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リフォームで地金が足りない・余るときは?|足りるかの計算、足す地金の代金、余りは返却か下取りか、混ぜられない素材

更新 2026年10月27日・出典の最終確認 2026年10月25日

金の指輪と地金片と大きめの原型(イメージ)

手持ちの指輪やネックレスの地金(じがね。金やプラチナの金属そのもの)で作り替えるとき、足りるかどうかは重さの引き算で決まります。溶かして減った後の手持ちの重さから、新しい形に使う重さを引きます。用意するのは品の重さと内側の刻印だけで、足りるか余るかは工房が重さで答えます。

例:K18の指輪2本(合計8g)から、K18の甲丸の指輪を1本作る仮の数字
手持ちの地金(石を外した重さ)
8g
作るときの減り(仮に15%)
−1.2g
新しい指輪の重さの目安
−5g
余る地金1.8g

※ 数字は計算の仕方を見せるための仮の値です。減りの見込みは工房ごとに違います。

この例なら、余った地金は返してもらうか、下取りに充てます。手持ちがもっと軽く、新しい形の重さに届かないなら、届かない分の地金を足して作ります。

新しい形に要る重さ

新しい形の重さは、幅・厚み・号数で決まります。公式の商品ページに載っている指輪の重さの目安は、次のとおりです。

指輪の形 重さの目安
K18・甲丸・幅2.2mm 2.5g前後〜3.3g前後(8号〜20号)
K18・甲丸・幅3.0mm 3.9g〜4.9g(8号〜20号)
Pt950・平打ち・幅3.0mm 11号で5グラムくらい

※ 甲丸(こうまる)は表面が丸くふくらんだ形、平打ちは表面が平らな形です。上の2行は宝飾店、下の1行は工房の商品ページの値です。

同じ幅でも、号数が大きいほど、厚いほど重くなります。石を留める台が付く形や、幅の広い形はさらに重くなります。作りたい形が決まったら、「この形を◯号で作ると何gになりますか」と聞いてください。

減る分の見込み

溶かして作ると、地金は減ります。溶かす・叩く・削る・磨くたびに、少しずつ金属が失われるからです。どれだけ減ると見込むかは、工房ごとに違います。

  • ある工房は、総重量のおよそ10%の減りを見込んでいます
  • 別の店は、元の地金を使うときに、元の重さから15%を差し引きます
  • ある宝飾店は、作る分の1.5倍くらいの地金が要ると説明しています

他店の公開例では、K18の指輪4.0gを溶かしてシンプルな指輪にしたところ、加工で0.9gほど減り、3.1gの指輪になりました。

見込みの決め方が店で違うので、同じ品でも「足りる」と言う店と「少し足りない」と言う店があり得ます。割合ではなく「この重さで作ると、足す地金と余る地金は何gですか」と重さで聞いてください。減る理由と、溶かせない素材は指輪を溶かして作り直すで確かめられます。

手元の石でどんな形にできるかは、石と枠の写真を送って工房に相談できます。

足りないとき:同じ素材を足す

足りない分は、手持ちと同じ素材・同じ品位(金やプラチナの割合)の地金を足して作ります。ある専門店は地金が足りなければ、持ち込んだ金種に準じる地金を足して作るとしていて、別の宝飾店も足りない分の地金だけを足すこともできるとしています。ある工房は、父のK20印台リングを溶かし、足りない分のK20を足して鍛造の結婚指輪2本にしたという例を公開しています。

足す地金の代金は、相場の値段では済みません。ある宝飾店は、新しい地金の材料費を地金相場の約2倍で見積もると説明しています。

例:Pt900の指輪1本を平打ちの指輪に仮の数字
手持ちの地金(Pt900の指輪1本)
4g
作るときの減り(仮に15%)
−0.6g
新しい指輪(Pt900の平打ち)の重さの目安
5g
足りない地金(5g−3.4g)
1.6g
足す地金の1gあたりの値段(仮に)
1万円
足す地金の代金1万6,000円

※ 仮の値です。足す地金の1gあたりの値段は、その日の相場ではなく、店の材料費で決まります。

他店の公開例でも、足した地金の代金は加工代とは別の行で書かれています。ある宝飾店の例は53,000円(工賃38,000円と、足したプラチナ代15,000円)で、別の宝飾店の事例には、足りないプラチナの代金として33,000円が載っています(どちらも税表示なし・制作当時の価格)。枠の作り方で値段が変わる仕組みは立て爪の婚約指輪のリフォームと同じです。

足す量を減らしたいなら、次の3つから選びます。

  • 幅を細くするか、厚みを少し薄くする
  • 同じ刻印の品をもう1つ合わせて溶かす(結婚指輪2本を1本にするのは、2本の素材が同じなら可能な場合が多いと答えている工房があります)
  • 溶かさず、手持ちの品は下取りに充てて、新しい地金で作る

どちらが安いかは、見積もりを両方出してもらって比べてください。

余ったとき:返却か下取りか

返却用の容器に入れた余り地金(イメージ)

余った地金は、返してもらうか、下取りに充てるかを選べます。ある宝飾店は、地金が足りなければ足し、余れば返却か、換金して代金から差し引くかを選べるとしています。

余った地金の行き先

返してもらう

  • 地金のまま手元に残る
  • 後で売ることも、別の品に使うこともできる
  • 作り替えの代金は下がらない

下取りに充てる

  • 重さ×その日の単価で代金から引く
  • 単価は、買うときの値段より安い
  • 手元には残らない

下取りに充てた他店の公開例では、加工賃39,000円から余った地金の下取り2,000円を引いて、支払いは37,000円でした(税表示なし・当時の価格)。返す例では、ある工房が料金欄に返す重さを「地金お返し 4.7g」と書いています。同じ工房には、残りの石と地金を、次のリフォームのために返却した例もあります。

