、そのブランドの修理を受けられなくなることがあります(ブランドのジュエリーを他店で修理してよいか)。
外した金具・期間・預け方
外したイヤリングの金具は、返してもらうか下取りに出すかを選べる店があります。ある工房も、外したイヤリングの金具は返却か下取りを選べると書いています。
跡について、ある工房はイヤリングからピアスに変えた跡は残ると書いています。形見の品で金具も残したいなら、下取りではなく返却を選びます。
期間は、料金表を公開している店で納期10日や納期 2〜3週間、実例では約3〜4週間です。式や旅行に間に合わせたいなら、その日付を最初に伝えます。
宅配で預けるときは、断られたときの送料を先に聞きます。ある工房は、素材が分からない品について見て加工できないと分かった品は料金なしで返却、ただし送料は客の負担としています。別の工房も見積もりに納得できない場合は、客の送料負担で返送と書いています。
ピアスにしないほうがいい場合
ピアスにすると元には戻せないので、次の場合は急がないでください。
- イヤリングが痛い・落ちやすいだけ:金具の調整や交換で済むことがある
- 家族のあいだで、その品をどう扱うか話がまとまっていない
- 手ごろなアクセサリーで、新しく買うほうが安い
痛い・ゆるいだけなら、イヤリングの金具交換で直し方と料金を先に確かめてください。加工した後に石が取れた・針が外れたときは、修理の後の不具合と保証で店への伝え方を確かめます。
今日やること
- 1刻印と作りを見る金具や裏の「K18」「Pt900」「SV925」などの刻印と、金具が丸カンでつながっているかを見る
- 2針の素材を決める金属アレルギーがあれば皮膚科で合わない金属を聞き、避けたい金属を決める
- 3写真を撮って聞く「K18のイヤリング1ペアをピアスにしたいです。針の金具代込みで、外した金具を下取りした場合と返却した場合の税込の総額を教えてください」と書き、正面・裏・金具・刻印の写真を添える
