義母から譲られた指輪は、義母が「形を変えてもよい」と思っているなら作り替えてかまいません。それは注文の前に聞けば分かります。費用は、義母の指輪を作り替えた他店の公開例2件で、下取り後の支払いが十数万円でした。
作り替える前に聞くこと
義母が元気なら、聞く相手は義母です。直接聞きにくいなら、夫から聞いてもらいます。聞くことは次の3つです。
聞き方の例は、次のとおりです。デザインへの不満ではなく、「毎日着けたい」という理由で伝えます。
- 「いただいた指輪を毎日着けたいので、着けやすい形に直してもいいですか」
- 「この石と内側の刻印は残したいと思っています。ほかに残してほしい所はありますか」
- 「作り替えるなら、元の指輪の金属は返してもらうこともできます。どちらがいいですか」
義母が亡くなった後に夫や家族から渡された指輪は、事情が変わります。ある工房は、遺品は相続財産にあたるため、家族に相談せずに作り替えるとトラブルの原因になると注意しています。この場合は夫だけでなく、夫のきょうだいにも作り替えたいと話してから注文します。
聞いた結果、そのままの形で残すと決めても、身につける道はあります。指に合わないなら、サイズ直しができないときで直せるかを確かめます。形を変えずに首から下げる方法は、形見の指輪をペンダントにする費用にあります。
義母の指輪で婚約指輪・結婚指輪を作る
義母の指輪の石や金属で、婚約指輪や結婚指輪を作ることもできます。払うのは、新しい枠と加工の代金です。
- 婚約指輪にする:ダイヤを持ち込んで婚約指輪を作る他店の公開料金・作例は、5店で8万円台から144,100円です(税込と税の表示なしが混ざります)。
- 結婚指輪にする:手持ちの指輪を溶かして結婚指輪を1本作る他店の公開料金は、3店で55,000円から10万円です(税の表示なし・手持ちの金属で足りる場合)。
溶かして作る場合は、元の指輪の重さがそのまま新しい指輪に残るわけではありません。金属を溶かして作り直す工房の1つは、溶解・鍛造・擦りだし・彫金・磨きの工程で、元の重さはそのまま残らないと説明しています。2本分の結婚指輪を作るなら、足りない金属の代金がかかるかを見積もりで聞きます。
息子の妻に婚約指輪として譲る側の例もあります。ある工房は、母の婚約指輪の石を使って息子の相手の婚約指輪にした例を公開しています。代金93,000円から下取り地金11,500円を引いた額で、支払いは81,500円でした(税の表示なし)。
ダイヤの点検や鑑定書の扱いは母の婚約指輪のダイヤで婚約指輪を作る、結婚指輪の作り替えは結婚指輪のリフォームで確かめられます。
自分の品を何に作り替えられるかは、写真を送って工房に相談できます。
残すもの(石・刻印・地金)

作り方は、何を残すかで決まります。残したいものを先に1つ決めると、工房が出す案も絞られます。
石を残す
- 石を外して新しい枠に留める
- 輪と刻印は残らない
- 元の枠は返してもらうか下取りかを選ぶ
刻印を残す
- 刻印のある輪を切らずに残す形にする
- 残せないときは新しい指輪に彫り直す
- 指輪の形のまま首から下げる方法もある
地金を残す
- 元の金属を溶かして新しい指輪にする
- 元の重さより減る
- 元の刻印は消える
義母の世代の指輪は、石を高い爪で持ち上げた立て爪が多く、爪を低くして普段使いにする作り替えがよく選ばれます。作り方ごとの料金は立て爪の指輪をリフォームする費用で確かめられます。
石を残すときは、真ん中の石だけでなく、脇の小さな石(メレ)も使えます。ある宝飾店には、メレダイヤをK18スタッドピアスにし、残ったメレと旧枠は下取りにした例があります。中石は指輪やペンダントに、脇石はピアスに、と分けると、義母の指輪1本から2つの品が作れます。
内側の刻印は、作り方しだいで残せます。ある工房は、デザインや指輪の状態によっては、刻印を残したまま作り替えられる場合があるとしています。同じ工房は、残すのが難しい場合は、新しい指輪へ刻印を受け継ぐ方法を提案するとも案内しています。
新しい指輪に同じ文字を彫り直すなら、内側にレーザーで英数字10文字を入れる他店4店の公開料金は3,300円から8,000円です(税込・税別が混ざります)。義母の結婚記念日やイニシャルを写す場合は、元の刻印を写真に撮って工房に渡します。彫り方の違いは指輪に刻印を追加するで確かめられます。
石がジルコニアだったとき
義母の指輪の石がダイヤだと聞いていても、作り替えの前に石の種類を確かめます。ある宝飾店は、ダイヤモンドだと思っていた石を宝石店が調べたらジルコニアだった、ということはよくあると書いています。