下取りの額の決まり方

下取りの額は、余った重さに1gあたりの単価を掛けて決まります。ある工房は元のリングの地金はグラム単価で買い取り、リフォーム代金から差し引くとしており、別の工房は2019年の事例で旧枠5.354g×2,432円=13,015円で下取り(Pt・2019年)という計算を公開しています。

単価は、売るときの相場が基準です。ある宝飾店は、地金の相場には買うときの小売相場と売るときの買取相場があり、買取相場は小売相場より約8%安いと説明しています。別の宝飾店は、下取りは石を外した地金重量×当日相場、外した石は返却としています。刻印と重さが分かれば、地金の価値の目安計算で、その日の買取価格での目安を出せます。

足す1gは買う値段、下取りの1gは売る値段で付きます。余りが大きい形を選んで下取りに回すより、手持ちの重さに合う形にするほうが地金を無駄にしません。

下取りの額が作り替えの代金より大きくなったときの扱いは、店の決まりによります。ある宝飾店は下取りの額が加工料金を超えたら、差額を返金するとしていて、下取りの額が作り替えの額を上回って差額を返した実例を公開している宝飾店もあります。返金しない決まりの店もありえます。余りが多くなりそうなら、超えた分を返金するか、地金で返してもらえるかを先に聞いてください。

混ぜられない素材

溶かして1つにできるのは、同じ素材・同じ品位の地金どうしです。ある専門店は異なる金種を混ぜて加工することはできないとしています。

組み合わせ 溶かして1つに
同じ刻印どうし(Pt900とPt900など) できることが多い
品位の違う金(K18とK14など) できない
金とプラチナ できない
金とプラチナのコンビの指輪 分けてから

金とプラチナについて、ある工房は金とプラチナは混ざった地金のままでは作れないと答えています。コンビの指輪(金とプラチナを組み合わせた指輪)は、コンビ素材は地金分析で金とプラチナを分けてから作るとしています。

品位の低い金は、溶かす対象から外す店があります。上の専門店が溶かして作れるとする金種はPt1000・Pt950・Pt900・Pt850・K24・K22・K20・K18なら加工できるで、K14・K10は入っていません。別の宝飾店は、Pt850と、K18未満の品位の金は、職人の確認が要ることがあるとしています。K14・K10の刻印なら、溶かすのではなく下取りに充てる前提で聞いてください。

素材の違う品でも、作り替えに使えないわけではありません。ある宝飾店はK18を持ち込んでプラチナで作ることも、プラチナを持ち込んでK18で作ることもできるとしています。金とプラチナは溶かして混ぜられないので、持ち込んだ地金をどう扱い、代金にどう換算するかを見積もりで聞いてください。インゴットや小判の純金をK18にして作る場合は、インゴットを指輪やネックレスにするで計算の仕方を確かめられます。

写真で分かること、量ってから決まること

量りに載せた写真と刻印の写真があれば、足りるかの見当は付きます。正確な過不足は、石を外して量り、溶かしてから決まります。

写真で分かること・現物で決まること

写真で分かること

  • 刻印から品位と、溶かせる素材かの見当
  • おおよその重さ(量りに載せた写真)
  • 作りたい形に対して、足りそうか余りそうか

現物で決まること

  • 石を外した正確な重さ
  • ロウ付けの跡・メッキ・コンビの有無(溶かせるか)
  • 実際の減りと、下取りの単価(当日の相場)

重さが分かると、足すか返すかの話から始められます。量りに載せた写真・刻印の写真・作りたい形の画像を添えて相談すると、完成の重さと足す地金・余る地金の見当を聞けます。

見積もり書で見る行

地金を使う作り替えの見積もりは、ある工房が示す式のとおり、加工代に追加の地金代と石代を足し、下取りを引いた形で読みます(リフォーム費用=加工代+追加地金代+追加石代−下取)。過不足に関わるのは、追加の地金・下取り・返す地金の3行です。

見積もり書の見本(地金を使う作り替え)数字は仮

  1. ①加工代溶かす・形にする・磨く手持ちの地金を溶かして使うと、工賃が上がることがある
  2. ②追加の地金素材・g・1gの値段何gを足す計算かを書いてもらう
  3. ③下取り素材・g・1gの値段その日の相場か、店の単価かを聞く
  4. ④返す地金素材・g返す重さを書いてもらい、受け取るときに量って見比べる
  5. ⑤下取り前の総額①+②作り替えそのものの値段は、下取りを引く前の額で見る

仕上がりの重さと返す地金の重さを足しても、元の重さとぴったり同じになるとは限りません。ある工房は、磨く作業で金属が粉として飛ぶため、仕上がりと余りの重さの合計は元の重さと一致しないことがあると説明しています。受け取るときに量って差が気になったら、どの工程で何g減ったかを聞いてください。見積もりの金額そのものの決まり方は、指輪リフォームの値段で確かめられます。

地金を使わなくていいケース

次のどれかに当たるなら、手持ちの地金で作る形にこだわらなくて構いません。

その場合は、手持ちの品を下取りに出して新しい地金で作ります。元の品の重さと刻印を控えておけば、下取りの額が妥当かを確かめられます。

今日やること

  1. 1重さと刻印を控える石の付いていない品はキッチンスケールで量り、内側の刻印を撮る
  2. 2作りたい形を決める素材・幅・号数を決め、見本の画像を1枚用意する
  3. 3写真を送って相談する「K18の指輪2本・合計◯gで、幅3mm・◯号の甲丸の指輪を作りたいです。完成は何gで、足りない地金と余る地金は何gですか。余りは返却と下取りの両方の場合を教えてください」と書いて、量りに載せた写真・刻印の写真・見本の画像と一緒に送る

出典