石の種類を書面で知りたいなら、鑑別書を作ってもらいます。ある鑑別機関によると、鑑別書は宝石の種類を科学的に特定した証明書です。同じ機関の色石の鑑別書の料金は2,640円(税込)です。
ジルコニアと分かった後の道は、次の3つです。
| 選ぶ道 | すること |
|---|---|
| そのまま使う | ジルコニアのまま新しい枠に留める |
| 石を替える | 枠を残して天然の石に付け替える |
| 作り替えない | 元の形のまま保管する |
ジルコニアのまま作り替えることもできます。ある工房の実例には、キュービックジルコニアのピアスをイエローゴールドの指輪に作り替えた例があります。ダイヤに付け替えるときの決め手(石の大きさと深さ)と料金は、指輪の石を交換するにあります。
石の種類を義母に伝えるかどうかは、作り替えるかどうかとは別に決められます。伝えるなら、鑑別の結果を見せて「このまま使っても、石を替えてもいいですか」と聞きます。伝えないなら、元の石のまま作り替える案を選びます。
費用と、義母に見せる見積もり
義母から譲られた指輪を作り替えた他店の公開例は、次の2件です。どちらも元の指輪の金属を下取り(店が買い取って代金から引くこと)に出しています。
| 作り替えた形 | 代金と下取り | 支払い |
|---|---|---|
| 義母のダイヤの指輪をペンダントに | 代金173,800円から下取り地金38,000円を引いた額(チェーン込み) | 135,800円 |
| 義母の指輪を別の指輪に | 代金167,000円から下取り地金25,880円を引いた額 | 141,120円 |
※ある工房の事例。税の表示なし。石の大きさは書かれていません。同じ金額で作れるという意味ではありません。
額は、石の大きさやデザインで変わります。工房の見本の枠から選ぶ指輪なら、他店7店の「〜から」の公開料金は54,000円から110,000円です(税込・税別が混ざります)。ペンダントにするなら、チェーン込み・税込・下取り前の公開例2件で56,800円から102,300円です。何に費用がかかるかの読み方は指輪のリフォームの値段の決まり方にあります。
見積もりを義母に見せるなら、次の欄がそろっているかを見ます。この形なら、何が残り、いくらかかるかが一目で分かります。
義母に見せる見積もりの欄
- ①完成のイメージデザイン画か、似た作例の写真義母が見て、元の指輪のどこが新しい形に入るか分かる
- ②残すもの石・刻印・地金のどれを使うか義母が残してほしいと言った所を書いてもらう
- ③元の枠返してもらうか、下取りか返してもらえば、義母の指輪の金属が手元に残る
- ④税込の総額下取りを引く前と後の額誰が払うかを決めるときの元になる
写真で分かること、現物で決まること
義母に見せる見積もりを取る前に、写真で分かる範囲を知っておくと、聞く順番を決めやすくなります。
写真で分かること
- 石の数と留め方(立て爪か、低い爪か)
- 刻印の文字と位置
- 石・刻印・地金のどれを残せそうか
現物で決まること
- 石がダイヤかジルコニアか(鑑別)
- 爪の下の石の欠け
- 地金の重さと、下取りの額
譲られた指輪の正面・横・内側の刻印を撮って写真を送って相談すると、残すものに合わせた作り替えの案と、義母に見せられる形の見積もりを聞けます。石の種類と下取りの額は、現物を見てから決まります。
お返しと、譲る側が先にすること
譲られた指輪へのお返しをするかどうか、何を返すかは、家ごとの考え方で決まります。迷ったら、夫に「お母さんの家では、こういうときどうしていた?」と聞きます。品物のほかに、作り替えた指輪を着けて会いに行く、仕上がりの写真を送る、という返し方もあります。
息子の妻に指輪を譲りたい側は、渡す前に次のことを決めておきます。
- 先に息子に聞く。相手がすでに婚約指輪を選んでいないか、古い形の指輪を受け取りたいか
- 作り替えてよいか、残してほしい所はどこかを、渡すときに伝える
- 作り替えの代金を誰が持つか
高価な指輪を譲るときは、贈与税の扱いも気になります。国税庁の案内では、1年間にもらった財産の合計が110万円以下なら、贈与税はかからない(暦年課税)としています。指輪の値打ちをいくらと見るか、ほかにもらった財産と合わせてどうなるかは家ごとに違うので、税務署か税理士に確かめてください。
今日やること
- 1夫と話す作り替えたい理由と、残したいもの(石・刻印・地金)を決める
- 2義母に聞く「毎日着けたいので、着けやすい形に直してもいいですか。残してほしい所はありますか」
- 3写真を送って聞く指輪の正面・横・内側の刻印を撮り、「義母から譲られた指輪を作り替えたいです。石と刻印を残す案と、元の枠を返してもらう場合の税込の総額を、義母に見せられる見積もりで教えてください」と書いて送る
